「足りない経験はTwitterで補う」25歳で上場企業の新規事業責任者を務めるカギとは
ferret personでは、若手ながらビジネスシーンで活躍する人に焦点を当て、その活躍のカギとなった仕事の進め方や経験を探っていきます。
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第1回に登場するのは、株式会社ウィルグループの武本英里香氏。25歳の新卒3年目ながら、新規事業の責任者を務める武本氏に、新規事業の立ち上げや、若くして活躍するために必要なことについてお話を伺いました。
武本 英里香氏プロフィール
株式会社ウィルグループ インキュベーション本部
立命館大学卒業後、新卒で株式会社ウィルグループへ入社。
派遣コーディネーターなど経験の後、2年目に現在のインキュベーション部へ配属。
1年間スタートアップへ出向し、3年目から現在の事業立ち上げ責任者に。
自分から掴みにいった新規事業の立ち上げ責任者
ferret:
武本さんは現在新規事業の責任者を務めているとお聞きしましたが、どういった経緯で今のポジションを掴んだのでしょうか。
武本氏:
弊社ではコンテスト形式のビジネスアイデアコンペがあるんです。実際にそこで決まった事業は、1年で立ち上げまですることになっています。そこに自分の企画案を出して、1年目では敗退してしまったんですけど、2年目でイントレプレナー(新規事業担当)としてアサインされて、今年の9月から事業責任者となりました。
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現在の業務としては、ユーザーが課題と感じていることに対してヒアリングをしたり、プロトタイプを用いて仮説検証を繰り返しています。
ferret:
じゃあ、たまたまそうなった、のではなく自分から掴みにいった感じなんですね。
もともとそういった新規事業の立ち上げなどをしたいと思っていたんですか?
武本氏:
そうですね。でも、父が経営者だということもあって、ずっとサラリーマンになって安定した生活をしたいなと思っていたんです。ただ、実際に就職活動をしていた中で、自分の将来について考えてみると、残っている大きなイベントはもう死ぬことくらいしかないなって思っちゃったんですね。だったらもっと頑張って色々なことに挑戦してみようと思って、新規事業の立ち上げができる今の会社に入社しました。
ferret:
「死ぬことしか残っていない」はなかなか過激ですね(笑)
ちなみに先ほどビジネスコンペで1年目は敗退してしまったとおっしゃっていましたが、1年目と2年目で企画をつくる上で変えたことなどはありますか?
武本氏:
1年目は事業企画は奇想天外なアイデアを思いつけばいい、と思っていました。企画として日本中の遊園地共通の年間パスを提案したのですが、採用されませんでした。全くユーザーのことを考えていなかったんですね。
2年目はその反省から、きちんと順番を組んで、ユーザーの行動をみて、プロトタイプをつくって仮説検証をしました。
Twitterを使ってユーザーを分析
ferret:
ユーザーの行動はどのようにして分析したのでしょうか?
武本氏:
方法はたくさんあると思うんですけど、日頃からSNSをよく利用するので、Twitterをメインに使っています。
新規事業のペルソナはTwitterをよく使っている人たちということもあって、その人たちってTwitter上での行動が似てるんですよ。例えば、同じ人の同じ投稿にいいねをしていることが多かった…とか。そこに気付いた時に、Twitterはユーザーの行動を追いかけるのにすごく使えるなって思ったんです。
ferret:
Twitterをそんな風に使っているんですね。
ちなみにユーザーの行動をTwitterで追いかけるというのは、具体的にどのようにしているのですか?
武本氏:
何に興味を持って、どんな投稿にいいねやリプライをしているのかがわかると、その人の興味関心は理解できます。Twitterを利用している人って、「周りからこう思われたい」が滲みでている場合が多いと思うんです。
そういったところを見ていくと、誰がどんな人に影響されているのか、こういう風になりたいんだろうな、こういう思考に共感しやすいんだろうな、とかがわかってくるんです。最終的には、その人の仕事観や人生観まですくいあげられたらベストですね。
ferret:
それって結構時間がかかることじゃないですか?
武本氏:
そうですね。なので私は1日10時間はTwitterを見ています(笑)
元々ご飯を食べる時間や睡眠時間が少ないので、その時間でずっとTwitterを見てますね。
ferret:
そんなにずっと見てるんですか(笑)
お話を聞いていてTwitterが武本さんが考えるサービスの軸になっていると感じました。
一方で少なからずTwitterを使っていないユーザー層もいるのではと思うのですが、そこについてはどのように捉えていますか?
