ECビジネスを始める前に知っておきたい ECシステム選びのポイント
ECサイトの立ち上げを任されたものの、何から始めればよいか分からないという方もいるのではないでしょうか。ECビジネスを成功させるには、自社の目的・目標に合ったECシステム選びが重要です。
ECサイトを立ち上げるまでの流れや、ECシステムの選定時にチェックすべきポイントについて解説します。
目次
ECサイトを立ち上げるまでの流れ
ECサイトを立ち上げ、商品の販売を開始するまでには、大きく分けると下記のステップがあります。
- 商材やターゲット、目標を決める
- ECシステムの種類を選ぶ
- ECサイトの開発やデザインを行う
- ECサイトを公開する
各ステップでやるべきことは次の通りです。
①商材やターゲット、目標を決める
まずは、販売する商材やターゲットを決めましょう。
●商材
他社では取り扱っていない独自性の高い商材は、ECサイトでの販売に向いています。また、重さや大きさにより持ち運びが難しい商材や、悩みやコンプレックスに関連しているため実店舗では購入しづらい商材もECでの販売に適しています。
●ターゲット
同じ商材を販売する場合であっても、ターゲットによってECサイトのコンセプトやデザインが変わります。ユーザー属性やニーズを考え、適切なターゲット設定を行うことが重要です。
●目標
扱う商材とターゲットを決めた上で、売上や収益などの目標も設定しましょう。売上目標と商材の単価によって、目標達成に必要な販売件数やECサイトへのアクセス数などが決まります。
例えば、単価が1万円の商材で月間300万円の売上を目標とする場合、月間の目標販売件数は300件です。ECサイトでの購入率が1%であれば、300件販売するために30,000アクセスが必要となります。
目指す事業規模によってECシステムに求められるスペックが決まるため、目標数値を明確化しておきましょう。
②ECシステムの種類を選ぶ
ECサイトを構築するためのシステムには複数の種類があり、メリット・デメリットが異なります。主なECシステムの種類と特徴は次の通りです。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
ECモール | ・集客力が高い ・簡単に出店できる |
・出店費用、月額利用料が高い ・価格競争になりやすい |
ASPカート | ・短期間で開設できる ・開発コストを抑えられる |
・カスタマイズ性が低い ・集客を自社で行う必要がある |
ECパッケージ | ・カスタマイズ性が高い ・比較的簡単に開発できる |
・保守を自社で行う必要がある ・開発時の初期費用が高い |
クラウドEC | ・カスタマイズ性が高い ・システムが自動で更新される |
・開発時の初期費用が高い ・ソースコードが非公開 |
●ECモール
ECモールは、Amazonや楽天市場、yahoo!ショッピングなどのショッピングモールに出店する形式です。
ECモールのメリットとして、すでに多くのユーザーが存在するため集客力が高いことや、ショップ運営を簡単に始められることなどが挙げられます。
一方、ECモールのデメリットは、出店費用や月額利用料などのコストが高いこと、競合他社との価格競争に巻き込まれやすいことなどです。
●ASPカート
ASPカートは、ECサイトに必要な機能を利用できるサービスです。商品販売ページの作成や在庫管理、決済などの機能が備わっています。
ASPカートのメリットは、短期間でECサイトを立ち上げられることです。また、自社でECサイトを構築する場合と比べて開発コストを抑えられます。
ASPカートのデメリットは、カスタマイズ性が低いことです。デザインや機能などは、ASPで提供されている範囲でしか変更できません。また、ECサイトへの集客は自社で行う必要があります。
●ECパッケージ
ECパッケージは、ECサイトの構築・運営に必要なソフトウェアをまとめたものです。自社で用意したサーバー上にECサイトを構築できます。
ECパッケージのメリットは、カスタマイズ性が高いことです。また、すでにある機能をもとにして開発できるため、比較的簡単にECサイトを構築できます。
ECパッケージのデメリットは、システムの保守を自社で行う必要があることです。開発時に高額な初期費用がかかることも、デメリットとして挙げられます。
●クラウドEC
クラウドECは、ECサイトの構築・運営に必要な機能をクラウドサーバー上で利用できるサービスです。
クラウドECのメリットとして、カスタマイズ性が高いことが挙げられます。最新のシステムに自動的にアップデートされるため、保守の手間がかからない点もメリットです。
