企業の「継続的な成長」を支える新マネジメント理論識学」を展開する株式会社識学。代表取締役社長・安藤広大さんの書籍は書店のビジネス書コーナーを席巻するベストセラーとなり、その理論は企業のみならず医療やスポーツ界にも広がりを見せています。出版不況といわれる中でのこの快挙は、ビジネスにどんな影響をもたらしているのでしょうか。今回、安藤さんにこの成功の裏にある戦略と、書籍と連動させたブランディング手法について聞きました。

プロフィール

安藤 広大 氏
株式会社識学 代表取締役社長
1979年、大阪府生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社NTTドコモを経て、ジェイコムホールディングス(現:ライク)のジェイコムで取締役営業副本部長等を歴任。2013年、「識学」という考え方に出合い独立。2015年、株式会社識学を設立。人と会社を成長させるマネジメント方法として、口コミで広がる。2019年、創業からわずか3年11カ月でマザーズ上場を果たす。2024年10月現在で、約4400社以上の導入実績があり、注目を集めている。最新刊『パーフェクトな意思決定』『とにかく仕組み化』『数値化の鬼』『リーダーの仮面』(すべてダイヤモンド社)はシリーズ累計150万部を突破。

目次

  1. 書籍でも支持される「識学理論」の独自性と強みとは
  2. ビジネス系メディアでの抜粋記事が効いた
  3. 講演依頼や大企業の問い合わせが急増
  4. 獲得系の広告を一時中断したらどうなるか?を検証

書籍でも支持される「識学理論」の独自性と強みとは

ferretメディア:
「識学」は他のマネジメント理論と比較して、どんな独自性や優位性があると考えていらっしゃいますか?

安藤:
「識学」という理論自体が独自のもので、アプローチが他の組織運営理論とはまったく異なることが最大の強みです。人間の意識構造、つまり人がどのように物事を認識し行動するかという点から組織論を積み上げています。これは、従来の組織論とは一線を画すアプローチです。
他の組織論では「ケースバイケース」という言葉でよく逃げられがちですが、識学ではすべてにおいて答えを用意できることが強みです。これにより、組織のマネジメントにおけるモヤモヤや無駄なストレスが解消されます。

ferretメディア:
現在、4400社以上の企業が導入しているそうですが(2024年10月現在)、どんな声を聞きますか?

安藤:
導入いただいた企業のほとんどから、導入した結果、マネジメントの意思決定のスピードが上がり、組織の生産性が向上したという報告を受けています。

ferretメディア:
近年では識学理論がビジネス界だけでなく、スポーツや医療など他の分野にも広がっているようですが、その理由をどのようにお考えですか?

安藤:

識学の理論は特定の業界のためだけに作られたものではありません。“人”が集まり、“集団”で活動するところであれば、どこでも役に立ちます。
無駄を最小化し、個々の能力を組織の成果に直結させるという考え方は、普遍的に適用できますから。

ferretメディア:
たとえば医療分野では、どんな成果が見えているのでしょうか。

安藤:
長年課題とされてきた残業時間の削減や過重労働の解消、労働生産性の向上といった形で成果が表れています。

ビジネス系メディアでの抜粋記事が効いた

ferretメディア:
そうした識学の実践論とマインドハックが詰まった安藤さんの著作のなかでも、新刊『パーフェクトな意思決定』(ダイヤモンド社)が加わったシリーズ四部作は累計150万部を突破されたそうですね。そもそも本を書こうと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

安藤:
実は、ダイヤモンド社から本を出す前に、別の出版社から中間管理職向けのマネジメント本を3冊出していました。1冊目が1万5000部程度売れ、それなりの実績がありました。
その後、現在の編集者を紹

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