武本氏:
確かにそう言ったユーザー層もいると思います。
ただ、新規事業の市場のアーリーアダプターは、Twitterをしている人だと想定しています。
なので、ゆくゆくはTwitterを利用していない層も取っていければと思ってはいますが、
まずはTwitterユーザーからかなと考えています。
また、ペルソナだとわかっているユーザーのツイートをやすやす見逃すわけにはいかないので、それは徹底的に見るべきかなとも思っています。
足りない経験は社外とTwitterで掴みにいく
ferret:
武本さんはアプリを提供する他企業の採用広報もされていると聞きました。
Twitterでユーザー分析を長時間やっていてすごく忙しいと思うのですが、どうして他事業に取り組まれているのですか?
武本氏:
新規事業の立ち上げを担当するにあたり、自分の経験値が不足していると感じました。
新規事業ではHRテックの立ち上げをしてるんですけど、自分は人事の経験がないので、
受け入れ側の企業の気持ちも課題もわかりません。でも自社で採用担当を経験するのは、辞令を待つ必要があり、時間がかかりすぎてしまいます。
だからその経験を他社で積もうと採用広報を他社で始めました。
採用広報として働くことで、採用サービスの活用方法や、メディアの方とのやりとりを通して、サービスをどう認知させていくのか、という視点を常に持てるようになりました。
採用も広報も、会社のブランドそのものから派生する役割であることに変わりはないと思っているので、両方の目線をサービスの立ち上げ段階から意識できるようになりました。
ferret:
それはとても強みになる経験ですね。
他にも、そういった経験不足を補うためにしていることなどはありますか?
武本氏:
Twitterを通じて知り合った人と実際に会って話をするようにしています。
というのも、事業立ち上げの中で、全く上手くいかない思考停止に陥ってしまうときがあるんです。そうなった時にTwitterで出会った人とランチに行って相談すると、ユーザーの声を聞けたり、事業立ち上げ経験者の話を聞くことができたりして、解決することが多いんです。
ferret:
そこもTwitterなんですね。
社内で誰かに相談はしないんですか?
武本氏:
もちろん社内でも相談しています(笑)
ただ、チームのビジネスサイドが私1人なのと、やはり社内だとどうしても視野が狭くなってしまうことがあるんですね。なので、社外の人と会うことで新たな価値観に触れるようにしています。
やりたいことをするために
ferret:
ずっとやりたかった新規事業の立ち上げを担当している武本さんは、自分がやりたい仕事をするために重要なことって何だと思いますか?
武本氏:
まずはスモールスタートでもいいから「やってみる」ことじゃないですかね。
例えば大手企業なんかだと、新規事業をやりたいっていう人もいると思うんです。でも、どうやったらその立場につけるの?ってなると難しいですよね。
なので、まず小さくてもいいのでプロトタイプを作ってみるなど、信頼を得てから挑戦してみるのがいいのかなと思います。
私は実際に、最初は人力で採用のマッチングをしていました。そうやって自分の中でサービスを回していく中で、エンジニアだけでなく採用広報も市場には足りていないんだな、といったことが分かってきました。
その経験が、今立ち上げようとしている新規事業にも活きているなと思います。
そんな風にまず小さく初めて、回してみることが大事かなと思いますね。
Twitterの活用についてさらに知る
Twitterアナリティクスとは〜分析できることを徹底解説
今回は、Twitterを分析することができる「Twitterアナリティクス」について解説します。各項目でどのような数値を確認することができるのかを把握し、Twitter活用に役立ててみてはいかがでしょうか。
- Twitterとは140文字以内の短文でコミュニケーションを取り合うコミュニティサービスです。そもそもTwitterとは、「小鳥のさえずり」を意味する単語ですが、同時に「ぺちゃくちゃと喋る」、「口数多く早口で話す」などの意味もあります。この意味のように、Twitterは利用者が思いついたことをたくさん話すことのできるサービスです。
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- アプリ
- アプリとは、アプリケーション・ソフトの略で、もとはパソコンの(エクセル・ワード等)作業に必要なソフトウェア全般を指す言葉でした。 スマートフォンの普及により、スマートフォン上に表示されているアイコン(メール・ゲーム・カレンダー等)のことをアプリと呼ぶことが主流になりました。
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