質の高い成果物は、質の高い依頼文が作る

基本的にはメリットだらけのクラウドソーシングですが、かれこれ100回以上利用していると、たまに質の低い成果物が納品されることもあります。しかし、この質の低さはほとんどの場合「発注側である私」の責任でした

「質の高い成果物」を納品してもらうためには、「質の高い依頼」をする必要があります。質の高い依頼をするためのポイントは次の2つです。

1.最低限の知識を身につける
2.なるべく具体的に依頼する

クラウドソーシングで依頼する仕事には「システム」「デザイン」「単純作業」「コンサル」等がありますが、仕事内容に関わらず上記2つは重要です。

具体的に説明するため、今回は「デザイン」を「コンペ方式」で依頼する例を使って上記ポイントの重要性を説明いたします。

コンペ方式とは「依頼した際に、実際の成果物が多数提案される依頼方法」を指し、デザインの依頼で主に利用されます。

1.最低限の知識を身につける

私はデザインに関して全くの素人です。だからこそプロにお願いしたいわけですが、発注側の私が素人過ぎるとそもそもどういう風にお願いしていいかわかりません。また、提示された成果物の善し悪しを判断することすらままなりません。

そういった理由で、発注側にも最低限の知識が必要となります。
最低限の知識を得るための方法は色々あると思いますが、私は「その分野の簡易な本を1冊読む」ようにしています。「◯◯の入門書」「猿でもわかる◯◯」と言ったビギナー向けの書籍です。

デザインの場合、私は「ノンデザイナーズ・デザインブック(マイナビ出版)」という本を読みました。デザイナーではない人向けですが、デザインの原則がザッとわかるように書かれている本です。これを1冊読むと「依頼の精度」「成果物の選択の精度」がグッと上がりました。

2.なるべく具体的に依頼する

依頼文を作成する時は、なるべく具体的に書いてください。

端的にまとめようと短くし過ぎたり、「よくわからないので、お任せします」といった曖昧な依頼文を書いてしまうと、クリエイターは「ここはどうすればいいんだろう?多分こうかな?」等と想像で作成を始めてしまい、「思ってたのと違う」成果物が提示されてしまいます。

もちろん冗長に余計なことまで書き過ぎると読みにくくなってしまいます。
依頼文は「余計なことは極力書かないが、必要なことは全て書く」というスタンスで書きましょう。そうすれば、次のような効果が生まれます。

・クリエイターが迷わず仕事ができる。
・希望通りの成果物が納品されやすい。
・仕事中のコミュニケーションコストが抑えられる

結果として、質の高い納品物が素早く、しかもストレス無く納品されることになります。

ただし、自分が専門でない分野に関して「的確な依頼文を作成する」のはかなり難易度が高いです。だからこそ、前述した「最低限の知識が必要」になるわけですね。

ちなみに、私がデザインをお願いする時には下記のことを伝えます。

・依頼概要
・デザインのコンセプト
・ターゲット層
・詳細(必要な文言や画像)
・重視する点
・お絵描きツールで下書きを作る

ポイントは、下手でも良いので「お絵描きツール」で下書きを作り、それを見てもらうことです。これを行えば、こちらの意図を素早く理解してもらえます。お絵描きツールはたくさんありますが、私はcacooというwebサービスを利用することが多いです。

cs1219_-_2.jpg
(cacooで実際に作った下書き画像)