国内のマーケティング業界で「マーケティングオートメーション」という言葉が度々取り沙汰されており、昨年だけでいくつものサービスが誕生したことは記憶に新しいのではないでしょうか。一方、言葉ばかりが先行して、「具体的にどんなメリットがあるのか」と疑問を抱く方も少なくないはずです。

本記事では、「マーケティングオートメーションの解説」と、2015年に総額13億円の資金調達を実施したことでも話題の“次世代型マーケティングプラットフォーム”「B→Dashの開発・提供をする株式会社フロムスクラッチの執行役員・武田氏に、「企業が共通して抱えるマーケティング・セールスの根本的な課題」と「マーケティングオートメーションが求められる背景」についてお話をお伺いしました。

マーケティングオートメーション(MA)とは

マーケティングオートメーション(以下、MA) は、色々な定義がされていますが、最も一般的な表現をすれば「営業のサポートツール」と説明できます。
具体的には、マーケティングからセールス活動における全プロセスを、自動化・サポートするテクノロジーを一般的にMAと呼んでいます。

最近では、国内外をはじめ数多くのサービスが登場しており、一部の機能に特化したものや、複数のサービスと連携することで、プロセス全体をカバーするものまで多岐に渡ります。
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いずれにしても、これまで人力で行っていた作業を自動化し、円滑に情報を管理・効率化していくことがMAの役割となっています。この役割は、ToCでもToBでも大きくは変わりません。

現状、MAのタイプとしては大きく以下のように分けられます。

タイプ別のマーケティングオートメーション(MA)

メール・イベントマーケティング型

メールマガジンの作成からユーザーごとに配信(ユーザーのセグメントに合わせたコンテンツを出し分けるなど)、その後のメール開封率やクリック数を解析できる。

コンテンツマーケティング型

記事などのコンテンツ制作支援から、コンテンツ自体のパフォーマンスを図る精読率や成約への貢献度を可視化する。

インテグレーション型

前述の2タイプ、その他のマーケティングツールやアクセス解析ツールと連携することで、一連のデータを管理統合するハブのような機能を持つ。

マーケティングプラットフォーム型

インテグレーション型は他ツールと連携することで有効性を発揮するのに対し、マーケティングプラットフォーム型は独自に全ての機能を搭載し、得られるデータも全て一元管理することができる。

なぜ、今マーケティングオートメーション(MA)が話題なのか

なぜMAが話題となっているのか、その背景の1つとして「技術革新」が挙げられます。
昨今の技術革新は目覚ましく、マーケティング施策としては様々なアプローチが可能となり、それに伴って扱うツールの数や得られる情報も膨大になりました。
その反面、管理は複雑化するだけでなく、新たな技術が生まれるごとに知見のあるスペシャリストが求められています。

また、データ解析に関する技術も進化し、これまで数値化できていなかった情報を詳細に可視化できるようになった結果、これまで予算を投下してきた施策や、企業の商慣習自体が、実は利益に貢献していなかったことが浮き彫りになってきました。

つまり、多くの企業がマーケティングをできていなかったことになります。近年よく「マーケティング活動は投資活動であり、今後はよりROIやROASなどの投資回収の計測を行うことが求められる」と叫ばれていることも追い風となっています。

組織全体の課題が浮き彫りに

さらに、マーケティング活動の弊害は営業組織に影響を与えることにも繋がっています。
なぜなら、前述のマーケティング・プロセスに沿ったマーケティング活動ができていないことにより、その後の営業活動にもムダが生まれているからです。

例えば、よく見受けられるケースとして、新規で獲得したリードであっても確度が不明瞭もしくは定義が曖昧なまま、確度の低いリードに対して営業をかけて失注を繰り返し、不明瞭なまま翌月には新規の顧客リストを作成して、また一から営業をかけていくといった負の連鎖が多くの企業には起こっています。

これは根本的な課題としてマーケティング組織だけでなく、営業組織含めたは組織全体が自分たちのビジネスを管理できていないことになります。

そういった背景もありMAは、それらマーケティング・プロセスに沿ったマーケティング活動を自動化し、効率よく利益に直結する見込み顧客の創出を担うテクノロジーとして注目されています。

