競合他社が実施している広告の出稿メディア・出稿量・クリエイティブ内容から逆算して、競合の戦略を「推理」することは広告会社におけるプランニングの基本。出稿先を調査・分析すればどのようなターゲットを狙っているのかはある程度推測でき、広告コピーや起用タレントを見ればどんなパーセプションを獲得しようとしているかが把握できます。

刈り取りに近いリスティング広告を観察してもあまり大きな変化は見られませんが、バナー広告・SNS広告・動画広告などはキャンペーンの狙いに連動して打たれるので、出稿データやクリエイティブの「差分」を見れば競合の狙いをかなり正確に把握できます。

また、競合の出稿データを満遍なく把握することで、自社が見落としていた意外な刈り取りチャネルの発見などもでき、獲得数アップにつなげることができます。

従来型のテレビ・新聞など4マス広告や交通広告・OOHは広告面が限られるので、比較的容易に出稿データの把握が可能でした。しかし、データに基づくはずのデジタルマーケにおいてはメディアの種類や広告メニューが多すぎて把握が困難です。

当然、デジタルマーケのプランニングにおいても出稿データに基づき、競合の動きや狙いを踏まえた戦略提案をすることが理想。しかし提案までの限られた時間の中で、手作業でデータを集めるのには限界があります。

デジタル広告を24時間・365日記録する「digiads」

SNSも含めた約500のWebサイトおよびアプリを日々調査し、広告クリエイティブだけでなく出稿量や想定金額も分析できるデータベースが1つだけ存在します。それがテレビの視聴率調査をはじめとした、各種メディアデータやマーケティングデータなど最先端のデータを提供するビデオリサーチ社の「digiads(デジアズ)」というサービス。

デジタル広告において「どの広告主の」「どんなクリエイティブ素材が」「いつ」「どのメディアで」「どのくらいのボリュームで」出稿されたかを把握することで、競合の狙いを踏まえて先回りした広告戦略提案ができるようになります。

具体的に「digiads」ができることは以下3点です。

  1. できること①:競合の広告戦略を「推理」する
  2. できること②:デジタル予算増額の説得材料に活用
  3. できること③:「勉強会」から顧客開拓する

できること①:競合の広告戦略を「推理」する

digiadsを活用すれば、出稿しているメディアや出稿ボリューム、出しているクリエイティブから「逆算」して競合の広告戦略の推理が可能になります。

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たとえば調査データの分析によって競合のコーヒーショップがX(旧Twitter)からInstagramに出稿ボリュームを移しており、訴求クリエイティブがコーヒー系からフラッペやスムージーに変わってきていることが判明した場合。

・仮説①:ターゲットをお洒落な女性にシフトしている?
・仮説②:直近のマクドナルドのマーケティング(カフェ利用訴求によりピーク時以外の店内利用を促進する)に便乗しているのでは?

などの仮説が立てられ、それを踏まえた広告プランニングが立案できます。

できること②:デジタル予算増額の説得材料に活用

digiadsの「トレンドレポート機能」を使えば特定の業界における全体的な出稿量の推移を比較できるので、業界の動向や出稿トレンドがわかります。仮に顧客企業が上位競合に対して出稿ボリュームが少ない場合、広告予算の増額提案を根拠を示しながら行うことができます。

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数値データはもちろん、グラフ化によって視覚的にも把握できるので経験の浅い社員でもストレスなく高度なデータ活用が可能になります。

出稿状況の推移は個別のブランド単位でも把握できるので、競合企業が新たに力を入れようとしているブランドやキャンペーンを早めに察知し、先回りして対策を練ることも可能です。

できること③:「勉強会」から顧客開拓する

digiadsにはほぼ無限にデジタル出稿データがあるので、切り口次第で様々なインサイトが得られます。よって、使い方次第ではクライアントへの広告提案以外にも様々な用途で活用できます。

たとえばGoogle Trendなどの調査で直近指名検索を伸ばしているブランドにフォーカスし、それらのブランドがどのような広告出稿戦略をとっているのかを分析することで、直近の勝ち筋を見い出すことができます。こうしたインサイトは自社固有の「武器」となるため、社内勉強会に活用すれば、社員のデジタル知見や提案レベルの向上につながります。

また、今後取引を拡大したい戦略クライアントがいる場合、そうした情報をまとめて「勉強会」を実施することで定期的なコンタクトがとれるようになります。勉強会でのやりとりから顧客の問題意識や興味関心を把握し、実案件に向けての「自主提案」の機会をもらえれば一気に取引拡大のチャンスが訪れます。

たとえばコロナ禍の出稿控えの時期には、5類移行の機運が高まるにつれて各社が徐々に出稿を再開していきました。この兆候を伝えつつ、その流れで新たなコミュニケーションの提案を差し込んだりといった活用が可能です。

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出典:旅行業界の広告費から見る、コロナ禍からの復活【20年〜22年広告出稿動向】

競合の狙いは広告に宿る。

広告の世界は出稿物が全て「足あと」として残るので、それを辿れば競合の意図が読み取れます。無限に広がっているようにみえるデジタルの世界でもそれは同じ。調査データを分析して競合の狙いを「推理」し、その一歩先をいく提案をすることで「選ばれる広告会社」になることができます。

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ビデオリサーチが提供する「digiads」は、SNSを含む主要500メディアの出稿状況を365日24時間ウォッチし、データベースしています。2023年の年間実績では、約25,000の広告主の約42,000ブランドの出稿を把握し、約500,000のクリエイティブデータを取得しています。

調査時の出現率によって推定出稿量を算出し、その媒体の定価を掛け合わせることで推定出稿金額を算出しています。もちろん行動ターゲティングなど一部捕捉しきれないデータも存在しますが、デモグラ配信に対しては複数の性年代属性を付与したアカウントで調査することでカバーしています。

高度なデータが得られるにも関わらず、シンプルでわかりやすいUIにより直感的な操作が可能です。「期間」「広告主」「銘柄」「メディア」「メニュー」などを選択していくだけで、知りたいレポートが誰でも簡単に出して分析できるのが特徴で、基本的にはマニュアルなしで使いこなせます。

詳しくは以下サービスページまたはサービス案内資料 をご覧ください。