シズル(sizzle)とは、揚げ物や肉が焼ける際の「ジュージュー」と音をたてる意味の英語で、そこから転じて、消費者の感覚を刺激して食欲や購買意欲を喚起する手法を意味する語になりました。また、最近では瑞々しさや新鮮さ、その商品の魅力やセールスポイントなど幅広い意味で使われています。

シズル感

そもそも「シズル」は、広告クリエーターたちが使いはじめた語です。たとえば肉を売るときには、ただ肉を並べるのではなく実際に肉を焼いて肉の焼ける音や匂いを感じさせた方が、客の購入意欲を刺激することができます。この肉が焼ける音や匂いのように、臨場感があることを「シズル感がある」と表現します。

シズル感の重要性

インターネットビジネスにおいて、シズル感は非常に重要です。実店舗へ商品を買いに行くとき、人は五感をフルに使ってその商品を購入するかどうかの判断をします。しかし、インターネットの場合はその判断の大半を視覚のみに頼ることになります。ですから、商品そのものだけでなく、それによって顧客にもたらされる利益を一緒に伝えることで商品を購入してもらいやすくなるのです。

あるホームページが自分にとって有益かどうかをユーザーが判断する時間は、一般的に7秒ほどだといわれています。この時間でユーザーの心を素早く掴むために、多くの企業がシズル感を重要視しています。

ただし、シズル感の過剰な演出はクレームのもとになる可能性があります。シズル感の演出によって顧客が抱くイメージと実際の商品が一致しない場合、顧客が商品を手にした際に不満を抱く原因になるのです。あくまで、「五感を使って肌で感じる」感覚が欠落している分を目に見える形で補い、最大限に商品を伝えるための手法と考えましょう。

会話で使われる例

シズル感がある文章だね」
「このページは、シズル感がないよね」