数多くの企業様の相談を受けて見えた企業が抱える7つの課題

最近ではMAを提供する日本企業も増えつつあり、中でも国内のMA業界をリードするのが“次世代型マーケティングプラットフォーム”「B→Dashです。
前述のマーケティング・プロセスに沿った企業のマーケティング活動を、AI等の最新のテクノロジーも駆使して、一気通貫で管理・自動化するソリューションです。2015年は、MAを超えるソリューションということで注目を集め、総額13億円の資金調達を実施しています。

今回は、その「B→Dash」を開発・提供する株式会社フロムスクラッチの執行役員・武田氏に、お話をお伺いしてきました。
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フロムスクラッチ 執行役員 武田卓哉 氏
日本HP、PwC Japanを経てフロムスクラッチに入社。現在は同社のコンサルティングユニットを統括し、マーケティングオートメーションの導入設計、セールス業務改革、マーケティングプロセス構築等に従事。

ferret
御社がこれまで数多くの企業様のMAの相談に携わってきたなかで、企業が共通して抱える課題はありますか?

武田氏
はい、企業によって色々な課題がありますが大きく分けると共通する課題は7つ挙げられます。

武田氏の言う7つの課題には、以下が挙げられる。

① 見込み顧客が集まらない
② 見込み顧客が育たない
マーケティング組織と営業組織が対立する(ホットリードの定義が合わない)
④ 成約に至らない
⑤ アップセル・クロスセルができない
⑥ 失注案件の管理ができていない
⑦ ビジネスプロセス全体の分析ができない、あるいは適切なツールがない

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武田氏
多くの企業様がマーケティング・プロセスにおいて、①~⑦のいずれかで課題を抱えていて、中には7つ全てが課題になっている企業様もいらっしゃいます。

例えば、①の見込み顧客を獲得するリードジェネレーションの部分で新たな施策の費用対効果が見えないため予算を割くことができないであったり、③に該当するようなリードナーチャリングに力を入れようと思っていてもうまくできず「ホットリード(確度の高いリード)」を営業組織に渡せていないといった課題がよくあります。

また、⑦に該当しますが、全体を俯瞰して分析ができている企業様はほとんどいないのが現状です。

同社がこれまで多くのMA導入に携わってきた経験から、企業の共通する課題は7つに絞られると話し、それぞれの課題に対する方針が明確に決まっているのだという。

ferret
この課題をお客様自身は気付いているのでしょうか?

武田氏
もちろん、気付いている企業様もいらっしゃいますが先ほどの⑦に該当する「分析自体ができていない」企業様が多いので、なんとなく問題意識だけはあるが根本の原因を分かっていないケースが多いです。

弊社の提供する「B→Dash」では、それらマーケティング・プロセス全体を通して分析できるツールですので、導入後に改めてボトルネックや課題の深刻さを認識することが多いですね。

解決するのは企業の商慣習そのもの

ferret
「B→Dash」を導入することで根本的な原因が分かるようになるということですか?

武田氏
はい。「B→Dash」を導入することで、全体の見える化と課題の洗い出しができるので、現状の業務プロセスを見直せるところが大きいです。これまで商慣習のように、「なんとなくやっていた、言われるがまましていた」ことが実はボトルネックだったという例もあって、改めてそういうところをしっかりと整備できます。その結果、どの施策が利益に最もインパクトを与えるのかが明確になります。

ferret
見える化したときに無駄の多さに驚くお客さまも多いのではないでしょうか?

武田氏
その通りですね。改めてボトルネックが分かった結果、これまで人が手を動かしていた作業を「B→Dash」が代わりに補うことで精度の向上だけでなく、大幅なコスト削減や効率化にも繋がっています。

最近の例で言えば、セミナーを開催した後に獲得した見込み顧客に対して、外部のテレマーケティング会社に営業のアウトソースを依頼していたお客様がいたのですが、思うように効果が出ていないということや「B→Dash」の機能で補えることもあって大きくリプレイスしたというケースもありました。

武田氏によると、企業の多くがこれまで何の疑問も無く続けていた商慣習のような業務プロセス自体に問題を抱えていることが多く、上記のように根本的に整理することも珍しくないそうです。

ferret
他のMAと「B→Dash」の違いはどこでしょうか?

