こんにちは、株式会社ブレインパッドでソーシャルメディア分析を担当している福江です。

最近よく聞く「ソーシャルリスニング」はご存知でしょうか?

Twitter、InstagramなどSNSに投稿されているユーザーボイスを収集、分析し企業のマーケティング活動や商品開発などに活用する手法を言います。従来のアンケート調査などとは異なり、ユーザーが普段感じている生の声を聞けるのが特徴です。

基本的にソーシャルリスニングでは、投稿内容に含まれる文章(テキスト)に対して検索を行い各投稿の収集と分析を行います。

実は、近年Instagramなど画像を含んだSNS投稿が爆発的に増えていることや技術の進化により注目を浴びているのが、画像解析によるソーシャルリスニングです。

今回の記事では、ソーシャルリスニングにおける画像解析とテキスト分析の違いと、画像解析技術について解説します。

画像解析とテキスト分析の違いとは?【収集方法編】

「画像解析によるソーシャルリスニング」と「テキスト分析によるソーシャルリスニング」の違いを理解して頂くため、実際の投稿を参考にしてみましょう。

例として「スターバックス」に関するSNS投稿を収集するときに、それぞれ以下のような違いがでます。

テキストで収集(本文にスターバックスが含まれる投稿)

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※投稿画像は筆者が実際にTwitterに投稿したものをサンプルとして引用

上の投稿の場合、投稿本文に“スタバ”や“スターバックス”の記載があるため、その言葉を軸として投稿を収集しています。

一般的によく利用されるソーシャルリスニングの収集方法です

次に画像解析による投稿例を見てみます。

画像で収集(画像にスターバックスに関するものが含まれている投稿)

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※投稿画像は筆者が実際にTwitterに投稿したものをサンプルとして引用

今回の場合は画像を軸に投稿を収集しています。投稿本文は「今日の昼飯」と、スターバックスに関する記載が一切ないですが、画像に写っているスターバックスのロゴを認識して収集することができます。

画像解析とテキスト分析の違いとは?【分析結果編】

次に、得られる分析結果の違いについてご説明致します。
分析対象は引き続き「スターバックス」です。

テキスト分析結果

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上の画像は、キーワード“スターバックス”が含まれるSNS投稿を対象に、頻出単語を視覚的に表現したものです。文字の大きさが頻出度合いを表わしています。
“美味しい”、“さくら”など商品に関するものから“instagood”などSNS特有の用語も表示されています。

その他にも、単語同士の関連性、トピックなどを投稿本文から分析することができます。

続いて、画像解析結果について説明します。

画像解析結果

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上の画像は、TwitterとInstagramにあるスターバックスの投稿画像をカテゴリごとに分類したものです。
“Starbucks”(スターバックス)という大きな円を中心に、画像に写っているモノ、シーン、行動など解析しています。

解析された画像にはそれぞれ「ラベル」が付与され、ラベルの種類や割合により人々の行動パターンが見えてきます。

例えば投稿されている画像はコーヒー系が多いのか、それともフラペチーノ系が多いのか、食べ物が一緒に写っている場合どういった種類のモノが多いのか、背景は屋外か室内か、などです。