VUCA時代に求められるマインドとは

変化が当たり前となっているVUCAの時代において、どういったマインドを持って仕事に取り組めばよいのでしょうか。時代が変われど、成果を出すことは絶えず求められます。時代に対して適切な動きをするために、重要とされるマインドセットについて学んでいきましょう。

物事の本質を見抜く

目の前で起きていることが、少し先の未来では異なるものに変わっている。これが当然とされる現代で、変わらない本質を見抜いていくことは極めて重要となります。本質を捉えていくことで、一見対応が不可能な問題にもアイデアを持って対処することが可能です。

ビジネスとして目指すゴールに向かって、最適な方法を模索していくことが求められます。答えが1つでないため、あらゆる選択肢の中から適切なものを選択する力が必要です。進むべき方向性が明確となっていれば、選ぶべき手法も見えてくるでしょう。

時代に順応していく

また変化を許容していくことも重要です。環境の変化をはじめから認めていくことで、それに対する姿勢が整っていきます。受け入れ態勢が万全であれば、急な変化が起こったとしても思考停止に陥ることを避けることが可能です。

変わる時代に対して順応していくことで、形にとらわれない解決策を提示することが可能になります。変化をすることがこれからの現代で生き残っていくための必須事項であることは覚えておきましょう。

行動の中で答えを探る

急速な速さで形を変えるVUCAの時代に対応していくためには、行動を起こすことが大事となってきます。しかしただ行動をするだけでなく、並行して改善をおこないながら動き続けられるかが鍵となるのです。考えてから行動をするでは、時代の早さに対応できなくなってしまいます。

グロービス経営大学院学長の堀義人氏はVUCA時代に必要なリーダー像の1つとして、「行動の中からヒントを得て解決策を模索していくこと」を上げています。

参考:「VUCA」時代、リーダーに重要な4つの言葉

実際に行動を起こすことによって、本質的な問題に直面する可能性も高まります。まず触れることから始める。これによって問題の構造を実感とともに知ることにつながるでしょう。動きながら新しい解決策を試していくことで、新しいノウハウも獲得できます。

これからを担う人材になるために

それではこれらのマインドを持ったビジネスパーソンとして、これからの社会を支えていくためにどういった人材として機能すればよいのか考えてみましょう。VUCAの激しい社会において価値のある人材は、多くの現場で求められています。自身の付加価値を高め、これからの時代を生き抜いていきましょう。

少しの変化から始める

まずいきなり価値のある人材になるのだと意気込み過ぎることはおすすめしません。まずは少しの工夫を加えることから変化を与えていきます。例えば仕事の手順を変えることや、伝え方をほんの少しだけ変えるだけでも結果は変わるのです。

現に日本アイ・ビー・エムの部長である河野英太郎氏が執筆した書籍「99%の人がしていない たった1%の仕事のコツ」にて、少しの工夫が生産性を劇的に上げると述べられています。変わっていく世の中に対応するために劇的にすべてを変える必要はなく、目の前のことを少し改善するという意識から時代に対応する力が育まれていくのです。

参考:今、ビジネスで注目される「VUCA」とは何か

そこで生産性を上げるために、現在のシステムを見直していくことを検討していきましょう。効率を妨げている要素はないのか。少ない労力で改善が可能な箇所がないのか。ちょっとした改善と提案が仕事の価値を大幅に上げることになるでしょう。

多様性を受け入れる

新しい価値観が生まれてくる現代では、これまで触れたことのない考え方にも遭遇することになります。しかしそれをはじめから遠ざけてしまうのは、得策ではないでしょう。逆にその価値観を取り入れていくことが、新たな可能性を生み出すことになります。

具体的な方法としては、仕事を進めていくチームにさまざまな価値観のメンバーを揃えていくことが有効です。進むべき方向を決め、それに向かうためのプロセスで異なるアプローチを生み出していける環境はVUCA時代には適しているといえます。

未知の領域を学習し続ける

変化が多いVUCA時代であるからこそ、新しいことに敏感である必要があります。問題解決をするためには、時代に合った手法を身に着けておくことも重要になるでしょう。その手掛かりとなるのが、最新の技術や価値観です。

情報を絶えず仕入れていることで、時代に対応しきる状況判断材料を獲得することになります。また自身が持っていなかったアイデアを、他分野の専門家からも学ぶことができるでしょう。

また常に知識を増やしながら行動と改善を繰り返していくことで、変化しながらも成果を生み出していくことにつながります。新しい知識をこれまで培ったノウハウと融合させることで、これまでにない画期的なアイデアを生み出すことも可能です。