クラウドECのデメリットは、開発時の初期費用が高いことです。また、ソースコードが公開されていないため、自社で保守管理を行いたい企業には向いていません。
ECシステムの種類による特徴の違いを理解した上で、自社に合うものを選びましょう。
③ECサイトの開発やデザインを行う
次のステップは、ECサイトの実装です。デザインや商品情報の登録などを進めていきます。
トップページや商品詳細ページ、カテゴリページのほか、会社情報や特定商取引法に関する表示などのページなども作成していきましょう。配送方法・送料に関する設定なども、このステップで行うべき項目です。
④ECサイトを公開する
ECサイトを公開する準備が整ったら、テスト注文を行い不具合が無いか確かめましょう。ユーザーと同じ視点から、直すべきポイントがないかチェックすることが重要です。
問題が無ければECサイトを公開し、集客や成果の分析、改善などの運用を進めていきます。
ECシステム選定時にチェックすべきポイント
ECシステムの選定に失敗しないためには、いくつかのチェックポイントがあります。主な注意点は次の通りです。
ライセンス料金が成長を阻害しないか
ECシステムの運営にかかるライセンス料金の設定は、サービスによって異なります。ECサイトの規模に応じてライセンス料金が高くなる場合、ランニングコストが利益を圧迫してしまうため注意が必要です。
1サイトにつき1ライセンスの料金設定になっているサービスなら、ECビジネスで得た利益を最大限に享受できます。ライセンス料金が事業成長を阻害しないような設定かを確認し、収益性の高いECシステムを選びましょう。
細かな修正・更新を内製化できるか
細かな修正や更新を自社で行えるかどうかも、ECシステム選びで重要なポイントです。修正や更新のたびにベンダーとのやり取りが必要なECシステムでは、手間やコストが増えてしまいます。
商品のキャッチコピーやキャンペーンに関する情報など、細かな変更を自社で内製化できるシステムなら、スピーディーなサイト運用が可能です。
外部システムやサービスと連携できるか
事業規模が大きくなると、外部のシステムやサービスを使った業務効率化が必要となります。ECシステムに備わっている標準機能の内容だけでなく、外部システムやサービスとの連携性がチェックすべきポイントです。
マーケティングツールや広告システムとの連携、実店舗とのデータ同期など、拡張できる機能も加味してECシステムを選びましょう。
EC立ち上げを成功させるポイント
最後に、ECサイトの立ち上げを成功させるために注意すべきポイントを紹介します。
担当者や役割を明確にする
ECサイトの立ち上げや運用には、様々なスキルが必要です。自社の商品やビジネスについての知識だけでなく、Webデザインやコーディング、商品写真撮影、コピーライティング、集客、データ分析など幅広いスキルが求められます。
そのため、必要なスキルを持つ人を担当者として割り当て、役割を明確にすることが大切です。マンパワーが不足していたり、役割が曖昧な状況ではECの立ち上げに失敗してしまうリスクがあるため、体制を整えた上でECビジネスを始めましょう。
複数のベンダーから話を聞く
ECシステムを選定する際に、複数のベンダーから話を聞くようにすると、自社に合ったECシステムを絞り込みやすくなります。
単に相見積もりをとってコストの安さで比較するだけでなく、機能やサポート内容なども含めてECシステムを選ぶことが重要です。自社の目的を明確にした上で、複数のベンダーに相談しましょう。
中長期的な目標まで視野に入れてECを構築する
一度導入したECシステムをリプレイスするためには、膨大な時間とコストがかかります。予め中長期的な目標を視野に入れた上で、事業規模の拡大に耐えられるECサイトを最初から構築しておくことが重要です。
ECシステムによっては、サーバーのスペックや扱える商品点数などが異なる複数のプランが用意されている場合もあります。ビジネスの規模に合わせて拡張できるECシステムなら、事業をスムーズに成長させることが可能です。
自社に合うシステムでEC事業を始めよう
EC事業を始める際は、商材やターゲット、使用するECシステムなどを適切に選ぶ必要があります。ECシステムの種類による違いを把握した上で、自社に合うものを選んでECサイトを構築しましょう。
- コンセプト
- コンセプトとは、作品やサービスなどに一貫して貫かれている考え方をいいます。デザインと機能がバラバラだったり、使い勝手がちぐはぐだったりすると「コンセプトが一貫してないね」などと酷評されてしまいます。
- 単価
- 商品1つ、あるサービス1回あたり、それらの最低単位での商品やサービスの値段のことを単価といいます。「このカフェではコーヒー一杯の単価を350円に設定しています」などと使います。現在、一般的には消費税を含めた税込み単価を表示しているお店も少なくありません。
