自社商品に対するユーザーの印象や評価を知るため、リサーチすることがあります。調査会社に依頼したり、来店した顧客に直接アンケートを配布したりした経験がある方もいるのではないでしょうか。

ただ、実際にリサーチを終えると、回答ユーザーに偏りがある分析までに時間がかかるなどの課題に悩むことも少なくありません。可能であれば、自社の顧客と近いユーザー層をリサーチし、具体的な改善に繋がる分析をしたいものです。

そこで活用できるサービスが、「LINEリサーチ」です。今では多くのアクティブユーザーを抱えるLINEのプラットフォームを活用するため、ターゲットとしたいユーザー層に対して効果的にアプローチできます。

今回は、LINEリサーチと、リサーチのための設問設定のコツについて解説します。

LINEリサーチとは

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LINEリサーチ

LINEリサーチ」は、LINE株式会社が提供するリサーチサービスです。コミュニケーションアプリであるLINEのプラットフォームを活用し、ユーザーのトーク画面にプッシュ通知で配信します。

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LINEユーザーには、「LINEアンケート」というサービスを通してアンケートが届きます。プロフィールを入力して会員登録が完了したユーザーに定期的にアンケートを配信し、回答するとLINEポイントなどの謝礼をプレゼントする仕組みです。

プロフィールを登録しているアクティブモニターは383万人にのぼり、10〜29歳のモニターが56%を占めています。学生や若年層に向けたリサーチを行いたい場合に有効です。

また、モニターのうち約70%は他のアンケートモニターに登録をしていないユーザーです。謝礼目的でアンケート慣れしたユーザーが少ないため、より現状に即した回答を得られる可能性が高いといえるでしょう。

参考:
LINEリサーチ特長:国内最大級のモニター数(2/4)|LINEリサーチ公式ブログ
LINEリサーチ特長:一般生活者により近いモニター組織(4/4)|LINEリサーチ公式ブログ

利用率が高まるスマートフォンでのリサーチが可能

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引用:
平成29年版 情報通信白書|総務省

上図は、総務省が2014年から2016年までのインターネット利用機器の利用状況の推移を年代別にまとめたものです。

どの年代も、パソコンは毎年横ばいに近い一方、スマートフォンの利用率は毎年高まっていることがわかります。今後もスマートフォンの利用者は増加していくでしょう。

スマートフォンで日常的に利用されているアプリであるLINEを活用することで、より多くのユーザーにリアルタイムでアプローチできます。

LINEリサーチのプラン

LINEリサーチには、「ライトコース」と「サポートコース」という2つのプランがあります。

ライトコース

ライトコースは、自社でアカウント取得後、調査ファイルを作成します。その後、スタッフがアンケート画面の作成から、アンケートの配信、回収までを代行します。

調査後のデータ集計や分析などのサポートがない分、費用も9,800円からと手頃です。お試しで利用したい場合、リサーチに自社の人材やスキルを割ける場合にオススメです。

サポートコース

サポートコースは、リサーチより前段階の課題の整理や設問の作成から、リサーチ後の集計・分析・プレゼンまで一気通貫でサポートします。

リサーチの専門家が対応するため、費用は個別見積もりで、ライトコースよりもかなり高価になります。重要度が高く複雑なリサーチの場合や、そもそもリサーチに対する知識や経験がない場合にオススメです。

参考:
各コースの対応範囲と料金|LINEリサーチ

LINEリサーチの設問設定のコツ

ライトコースの場合は、リサーチの目的や課題の明確化、設問の設定まで自社で行わなければなりません。今回は、LINEリサーチで設問を設定するときのコツを解説します。

LINEリサーチ以外のアンケート調査でも活用できるので、参考にしてみましょう。

1.目的を考える

リサーチ後、その結果をどのように活用するのかは先に明確にしておきましょう。

新商品開発のため、ターゲット層のニーズを分析する」「既存商品改良のため、メインユーザーからの印象や評価を分析する」など、目的によって設問内容も変わります。

リサーチに関わるメンバー全員が同じ認識を共有しておくことも重要です。

2.具体的な質問を心がける

質問内容は具体的に設定しましょう。

回答するユーザーによって解釈が異なってしまうような設問では、回答の信憑性も下がってしまいます。「5W1H」「数値」の要素を加えて具体的にしたり、専門用語を使わず分かりやすい表現にしたりといった工夫をしましょう。

3.ユーザーに先入観を与えない

「一般的にチョコレートは若い女性に人気がありますが〜」など、回答するユーザー不要な先入観を与えてしまうような設問は避けましょう。ユーザーの回答に影響を及ぼす可能性があります。

設問内容自体だけでなく、設問の順序によってもユーザーの思考が左右されることがあります。例えば「A:〇〇は利用しますか?」と「B:〇〇は身体に悪いということを知っていますか?」という設問があった場合、設問の順序によって、「A」の回答は変わってしまう可能性があります。

全ての設問を設定し終わったら、入念に確認しましょう。

4.「YES or NO」「A or B」で答えられる質問にする

ユーザーは通勤中・通学中やちょっとした空き時間に回答していることが多いと考えられます。テンポよく回答できるよう、「YES or NO」「A or B」など、直感的に答えられる設問にすると、ユーザーの負担を軽減して回答率を高めることに繋がります。

自由記述でユーザーの意見を知りたい設問がある場合は、できるだけ後半に寄せるとよいでしょう。冒頭から時間のかかりそうな設問を並べてしまうと、ユーザーの気力を削ぎかねません。

5.質問の流れを考える

ユーザーが自然な流れで回答できるよう、設問の順番も意識して調整しましょう。

設問数が多かったり複数のテーマに分かれていたりする場合は、小見出しをつけるとユーザーも理解しやすく親切です。

また前述したように、ユーザーの思考に先入観を与えてしまわないような順番を意識することも大切です。

LINEリサーチ活用事例

今回は、実際にLINEリサーチを活用した企業の事例を紹介します。

スマホで若年層から本音を聞き出す

キッチン用品や美容用品を販売する貝印株式会社は、ブランド検討の際に若年層の意識調査でLINEリサーチを利用しました。

これまでの調査会社や独自のWeb調査では、若年層から回答を得ることが難しかったのだそうです。LINEリサーチは若年層ユーザーが半数以上を占めるため、狙っていた層から回答を得ることができました。

若年層の意見を集めたい場合は、日常的に利用されているLINEのプラットフォームの活用が有効な手段のひとつとなるでしょう。

参考:
貝印株式会社様 ー若年層からの本音を聞き出すことが課題でした|LINEリサーチ公式ブログ

まとめ

LINEリサーチは、スマートフォン保有ユーザーの多くが利用するLINEのプラットフォームを活用してリサーチできます。

特に10〜29歳の若年層へのリサーチが必要な場合に有効だといえるでしょう。ただ、リサーチに慣れていないユーザーだからこそ、本音を聞ける可能性が高い反面、設問によっては離脱してしまうことも考えられます。

リサーチの目的を明確にした上で回答対象者を絞り込み、設問内容を工夫することで、より精度の高いリサーチができるでしょう。

ユーザーの声を聴く手法として、検討してみてはいかがでしょうか。