武田氏
大きく違うところが、弊社はマーケティング・プロセスありきで「B→Dash」を設計しているところです。他のMAの場合、一部の機能のみに限定されていたりしますが、それは一つのプロセスを可視化・自動化するだけで、結果的に全体を俯瞰したときの課題が見えにくかったり、新たな問題(データ連携や工数の増加)を生み出すリスクがあります。

MAはもちろん、他のマーケティング支援ツールは、さきほどの7つの課題で言えば、7つあるうちの課題のどれか1つだけを解決するものがほとんどです。そうなれば、課題の数だけツールを入れる必要があり、結果的にコスト負担や工数負荷の増大につながります。

それらMAなどの他ツールに比べて弊社の「B→Dash」は、マーケティング・セールスプロセス全体をを一つのツールで完結させることができるので、マーケティングや営業ひいては組織全体の根本的な課題を明確化し、解決できることが違いだと考えています。プロセス全体にまたがる7つの課題も、「B→Dash」1つで全てカバーすることもできます。

ferret
つまり、他のMAと比べると広範囲にカバーできるのが「B→Dash」ということですか?

武田氏
はい、その通りです。全体を最適化することがお客様の課題を解決するうえで重要だと考えるからこそ、弊社は“MA”ではなく、“マーケティング・プラットフォーム”「B→Dash」と謳っているのです。従来のMAは、一部のマーケティングプロセスのみを自動化する、非常に限定的なツールだったのに対し、マーケティングプラットフォームは全体を最適化・自動化していくことができるのが、最大の違いです。

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一方で、MAというテクノロジーが注目され、それに乗じて導入したものの複数のサービスとの連携や一部分だけ導入したことにより、逆に工数が増えてしまう本末転倒なことも起きているそうで、導入には正しい使い方や知識も必要だと語る武田氏。だからこそ、同社では導入前からフォローアップする体制をとっているのだと言います。

ferret
昨年、総額約13億円の資金調達を実施されていますが、今後の展望についてお聞かせください。

武田氏
端的に言うと「ビッグデータとAIを駆使した、MAやマーケティングプラットフォームを超える総合的なビジネスプラットフォームを目指しています。

「B→Dash」の強みは、他ツールにはない広範囲なデータを扱えるところにあります。その豊富かつ良質なデータを、AIを駆使して活用していくことで、本質的なオートメーションが実現できます。今は、どちらかと言うと人間が設定した条件を元にオートメーションしていくのが一般的なのですが、今後はこれにAIをもっと活用していくことで、市場やリソースの変化に合わせて、あらゆる施策が常に最適化・自動化されていくように洗練させていきたいと思っています。

これを実現することによってBtoB・BtoCにかかわらず、収益が最も最大化されるユーザーのベストプラクティスに基づいて、最適な施策のレコメンドが人間が介在しなくても可能になると考えています。

それ以外では、IoTの登場によりモノとインターネットが繋がっていくことが更に活発になると予想されますので、リアル(オフライン)領域のデータ取得も視野に入れていますね。ウェアラブルをはじめ、インターネットに繋がるものが今後増えていくと考えた時にWebだけでなくリアルの行動分析も「B→Dash」と連携することで、今のMAの概念を飛び越えた、次世代のマーケティングプラットフォームとして新しい価値を提供できるのでは、と考えています。

従来型のMAがどんどん時代遅れになっていき、今後はより新しいソリューション「マーケティングプラットフォーム」が台頭していくと考えます。

まとめ

今回、株式会社フロムスクラッチにお話を伺ったなかで改めて感じたことが、既に「人の手による管理には限界がきている」ということです。
それを代替する手段としてMAが必要とされつつありますが、まだまだ新しいテクノロジーがゆえに、正しい知識や使い方を知らずに導入した結果、MA導入に失敗するというケースも少なくありません。

同社はMAの狭義的な活用ではなく、全体を最適化するマーケティングプラットフォームが組織の根本的な課題を解決するうえで重要であると考えており、その確かな自信と裏付けによって設計された「B→Dash」だからこそ、既に大きな実績・成果が出てきているのではないでしょうか。

>>>次世代マーケティングプラットフォームB→Dash

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詳しい内容はこちら:https://mieruka-b-dash.com/seminar/oracle/

・開催日/時:2016年2月26日(金)/16:00~18:00
・場所:東京都新宿区西新宿7丁目20-1 住友不動産西新宿ビル17階
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