「ラウンドテーブル」というコミュニケーション手法をご存知でしょうか。この手法を取り入れることで、社員同士の繋がりを強化し、より能力を発揮しやすい状態へと導くことができるでしょう。社内の活性化にもつながりますので、ぜひ参考にしてみてください。

ラウンドテーブルとは

ラウンドテーブル(もしくはラウンドテーブルミーティング)とは、立場、役職、部署の違う数名で円卓を囲み、上下関係や立場を気にせず自由に意見交換を行うミーティング(会議)のこと。

かの有名な「アーサー王物語」の中に「円卓の騎士団」が登場しますが、ラウンドテーブルもそれぞれの立場などを抜きにして、みな対等であるということを指しています。

企業内の課題として、

・代表挨拶や社内報だけでは会社の経営陣となる社長や人事の人柄が伝わりにくい
・他部署と交流が少なく、自分の部署以外への興味が薄い
・自分の意見を発言する機会が少なく、風通しの良さに対する疑問がある

などが挙げられるでしょう。

ラウンドテーブルを通して上司や部下といった上下関係、部署間の隔たりをなくして課題を解決し、さらなる社内の活性化や良好な関係性の構築を目指していくのです。

社内で幅広く活用できる

まず「ラウンドテーブル手法を用いて何をするか」ということですが、会議以外にも様々な場面で活用できます。

例えば研究発表に対し思うがままの意見を述べ合ったり、そこから新たな仮説を考えたりできるでしょう。また、業務上の悩みを共有すれば参加者全員で解決策を考え、課題解決にもなります。

「集まって意見を述べ合う場面」であれば、ブレインストーミングでも悩み相談会でも、幅広く活用できるのがラウンドテーブルの良さです。

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ラウンドテーブルの効果

ラウンドテーブルを行うことで、具体的にはどんな効果があるのかを解説します。

上下関係が無いので自由に発言しやすい

ラウンドテーブル形式での会議は、必ず円卓を囲むことがルールとなります。そこには上座下座がありませんし、隣や目の前の人の役職を気にする必要もありません。

上下関係がないため社員は自分の意見を発言しやすくなり、冗長な会議よりも有益な時間になるでしょう。

また、ラウンドテーブルではしばしば社長自らも参加することがあります。「社長を前にすると緊張して発言が制限されるのではないか?」という懸念はありますが、普段あまり会う機会のない社長だからこそ、多少の緊張はあれど、「ここが自分の意見を聞いてもらうチャンスだ」と発言が促進される可能性も高いです。

逆に人事部や直属の上司の前の方が心理的負担が大きく、うまく発言できない社員もいます。その場合は「ラウンドテーブルにそういった役職の人は参加しない」と決めてしまうのも有効です。

他部署と交流し、リアルな現状を把握できる

同じ建物内で働いていても、部署が違うだけでも接点が少なくなります。その結果他部署に対する興味が薄く、自分の業務にばかり目が行きがちで、会社全体の流れを把握できません。

そこでラウンドテーブルを通して他部署と関わることで、横の繋がりが強化されます。ラウンドテーブル終了後には挨拶が増えたという報告も。

他部署の仕事に関心を持つことで、お互いにリアルな現状を把握でき、助け合いの精神が生まれるでしょう。

社長の考えを間近で聞くことができる

入社式の挨拶や社内報などで、社長のメッセージを伝える機会はいくらでもあります。

しかし、社員側としては「大勢の中の1人として見る」「紙やネットを通して見る」わけなので、「ヘぇ、そうなんだ」で止まることも多々あります。また、社長のメッセージがちゃんと(正しい意味で)伝わっているかも確実ではありません。

ラウンドテーブルに社長も参加し、少人数の中で自分の考えを伝える方がメッセージ性が強く、社長の人柄も伝わりやすいです。人柄がわかれば社長は社員にとって頼れる存在となり、社長も社員の本音を引き出し、社内改革にも役立てられるでしょう、

