コミュニケーション能力やビジネスマナーが重要となる営業では、全ての職種に通じる社会人としての基本的なスキルを得られます。
社会人経験のない新卒社員は全員営業部に配属する企業も多く、この春から営業職につかれる方は少なくないでしょう。

中には、営業職に苦手意識を感じていても、新人のうちは営業をやらなければいけない方もいると思います。
営業が苦手な人は特に、実践と反省を繰り返す必要があります。顧客との商談が最も良い経験となりますが、社内で行うロールプレイング(ロープレ)も非常に効果的です。

今回は、効果的なロープレを行うために最低限おさえておきたいコツをまとめました。
すぐに実践できる事だけをご紹介するので、営業スキルに不安を感じている方はぜひチェックしてみてください。

営業ロープレを行うメリットは?

・インプットだけでは得られない気づきがある
・自分だけでは想定できない質問を発見しやすい
・半強制的に自社商品の知識が身につく

実際の顧客との商談を想定し、名刺交換からクロージングまでを模擬的に行うロープレは、書籍やWeb記事を読むだけではわからない、自分自身の課題が明確になります。

実際の商談をイメージしてロープレしてみる事で、自分はどこが苦手なのか、どの部分をよく理解していないのか、どれだけの質問を想定できていたかが浮き彫りになります。

特に新人の場合、顧客からの想定外の質問に狼狽してしまう可能性が高いため、「どんな質問にも対応できる」と自信を持てるぐらいロープレを積み重ねると良いでしょう。

営業ロープレを有意義にするためのコツ3つ

1.録音する

営業は電話営業、訪問営業の2つのタイプがありますが、どちらのロープレを行う時でも営業トークを「録音」することをオススメします。

プレゼンに慣れていないと、緊張しすぎて自分が話している内容がよくわからなくなってしまう場合もあると思います。
振り返る時、自分のトークを冷静に分析するためにも、ロープレ内容を全て録音しましょう。
内容の振り返りだけでなく、自身の声のトーンも改善する事ができます。
自分自身に聞こえている声と他者に聞こえている声が違うという事は周知の事実ですが、実際に自分の声がどのように聞こえているか、確認した事のある方は少ないのではないでしょうか。

録音時の声は自分がイメージしているものとかけ離れている場合が多く、そのギャップに驚く方は多いかもしれません。
自分では明るくゆっくり話しているつもりでも、実際はくぐもった早口になっている事は往々にしてあります。
特に電話営業の場合は、まずは声のトーンや話すスピードが適正かどうか確認しましょう。

録音は、自分のプレゼンを客観視するのに最も有効な方法です。
最初は辛いかもしれませんが、より多くの学びを得たい方はぜひ実践してみましょう。
録音自体はスマホの録音アプリで十分です。

2.ロープレの設定はできる限り詳細に

新規顧客開拓のために、無数のリストにアプローチするタイプの営業職の場合は特に、詳細な設定を詰めずにロープレを行っていないでしょうか。
ロープレは実際の商談を再現してこそ意味があります。
顧客の業種、会社規模、商談相手の役職、顧客が抱える課題等、実際の相手を明確にイメージする事が大事です。
そのため、既にアポイントが取れている企業を想定して行うのが効率的ですが、忘れてはいけないのは相手役をしてもらう方への情報共有です。
顧客役をやる方が、顧客のイメージを持っていなければ、実際の商談とはかけ離れたロープレになってしまう可能性が非常に高く、お互いが時間を無駄にしてしまいます。

ロープレを行う際は、まず顧客像を明確にした上で、ロープレ相手にも事前に十分な情報共有をしましょう。

3.「強い営業マン」にロープレの相手を依頼する

ロープレを「どのように」するのかも大事ですが、最も重要なのは「誰と」するかです。
より密度の高いフィードバックを得たいのであれば、社内でも経験豊富で実績もある優秀な営業マンに依頼するのが最も合理的です。
優秀な営業マンは顧客視点を持たれている方が多く、ロープレでも実際に顧客が発言しそうな内容を想定できます。

また、単純に考えて、強い営業マンになりたいのであれば、身近にいる強い営業マンのノウハウを取り込んで真似するのが一番であり、ノウハウを取り込むために最も適しているのがロープレです。