2019年8月5日(月)に、新たなメディアが誕生しました。その名は『ランドリーボックス』。生理についての情報発信とフェムテック(Female+technology)商材を販売しているこのメディア。なぜ生理に着目するのか? そして「フェムテック」商材とはいったいどういうものなのか、開設者の西本美沙氏にお聞きしました。

西本美沙氏 プロフィール

中央大学を卒業後、PR会社を経て、2011年株式会社ドワンゴに入社。広報・宣伝業務を担当。ニコニコ動画、N高等学校などのPRに携わる。2016年独立。会社員の傍らはじめたブログをきっかけに、女性の体や性を取り巻く環境に対する関心が高まり、自身でWebメディア『ランドリーガール』を開設。2019年2月、ランドリーボックス株式会社設立。2019年8月、生理など女性が抱える悩みにまつわるメディアコマース『ランドリーボックス』を開設。

新メディア『ランドリーボックス』ってどういうメディア?

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ferret:今回立ち上げられたメディア『ランドリーボックス』はどういうメディアなのでしょうか?

西本氏:まずは第一弾として生理をメインテーマに情報発信していくのに加えて、女性の体の悩みを解決する商品やフェムテック商材を販売していきます。今後は妊活や更年期障害などのテーマも取り扱う予定です。

ferret:なぜ女性の体の課題を解決するメディアを立ち上げようと思ったのですか?

西本氏:会社員時代に、性に関するブログを書いていたんです。そうすると、たくさんの方から性や体の悩みをたくさんいただきました。それを機に、性の情報を発信する『ランドリーガール』というメディアを立ち上げました。多くの人の悩みに接しているうちに、そもそも自分の体を理解していない人が多いと気づいた。私もそうでした。どうしたら自分の体や自分の欲求を自分ごと化できるのか考えるうちに、毎月来る生理は自分の体と心に向き合えるタイミングではないかと思い、『ランドリーボックス』を開設したんです。

また、私自身が生理に悩まされていたこともメディアを立ち上げた一つの理由です。6年前に「月経カップ」というものを知って、購入して使い始めました。私の場合は、経血の漏れやデリケートゾーンのかぶれが気になっていたんですが、月経カップを使用することでこれらの悩みがだいぶ解消された。色んな商材を試せば悩みを解決できるかもしれないと思ったんですが、まとまった情報を得られる場がなかった。それならば自分でまとめてしまおうと思ったのも『ランドリーボックス』をつくったきっかけです。

女性の体の悩みを解決するのがフェムテックの役目

ferret:『ランドリーボックス』では、フェムテック商材も取り扱うとのことですが、フェムテック とはどのようなものなのですか?

西本氏フェムテックとは「Female」+「Technology」の造語で、女性の体や健康の課題をテクノロジーで解決するサービス分野です。生理だけでなく、妊活だったり更年期だったりあらゆるステージにいる女性の体や生活の悩みを解決する商材やサービスのことです。

ferret:具体的にどういうものがあるのですか?

西本氏:最初にフェムテックという言葉をつくったのが、ドイツのClueという生理サイクル予測アプリを開発した会社です。彼らが自分たちのサービスのビジネスカテゴリを称するためにつくり使い始めた言葉です。

Clueは、生理の周期を計算してくれて生理が来そうな日を予測してくれたり、妊娠しやすい期間を知らせてくれたりするんですが、シンプルで機能的なデザインでつくられているのが特徴です。

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(画像引用:https://helloclue.com

他にも、イギリスの会社でelvieという会社が骨盤底筋を鍛えるデバイスとウェアラブルの搾乳機を開発し販売しています。

出産を経験したり、年齢が上がってくるにつれて、女性は骨盤底筋が緩んでくるんです。それによって尿もれが起こるようになる。骨盤底筋を鍛えるための体操や、膣トレボールと呼ばれる商品もありますが、どれくらい鍛えられているかが分かりにくい。elvieから発売されているデバイスは、センサーが装備されているので、どれだけ締めつけたかなど筋肉の動きが分かります。アプリと連動していて、トレーニングメニューもつくってくれるんです。

また、今までの搾乳機は、手動のものや、サイズがかさばるものが多いですよね。elvieが販売している搾乳機「Elvie Pump」は、ブラジャーの中におさまるウェアラブルデバイスです。アプリと連動してどれくらい搾乳できているかをトラッキングすることもできます。

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(画像引用:https://www.elvie.com

それらに加えて、ピルやHPV検査キットのオンライン処方などもあります。国内でも、これまで病院に行って診察を受けてからしか処方してもらえなかったのが、オンラインでチャットの診察をしてピルを処方してもらえる「スマルナ」というサービスも出てきています。また、「セクシャル・ウェルネス(性の健康)」という概念からセックストイもフェムテック商材の一部です。

フェムテック の市場規模は、2025年までには500億ドル規模になると見込まれています。

参考:「フェムテック」現代女性の健康を支える海外注目スタートアップ事例

プラットフォームとして女性に寄り添うメディアに

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ferret:これからフェムテック市場は日本でも拡大していきますか?

西本氏:日本でもこれからフェムテックサービスが増えてくると思います。海外では、たくさんのスタートアップが出てきていますし、実際に資金を調達して商品やサービスをリリースしています。日本でいうと、以前からルナルナ(生理日を予測し管理するアプリ)がありましたよね。2013年頃から海外を中心にフェムテックという言葉が出てきましたが、日本でもコニカミノルタ株式会社が「Monicia(モニシア)」というPMS(月経前症候群)のためのデバイスを開発していたり、スタートアップの株式会社HERBIOは、負担なく基礎体温を図れる体温計測ウェアラブルデバイス「picot」を開発しています。これからますます盛り上がってくるマーケットだと思います。

ferret:『ランドリーボックス』はどのようなメディアにしていきたいですか?

西本氏:『ランドリーボックス』では、フェムテックの情報もですが、さまざまな視点から情報を発信することで、悩みを抱えている人に選択肢を提示していきたいと思っています。先ほども言いましたが、フェムテック商材って増えてくると思うんです。だけど、その商材を知る機会はまだまだ少ないので、それらサービスとユーザーの橋渡しをすることで、悩みを解決するサポートをしたいですね。

『ランドリーボックス』はライフスタイルプラットフォームです。悩みや課題を抱えたそれぞれの人のライフスタイルに寄り添い、新しい選択肢を提案できるメディアコマースにしていけたらいいなと思っています。

『ランドリーボックス』:https://laundrybox.jp/