クラウドソーシング(Crowdsourcing)とはcrowd(群衆)とsourcing(業務委託)を組み合わせた造語であり、webサービス上のやり取りで不特定多数の人々に仕事を依頼する新しい雇用形態の一種です。

目次

  1. クラウドソーシングとは
  2. クラウドソーシングの形式
    1. タスク形式
    2. プロジェクト形式
    3. コンペ形式
  3. クラウドソーシングのメリット・デメリット
    1. メリット
    2. デメリット
  4. 用語例

クラウドソーシングとは

クラウドソーシングとは、Webサービスを通じて不特定多数の人々に仕事を依頼する、業務委託の手法の一種です。crowd(群衆)とsourcing(業務委託)を組み合わせた造語であり、インターネットの普及により、2000年代以降この言葉が使われるようになりました。

クラウドソーシングの元となるのは、昔からあったアウトソーシング(企業が小さな単位で他の企業に仕事を依頼する業務形態)です。それが時代の変化とともに、相手が個人、しかも、ネットでつながる不特定多数に仕事を依頼する形へと変化しました。

クラウドソーシングの形式

タスク形式

タスク形式とは、依頼者が作業内容や条件、報酬をあらかじめ提示し、条件の合う人がその場ですぐに作業を行うという、クラウドソーシングの形式です。
データ入力やアンケートといった、複数人で取り組む単純作業で多く使われています。

作業前に個別での条件のすり合わせを行う必要がないため、受注者は手軽に取り組むことができます。ただし、作業の単価は低い傾向にあります。

プロジェクト形式

プロジェクト形式とは、依頼者が提示した案件に対して、その仕事を受けたい受注者が応募し、お互いの条件が一致してから1対1で仕事を進めていく、クラウドソーシングの形式です。
ホームページの作成や記事の作成など、作業に一定の時間とスキルが必要な分野で、多く使われています。

タスク方式の場合とは異なり、受注者は仕事を受けるために「自分は何ができるのか」をアピールしなければなりません。
初心者にとってはハードルが高いですが、一方で専門的なスキルを持つ人であれば、高額の仕事を受注できる可能性があります。

コンペ形式

コンペ形式とは、依頼者が提示した条件に対して、受注者が成果物(作品)を提出し、選ばれた作品に対して報酬が支払われる形式です。
ロゴやキャッチコピーの作成といった、「たくさんの候補から選定する」必要がある分野で、主に使われています。

着実に報酬を得たい受注者にとっては、不向きな形式です。
自分のスキルアップのためにたくさんの作業をしたい場合には、実践的に技術を身に着けられ、報酬を得られる可能性もあるため、おすすめです。

クラウドソーシングのメリット・デメリット

メリット

クラウドソーシングを使った仕事の受発注の形態は、依頼する側と受注側の双方にとって大きなメリットがあります。
依頼主側は、仕事の依頼先の選別を初めいろいろな手間を省いて高いスキルを持った個人に、しかも安価で仕事を頼めますし、仕事を探している人は、仕事の内容、仕事をする場所、量、労働時間、金額のすべてにおいて自分が納得できる仕事のみを選ぶことができます。クラウドソーシングで募集される仕事は、さまざまな分野に及んでおり、ひとつの分野だけに特化した事業者も増えてきています。仕事を探している人は、自分の得意な分野の仕事を求めているところに登録しておくと、効率よく仕事をすることができます。このように両者のニーズを満たすことのできることがクラウドソーシングの魅力であり、今、とても注目されている理由です。

デメリット

依頼者にとってのデメリットは、受注者の技量や作業時間が保証されていない点です。
クラウドソーシングに専業で取り組んでいる受注者は少ないため、特にプロジェクト形式で進める場合は、受注者をよく検討する必要があります。

受注者にとってのデメリットは、単価が低いことが挙げられます。
特に専門性の低い作業は、時給換算すると最低賃金以下になるケースも少なくありません。
継続して受注することで信頼を得たり、作業のなかで技術を身に着け、自身の作業の単価を上げていく必要があります。

用語例

「家でできる仕事を探していたんだけれど、今はやりのクラウドソーシングのサービスを使って、好きな分野の仕事をみつけたよ!」
「今年はこの分野はクラウドソーシングで賄って経費を削減することに決定しました」