- 単価
- 商品1つ、あるサービス1回あたり、それらの最低単位での商品やサービスの値段のことを単価といいます。「このカフェではコーヒー一杯の単価を350円に設定しています」などと使います。現在、一般的には消費税を含めた税込み単価を表示しているお店も少なくありません。
- ASP
- ASPとは、①Active Server Pages、②Affiliate Service Provider、あるいは③Application Service Providerの略称です。 それぞれ意味は異なりますが、このページでは特に、②Affiliate Service Providerに関する説明をさせていただきます。
- ASP
- ASPとは、①Active Server Pages、②Affiliate Service Provider、あるいは③Application Service Providerの略称です。 それぞれ意味は異なりますが、このページでは特に、②Affiliate Service Providerに関する説明をさせていただきます。
- ページ
- 印刷物のカタログやパンフレットは、通常複数のページから成り立っています。インターネットのホームページもまったく同じで、テーマや内容ごとにそれぞれの画面が作られています。この画面のことを、インターネットでも「ページ」と呼んでいます。ホームページは、多くの場合、複数ページから成り立っています。
- ASP
- ASPとは、①Active Server Pages、②Affiliate Service Provider、あるいは③Application Service Providerの略称です。 それぞれ意味は異なりますが、このページでは特に、②Affiliate Service Providerに関する説明をさせていただきます。
- ASP
- ASPとは、①Active Server Pages、②Affiliate Service Provider、あるいは③Application Service Providerの略称です。 それぞれ意味は異なりますが、このページでは特に、②Affiliate Service Providerに関する説明をさせていただきます。
- ASP
- ASPとは、①Active Server Pages、②Affiliate Service Provider、あるいは③Application Service Providerの略称です。 それぞれ意味は異なりますが、このページでは特に、②Affiliate Service Providerに関する説明をさせていただきます。
- トップページ
- インターネットのWebサイトの入り口にあたるページのことをトップページといいます。 一般的には、階層構造を持つWebサイトの最上位のWebページをさします。サイト全体の顔としての役割も果たすため、デザインなどで印象を残すことも考えたサイト作りも有効となります。
- ページ
- 印刷物のカタログやパンフレットは、通常複数のページから成り立っています。インターネットのホームページもまったく同じで、テーマや内容ごとにそれぞれの画面が作られています。この画面のことを、インターネットでも「ページ」と呼んでいます。ホームページは、多くの場合、複数ページから成り立っています。
- キャッチコピー
- キャッチコピーとは、商品などの宣伝の際に使用される文章のことです。 宣伝をする対象のイメージや特徴を簡潔にまとめつつ、見た人の印象に残る必要があります。一言で完結するものから数行になる文章など、実際の長さはバラつきがあります。 キャッチコピーの制作を職業とする人のことを、「コピーライター」と言います。
- キャンペーン
- キャンペーンとは、インターネット上のサイトにおいて、ファン数を増やし、購買行動を促すためにおこなう懸賞キャンペーンなどのマーケティング活動のことです。キャンペーンにはファン数を増やすだけでなく、ファン獲得以上のリアル店舗の来店者数を増やす、資料請求者を増やす、実際の購買を増やすなどの目的があります。
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- 広告
- 広告とは販売のための告知活動を指します。ただし、広告を掲載するための媒体、メッセージがあること、広告を出している広告主が明示されているなどの3要素を含む場合を指すことが多いようです。
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