参考:社員のエンゲージメントを高める「ラウンドテーブルミーティング」とは?|@人事ONLINE

会社への愛着心を育てる

「うちの会社はこんな面白いことをしてる」…そう思うだけで、社員は自分の働く会社に自信が持てるようになります。その自信が次第に愛着心となり、愛着心は仕事パフォーマンスの向上にも繋がるでしょう。

ラウンドテーブルで1人ひとりの隔たりを無くして交流することで、社長や役員を含め、社員全体との心理的な距離を縮められます。

日々の業務に息が詰まりそうになる中のラウンドテーブルは息抜きにも最適。「この会社に入ってよかった」と思えるような雰囲気を目指しましょう。

ラウンドテーブルのルールと進め方

続いてラウンドテーブルを行う際のルールと進め方を解説します。ルールや進め方は会社や開催回ごとに一部変更しても構いませんが、基本事項として覚えておきましょう。

参考:ラウンドテーブルについて|日本健康教育学会誌

ラウンドテーブルの本来の効果を発揮するためのルール

ラウンドテーブルの効果を発揮するために、以下のルールはきちんと守ることが重要です。

・1人ひとりが発言しやすいように10名程度の少人数で行う
・差別を無くすため、正社員・パート問わず直接雇用社員すべてを対象とする
・社員の発言が社内や業務への評価を左右しないように留意する、またその旨を伝える
・直属上司や人事部など、社員が発言しにくい要因となる人物はなるべく一緒に置かない
・発表者に対し課題を「営業のこと」「社内のこと」など限定的としない
・効率化と内容の有益化を図るため、開始時刻と終了時刻を必ず守る(60分程度)

発表者と参加者だけでスムーズに進行する場合は座長やファシリテーター(進行役)は不要ですが、ラウンドテーブルに慣れないうちはファシリテーターを配置し、進行の手助けを行います。

しかしファシリテーターとなる人物が直属上司などの場合、参加者は発言しにくいことが考えられます。また、いち社員をファシリテーターとすると、本人は負担が大きいと感じやすくなるのも問題です。

そのため、ファシリテーターは社員に影響の少ない外部から招く、指名せず有志を募るなどの工夫が必要となるでしょう。

ラウンドテーブルの準備と基本の進め方

続いて、ラウンドテーブルを開催する際の準備と基本の進め方を解説します。

準備:発表者1名、参加者9名程度、(必要ならば)ファシリテーター1名をピックアップし、皆で円卓に着席する。この際、上座下座などは無いものとする。発表者は準備した資料があれば配布しておく。

1.最初にファシリテーターがラウンドテーブルの目的を伝える
2.本題に入る前に1人1分程度の自己紹介を行う(アイスブレイク)
3.発表者は10分程度で自分の発表を行う
4.発表に対し、自由に意見交換する
5.最後に参加者全員がお礼を述べ合い、社長参加の場合は締めとしてコメントを述べて終了する

中には発表する時間を設けず、課題だけを提示して自由に意見交換をするラウンドテーブルもあります。その際話が脱線してしまっても進行を止めず、成り行きに任せて全員の親睦を深めることも。

また、発言するときは手を挙げたり立ったりせずに、会話をするようにその場で発言してもOKとする場合もあります。手を挙げる・立つ・座るといった形式張ったものを無くすことで、より自由な意見交換を促進する効果があります。

社内でラウンドテーブルを取り入れてみよう

社内報などを通して社長や社員のメッセージを発信したり、部署の仕事内容を共有したりできても、直接顔を合わせることの方が効果絶大です。

ラウンドテーブルなら上下関係や横の隔たりを無くし、社員が自分の考えを自由に述べる機会を作ることができます。より風通しの良い社内にすることができるでしょう。

あなたの会社でも、ぜひラウンドテーブルを取り入れてみてはいかがでしょうか?

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