内向的だからこそ、相手の気持ちが察知できる

ferret:
高橋さんが考える、内向的な性格だからこその強みはどのようなものですか?

高橋氏:
相手の心理状況を敏感に察知できることではないでしょうか。内向的な人って、相手にどう思われているかを気にしすぎているがために、自分にコミュニケーション能力がないと思い込んでしまい、内向的になっていると思うんです。裏を返せばそれは相手が何を考えているか、自分のことをどう思っているのかをずっと考えている人だと思うんですね。

相手がどんな思いを持って自分に話をしているのかがわかる人は、本当の意味での聞き上手だと思います。だからこそ私もお客様の話をきちんと聞いて、信頼を得られたのではないかと思っています。

また、相手の気持ちを察知できることで、*今相手が自分を信頼してくれているかがわかるため、より適切なタイミングで商談を進められます。*人間は、信頼していない人から何かを買ったりしようとは思いませんからね。仮に受注につながったとしても、その後の解約にも繋がりやすくなってしまいます。サブスクリプション型のサービスが増え、継続的に自社サービスを利用してもらうことが重要になってきている今、お客様の信頼を得ることは非常に重要になっているため、内向的な人こそ強みを発揮して信頼を勝ち取っていけるのではないでしょうか。

1週間でもいいから別チームの業務を経験してみる

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ferret:
マーケティングチームや、契約後の顧客をサポートするカスタマーサクセスチームなどを設け、分業制で顧客に向き合っている企業も増えています。

そのような体制の企業では、分業であるからこそ提供できる価値がある反面、チーム間での連携や、コミュニケーションが課題となってしまうケースもあります。高橋さんはこの問題についてどのように向き合っていますか?

高橋氏:
私は*「まず経験してみること」が重要だと考えています。1社目の証券会社では、自分で顧客リストや資料の作成などの、いわゆる「マーケティング」の部分から営業までを務めていました。2社目ではインサイドセールスやカスタマーサクセスなども経験しています。私はこのように他部署が行っている業務を一通り実際に経験したことで、わかることや共感できることが多く、それらがコミュニケーションや業務の中で生きていると感じます。*

例えば、マーケティングチームが獲得したリードに対して営業をする体制であれば、営業チームは「もっと確度の高いリードがほしい」といった要望が発生することがあります。

仮にマーケティングの経験があれば、ただその意見を伝えるだけではなく、「この業種は受注率が高いからABM的なアプローチはどうだろか?」「顧客のスコアリングをしていけば、傾向が見えてくるのではないか?」など、要望に対して具体的なフィードバックや、実現可能性の高い改善案を提案できますよね。それだけでコミュニケーションが円滑に進みますし、提案を受けた側も提案を前向きに受け止められます。このような部分で経験の差が生まれてくると思います。

ferret:
やはり経験することが重要なんですね。

高橋氏:
他チームからのフィードバックなども手段としてはありますが、限界があるなとも感じているので、実際にやってみるのが一番ですね。別に長期間である必要はなくて、1週間程度でも変化が起きると思います。0(ゼロ)と1の差は大きいですからね。

「できるマーケター」と呼ばれるような方は営業に同行していますし、「一流のマーケターは一流の消費者」と言われるように、実際に経験してみて、相手の立場を経験すること、共感できるようになることが重要ですね。