皆さんは、WordPressタグを活用していますか?
オウンドメディアなどで多くの記事を投稿しているコンテンツは、ユーザーが読みやすいようにカテゴリーやタグを使ってユーザビリティを向上させる必要があります。一生懸命に作成した記事でも、ユーザーに読んでもらえなければ意味がありません。WordPressを使っていれば、タグを使って簡単にコンテンツを分類できるのです。ただし、タグの使い方にはコツがあり、ただなんとなくタグを設定してしまうと、ユーザーにとって便利にならず、後から修正するのがとても面倒になってしまいます。

そこで今回は、WordPressタグについて、基本的な知識と設定方法について解説することにしました。
これからオウンドメディアやブログを立ち上げる方、WordPressタグの使い方がよくわかっていなかった方は、ぜひご参考ください。

タグとは

タグとは、英語では付箋や荷札を意味しますが、Webコンテンツにおいても同じ意味合いであり、記事につける目印のような存在です。たとえば、20個程度の記事を搭載しているブログの場合でも、ユーザーが自分の求める記事をスムーズに閲覧するのは、なかなか困難なものです。1つずつ記事を開くのは現実的ではありませんし、タイトルから十分に内容を読み取れるとも限りません。そこで、タグという記事内容を判断できる目印をつけることで、ユーザーの利便性を大きく向上できるのです。

記事を見つけやすく分類するならカテゴリーを最初に思いつく人が多いでしょう。カテゴリーは、記事の分類にとても便利なのは確かです。しかし、1つの記事には複数のカテゴリーに属させるのは、あまり良くないため、目印としては万能ではありません。記事に複数のカテゴリーを設定しないほうがよい理由は、SEO効果があり記事の位置を示すパンくずリストの表示が1カテゴリーのみであるからです。そのほかにも、記事をカテゴリーごとに集計する場合に、カテゴリー重複が発生すると手間がかかるなどの不便さがあります。

これに対し、タグは、1つの記事に複数を設定できます。複数の切り口で抽出するための目印としては、まさに理想的と言えるでしょう。タグ付けが適切に行われることで、ユーザーがより多くの記事を読みやすくなるため、1セッションあたりのページビューが増加すると考えられます。カテゴリーとは異なり、階層構造を持たないタグは、縦の束縛はなく、自由な存在です。自由であるがゆえに、よく考えた上で設定をしなければ、かえって分かりにくいものになってしまう恐れもあります。

たとえば、全国のレストランを紹介するホームページがあったとします。「フレンチ」や「中華」といったジャンルを示すタグ、「1000円以下」などの価格帯を示すタグ、ランチ営業のある店には「ランチ」というタグを付与します。これにより、ランチ営業をしている店だけを抽出することが容易になるのです。自社のホームページのユーザーニーズに合わせて、「子供可」や「駐車場あり」などを自由に設定し、ユーザビリティを高めます。この使いやすさがタグの醍醐味でしょう。

タグを設定する方法

さて、実際にタグを設定する方法をご説明します。WordPressにおいてのタグの設定方法は2種類あります。どちらの方法でもタグの設定は簡単ですので、そのときの作業の流れや目的にあわせて適した方法を利用しましょう。

タグの管理画面で設定する方法

タグの管理画面から設定する方法です。設定しているタグを一覧で確認できます。

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WordPressの管理画面の左メニューの「投稿」から「タグ」をクリックし、タグの設定画面を表示します。
新規タグを追加するために「名前」にタグの名称を入力します。その下にある「スラッグ」は、URLの一部になる部分です。半角英数字(ハイフンも利用可能)で指定しましょう。タグにより記事を絞り込んだ際に、一覧ページURLとして利用されます。「説明」の部分は、特に入力しなくても大丈夫です。入力項目を設定した後、「新規タグを追加」をクリックすると完了します。

投稿記事の作成中に設定する方法

次に、投稿の作成中にタグを設定する方法をご説明します。投稿作成画面の状態でタグを追加できるため、画面を何回も遷移することがありません。タグを設定した記事をスムーズに投稿できるのがメリットです。

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WordPressの管理画面の左メニューの「投稿」から「新規追加」をクリックすると、上のように新規投稿を追加する画面が表示されます。右側のカテゴリー下に「タグ」と書かれたところにある入力欄がタグの設定スペースです。

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入力欄に設定したいタグを入力すると、すぐ下に作成したタグが表示されます。設定したタグは、タグの左にバツ印がついた状態で表示されます。このバツ印をクリックするとタグの消去が可能です。また、入力欄の下に、「よく使われているタグから選択」という部分があります。ここに表示されるタグは、これまでWordPress内で使用しているタグです。すでに存在しているタグを設定できるので、類似したタグを無駄に増やしてしまう心配がありません。

タグの設定が終わったら、あとは普段の投稿作成と同じ流れです。タイトルや本文、カテゴリーなどを入力して記事を投稿します。記事一覧を見て、作成した記事にタグが付与されていることを確認して完了です。

タグの活用方法

タグを設定するだけでは制作者の自己満足になってしまいます。ユーザーが便利にタグを利用できるように、配慮しなければいけません。そのためにぜひ実践していただきたいことを以下にお伝えします。

同じことを指すタグを複数作成しない

たとえば、「WordPress」と「ワードプレス」、「椅子」と「イス」、「米国」と「アメリカ」のように同じことを指しているタグでも、作成者や運用者が異なると、別のものとして設定してしまう場合があります。もちろん、同じことを指すタグが存在すると、ユーザーが正しく投稿記事を抽出できなくなってしまいます。タグを作成する場合は、ルールを決めることはもちろん、定期的なチェックによりミスをなくすとよいでしょう。

投稿に設定するタグは5個以内

タグの設定は簡単なので、つい数多く付与してしまいがちですが、1つの投稿に多くても5つ程度までと考えておきましょう。5つくらいの量であれば、パッとみてすぐに判断がつきやすく、ユーザーとしても迷う要素は少なくなるのです。タグは1つや2つでも構いません。必要なものを最低限付与するのがスマートでしょう。また、タグに使う言葉は、必ず投稿記事の内容にぴったり合うようにしなければいけません。

投稿記事に設置しているタグを表示する

投稿記事に設定したタグが見えない場合、設置したタグの一覧表示を投稿記事に設置するとユーザーにとって分かりやすいでしょう。具体的には、テンプレートにという記述をします。この記述はWordPressループというWordPressの投稿を繰り返し表示する動きの中でしか使えません。既成のテンプレートを使っている場合は、最初からタグが見えるようになっている場合もあるでしょう。PHPコードの使用には技術的な知識が必要になるものの、自作テーマの場合はユーザビリティの向上のためにも設定しておきたいところです。

まとめ

使いやすいタグを設定するには、ユーザーにとってわかりやすい言葉を把握しておく必要があります。そのためには具体的なユーザー像を作り上げなければいけません。しかし、ユーザーに最適化させて考え出したタグを設定しても、複数メンバーでオウンドメディアを運営していたり、忙しい中取り組んでいると、いつの間にか類似したタグや分かりづらいタグを作ってしまうものです。おかしなタグを見かけたら、すぐに修正するなど、日頃のメンテナンス作業にタグの管理を組み込み徹底しましょう。

的確にタグを設定した投稿は、ユーザーからのアクセスを獲得しやすくなるので、投稿記事のシェアはもちろん、コンバージョン率の向上にも役立ちそうです。タグはユーザーの動きを活性化するとっておきのアイテムです。上手に使いこなして、ユーザーにリーチしやすいホームページを運営しましょう。