世界8カ国のデジタルメディア利用状況を調査した「デジタルメディア利用実態グローバル調査 2014」が発表されました。世界的に見ると日本のデジタルデバイス、SNSの普及率はまだまだのようです。とはいえ、LINEの利用者数やシニア層のSNS利用率は年々高まっており、この流れはますます加速していくでしょう。

日本人はSNSは使わず、テレビばかり観る?

日本と、他7カ国のデジタルメディア利用状況を比較したデータが公開されています。タブレットの普及率は米国の半分、よく接するメディアはテレビが圧倒的、購買力に決定力のある情報は身近な人からのクチコミと、他国と比べると旧態依然とした日本の姿が浮き彫りになっています。


有限責任監査法人トーマツとデロイトトーマツ コンサルティングのTMT(Technology, Media & Telecommunications)グループは、デジタルメディアの利用実態調査の結果を発表した。日本のスマートフォン普及率は56%に伸びているものの、タブレットやラップトップ所有割合は米国の半分にとどまっている。

SNSユーザー、年内には6,000万人まで増加する見込み

こちらの調査結果によると、日本のSNSユーザーは5,000万人を突破し、年末には6,000万人を超えると予想されています。


ICT総研は、日本国内におけるSNSの利用動向調査を実施。その結果、SNSユーザーは2014年末に6023万人へと達し、ネットユーザー全体に占めるSNSユーザーの割合は6割にのぼると見込んでいる。

シニア層のSNS利用率も増加傾向に

50~70代のシニア層でも、年々SNS利用率が高まっています。Facebookにおいてはシニアの4人に1人が利用しているようです。


ソニー生命保険株式会社は、50~70代のシニア層1000名を対象に生活意識調査を実施し、その結果を一部公表した。回答者の25.8%がFacebookを、16.2%がLINEを使っていることが分かった。

口コミメディア市場も成熟期に

先に挙げた記事にもある通り、日本人は何かしら購入する時は信頼できる口コミを重視するようです。口コミ系のメディアは増加傾向ですが、反面、いわゆるヤラセやさくらが横行しやすい場所でもあります。最近は質の良い(信頼できる)口コミだけを厳選して掲載するような仕組みづくりをするメディアが台頭してきているようです。


住宅購入や転職、結婚式場選びなどに関する口コミサイトが人気だ。「一世一代」ともいえる人生の節目での失敗を避けるため、経験者の声を聞きたいというニーズに応えている。いい加減な口コミを制限する独自の仕組みを採り入れるなど、高い信頼性を意識したサイトが増えていることも消費者への浸透を後押ししているようだ。

今視聴しているテレビの内容が検索結果に反映されるかも?

Googleが16日に「電子デバイスの近くにあるテレビで放映されている番組を特定して、ユーザーの検索結果を強化するシステムおよびメソッド」という特許を取得しました。この技術により、今自分が観ているテレビの内容が検索結果に反映されるかもしれません。テレビをよく観る傾向にある日本で実施された場合、大きな影響が出そうです。


コンテンツマーケティングワールドのレポート記事連投の真っ最中ですが、Googleがこの度、ユーザーのテレビ番組の視聴動向を検索結果に反映させる新たなアルゴリズム「TVランク」の特許を取得した、との気になるニュースが飛び込んできたので速報させていただきます。 — SEO Japan

他国よりもSNS普及率やデジタルメディアの浸透が遅れているとはいえ、それらが増加する流れは止まることはないでしょう。シニア層のSNS普及、口コミメディアの可能性など、日本の傾向を掴んだデジタルマーケティングを行えば、ライバルに差をつけられるかもしれません。また、もしGoogleが視聴しているテレビの内容を検索結果に反映させる」アルゴリズムを実施した場合、テレビの視聴時間が長い日本においては大きな影響が出ると予測されるため、これまでとは全く異なるSEOを行う必要があるでしょう。