近年、インターネットの普及により、デジタル広告の市場は急速に拡大しています。国内のインターネット広告費は2021年にマスコミ4媒体(テレビメディア、新聞、雑誌、ラジオ)の広告費を上回り、2023年には3兆3,330億円にも上りました。デジタル広告ではクリエイティブ制作・広告配信・効果解析などの各工程でAIが活用されることも多く、出稿業務の効率化と自動化により、今後もさらなる市場の拡大が見込まれます。そんなAI技術ですが、制作や効果解析の工程だけではなく広告の内容をチェックする際に活用されることも。今回はそんな「広告チェック」をサポートするAIについて紹介します。

目次

  1. 画像の判定や画像内の文字情報の抽出も可能に
  2. 広告内の誇大表現を指摘し、代替案の提示までしてくれるチェックツール
  3. 出稿先の精査もAIが対応! 広告費の無駄を削減できる新サービス

画像の判定や画像内の文字情報の抽出も可能に

最初に紹介するのは株式会社ArchaicのAIサービス「広告チェックAI」。AI技術を活用し、広告内容が薬機法などの法令に違反していないかを自動で確認してくれるサービスです。同サービスを利用することにより、広告主は校正時間の削減、監査基準の平準化、コンプライアンス体制の強化を実現可能に。

この「広告チェックAI」の新機能が今年8月に発表されたことで、注目を集めています。新機能の画像OCRは、画像内に入っている文字情報をAIが高精度で認識、その内容が広告として法令に適合しているかどうかを自動で判定してくれるというもの。画像データからもテキストのチェックが可能となるため、作業効率のさらなる向上が期待できます。

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出典:広告チェックAI、新機能と追加サービスのお知らせ

また、画像自体の判定機能も追加され、ビフォーアフターやキャラクターの画像などが薬機法、景表法、著作権法などの各法律に違反していないかをAIが判定。制作の段階で法規制に抵触する画像を排除することができるため、その後の手間やリスクを軽減してくれます。

広告内の誇大表現を指摘し、代替案の提示までしてくれるチェックツール

同じく広告内容をチェックしてくれるサービスとしては、広告表現チェックツール「TRUSQUETTA(トラスクエタ)」も。コスメや健康食品に特化したチェックツールで、提供元の株式会社トラスクエタは、今年

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