飲食店や携帯ショップ、銀行の中で受付業務を行うロボットを見かけたことはありますか?情報通信技術の発展と人手不足の進行にともない、AIを搭載したロボットが、顧客に直接サービス業務を行う場面が増えてきました。

人の生活の中で、言葉や表情の変化によってサービスを提供するロボットのことを「コミュニケーションロボット」といいます。
コミュニケーションロボットは「次世代ロボット」として、あらゆる方面での活躍が期待されています。

今回は、今活躍するコミュニケーションロボットの事例をご紹介します。

コミュニケーションロボットとは

コミュニケーションロボットとは、状況に応じて動作や言葉、感情を作動させ、人の生活の中でサービスを提供するロボットのことを指します。主にサービス分野や介護・医療分野で活用されています。

コミュニケーションロボットは「サービスロボット」とも呼ばれます。自動車のエンジン組み立てなどを行う「次世代産業用ロボット」と並べて、「次世代ロボット」と総称することもあります。これらの次世代ロボットは、国の成長戦略のひとつとして掲げられています。

ロボットに関して詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。

参考:
実際どう活用できる?pepperに学ぶロボットの活躍と未来|ferret[フェレット]

コミュニケーションロボットの市場は成長予測

1668.pdf.png

引用:
コミュニケーションロボット市場に関する調査を実施(2017 年)|株式会社矢野経済研究所

コミュニケーションロボットのし上は年々拡大しています。企業や国に後押しされ、今後も成長を続けることが予測されています。

コミュニケーションロボットの種類

コミュニケーションロボットには、機能によって3種類に分けられます。

会話型

会話形コミュニケーションロボットは、動作はなく、会話でコミュニケーションを図ります。会話だけでなく、歌を歌ったりクイズを出したりする機能もあります。技術や学習機能の進歩によって会話内容も自然に近づいており、今後はより目的に応じた会話ができるようになると期待されています。

非会話(動作)型

非会話(動作)型コミュニケーションロボットは、会話型とは逆に、会話以外でコミュニケーションを図ります。ロボットの手足や体の部分など、動作によって反応します。利用者に代わって行動を起こすこともできるため、主に介護分野での活躍が広がっています。

会話・動作複合型

会話・動作複合型コミュニケーションロボットは、会話と動作の両方を用いてコミュニケーションを図ります。

少子高齢化による労働人口の減少と高齢者の増加の影響で、会話・動作複合型コミュニケーションロボットへの期待が集まっています。
受付や案内の業務に加え、介護現場でも活用が広がっています。

参考:
コミュニケーションロボット市場に関する調査を実施(2017 年)|株式会社矢野経済研究所

コミュニケーションロボットの事例

今回は、前述した3つの種類ごとにコミュニケーションロボットをご紹介します。

会話型

Kibiro

Kibiro___株式会社FRONTEOコミュニケーションズ.png
Kibiro

Kibiroは、株式会社FRONTEOコミュニケーションズが独自で開発した人工知能「KIBIT」を、クラウドサービスネットワークを介して搭載しています。「KIBIT」は入力したテキストから利用者の好みを学習し、オススメの書籍やレストランを紹介してくれる機能があります。目的のものを探し出す時間と手間を削減することで、本来やりたかったことに取り組む時間を増やすことができます。

Jibo

Jibo_Robot___He_can_t_wait_to_meet_you.png
Jibo

Jiboは、家庭用の卓上型ロボットです。AIによる学習機能を搭載しており、利用者の顔を自動認識で見分けることができます。家族やその友人が声をかけることで、興味のあることなどを解析し、一人ひとりに応じた音声対応をします。日本にはクラウドファンディングを通じ、2017年9月から出荷が開始しました。

非会話(動作)型

Patin

Patin___Flower_Robotics.png
Patin

Patinは、フランス語で「スケート」を意味する通り、AI機能を搭載した自走式の台車型ロボットです。「サービスユニット」という用途別の機能部品を取り付けることで、様々なサービスを提供します。サービスユニットは利用目的によって付け替えて使用することができます。例えばコーヒーメーカーと組み合わせることでコーヒーサーバーとして機能させるなど、各企業が提供するサービスと連携した利用を想定しています。

HSR

トヨタ自動車、生活支援ロボットの実用化に向けて研究機関等と技術開発を推進するコミュニティを発足___TOYOTA_Global_Newsroom.png
HSR

HSRは、トヨタ自動車株式会社が開発した生活支援ロボットです。障がい者や高齢者の家庭内での自立をアシストします。利用者が不便を感じやすい日常の動作をサポートするため、小回りのきく構造となっています。床に落ちた物を拾ったり、棚にある物を持ってきたりすることができます。「CEATEC JAPAN 2017」では、NTTグループが開発した会話ロボット「Sota」と連携したデモンストレーションを行いました。

参考:
NTTとトヨタがロボットで連携!会話ロボットと生活支援ロボットの協働による接客サービスをデモ展示|ロボスタ

動作複合型

Pepper

製品情報___Pepper(一般販売モデル)___ロボット___ソフトバンク.png
Pepper

Pepperは、世界で初めて人の感情を理解し、独自の感情も表現する機能を搭載したロボットです。米IBMやマイクロソフト、本田技研工業株式会社(ホンダ)などとも連携し、更なる開発が続けられています。ソフトバンクショップを始めとして、銀行や飲食店、百貨店での受付業務に活用が広がっています。家庭向けに一般販売も行われています。

NAO

Aldebaran社の小さな人型ロボット、NAOのご紹介___Aldebaran.png
NAO

NAOは、人と自然にコミュニケーションをとるための人型ロボットです。機械とソフトウェアを独自に組み合わせており、顔と音声認識機能、音声合成機能などを搭載しています。2017年には、東京都内の三菱東京UFJ銀行に試験的に設置され、訪日外国人に向けた接客に活用されました。

参考:
三菱UFJ銀、ロボットが商品提案 本店で試験設置 |日本経済新聞

まとめ

コミュニケーションロボットは、AIの学習機能によって、人の行動だけでなく感情も理解するほど進化を遂げています。今後も、私たちの生活と密接に結びついていくでしょう。

ロボットの活用は以前は大企業が中心でしたが、今では中小企業による活用も見られるようになりました。新しい技術を取り入れることで、顧客へのサービス向上と事業の成長につなげる一手となるかもしれません。