以前、ferretが会員様向けにWebにまつわる課題調査を行ったところ、課題となっているものとしてSEOに次いでアクセス解析が挙がりました。
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ビッグデータ活用が話題になる一方で、それ以前にアクセス解析自体を使いこなせていない企業が多いことがわかる結果に。

そういった課題に対して、人ではなく“人工知能”が日々のアクセスデータを分析し、改善提案までを行う『AIアナリスト』から新機能が発表されました。

以下では提供元である株式会社WACUL代表の大津氏にAIアナリスト』開発までの経緯と今後の展開について伺いました。

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AIアナリストとは

はじめに、改めて『AIアナリスト』について説明をしましょう。

『AIアナリスト』は、人を使わず機械(人工知能)がGoogleアナリティクス(以下、GA)のデータを活用して分かりやすく改善提案をしてくれます。

つまり、データを可視化するだけではなく、データを元に何をすればいいかが“分かる”サービスです。一部機能のみ利用できる無料プランと、全機能が使える有料プラン(月額3万円)の2種類があります。

以下では、『AIアナリスト』の具体的な機能について触れていきたいと思います。

利用開始(無料)はこちら>>アクセス解析の人工知能「AIアナリスト」

客観的なデータを元に人工知能が導き出す改善提案機能

1番の特徴である提案機能は、膨大なアクセス解析のデータをもとに、人工知能がサイトの改善方針を提案するものです。

なぜその提案を実施すべきかを、理由とともに改善することで得られるインパクト(成果)を提示するため、意思決定のしやすい情報が得られます。

以下の例では、これまでのデータから「/new」というページを見たユーザーCVRが高くなりやすいにもかかわらず、ページを見ているユーザーの割合が少ないことが分かります。

そのため、該当ページを見てくれるユーザーを増やそうという提案が提示されています。

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このように人工知能が導き出した改善指針に沿って、AIアナリストの担当者が具体的な改善策までをアドバイスしてくれるため、Web担当者は改善策を実施することだけに注力できます。

このアドバイス機能は、チャット形式で専任の担当者と気軽にやりとり可能で、社内に協力者がいない環境であれば心強い機能になるでしょう。

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日々の変化を知らせるレポート機能

レポート機能は、過去の実績から見込まれる予測値に対して、良かった点・悪かった点を日別でお知らせします。

それぞれの原因まで記載されているため、アクセス解析に不慣れな担当者はもちろん、毎日見ている担当者でも、サイトの変化にいち早く気づける機能なのではないでしょうか。

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AIアナリストに加わった新機能

今回新たに加わったのが評価と調査機能。これまでの提案だけでなく、客観的なデータをもとに目的に対しての良し悪しや詳細な調査が可能となり、今行うべき改善施策がより明確になります。

サイトの“成績”が分かる評価機能

追加された評価機能は、サイトの良し悪しが分かる“成績表”が届くようなイメージに近く、例えば、どの広告が最もCVに寄与したのかが分かるので施策の効果が明確になります。

また、今後現状のパフォーマンスから1年後の推移までをシミュレーションする機能も実装予定のようで、どこに予算を費やすべきか、何をすれば目標に到達できるかの判断がしやすい。

Web担当者だけでなく、経営者としても意思決定しやすい情報が得られる機能と言っても良いのではないでしょうか。

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ページ単位で貢献度を可視化する調査機能

続いて調査機能は、任意のページURLを入力するだけで、ページの現状数値と効果を最大化するために必要な参考データを分かりやすく提示します。

ページ単位のパフォーマンスを把握するのに役立つため、コンテンツマーケティングとの相性も良さそうな印象を受けました。

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これだけ見ているとWeb担当者が不要になるのでは、とさえ思ってしまう同ツールですが、以下では提供元である株式会社WACULが『AIアナリスト』開発までの経緯と今後の展開について伺いました。

アクセス解析が活用できない理由は “ヒト” のせい?

今回お話を伺った株式会社WACUL 代表取締役 大津 裕史 氏。
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ferret編集部:
御社は元々、完全成果報酬型のWebコンサル事業を行ってましたよね。そこから、なぜ人工知能を使ったAIアナリストを開発されたのでしょうか?

大津 氏:
完全成果報酬型のWebコンサル事業が中心だった当時、目標設定を見誤ってしまうと目標達成ができないという課題がありました。それを解決するために目標設定の精度を高めようという動きが社内にあったんです。

一方で、コンサル先のお客様の課題として、GAを使ってデータを貯めてるし見てもいるけど担当者の感覚だけでやっていて成果に繋がっていないケースが見受けられました。

つまり、それらの課題は人間ではなく機械に任せて、客観的なデータの裏付けがあれば解決できると思ったんです。

ferret編集部:
そうだったんですね。
コンサル事業で得られた知見は、AIアナリストに活かされているのでしょうか?

大津 氏:
はい、Webコンサル事業で培ったノウハウを元に実際の弊社コンサルタントが、自分だったらお客様に「提案する・提案しない」をひたすら人工知能に教え込んでいきましたね。

その結果、成果によりインパクトの大きい提案を優先的にしていくようになりました。

機能で言えば“提案機能”がそれに該当します。この機能はアクセス解析のデータを元に分析し、インパクトが大きい改善策を具体的に提案するので、Web担当者はその提案に従うだけでパフォーマンスの改善が図れるんです。

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大津 氏:
実際に導入した企業の49%は、1ヶ月以内にAIアナリストの改善提案を実施。そのうち29%が1回目で成果がでたというデータが出ています。

これは実施回数を増やすほど成果が出る確率が上がっていきますし、今後の目標はこの割合を増やしていくことです。

Web担当者の悩み、周りが理解してくれないのは当たり前。

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ferret編集部:
現状で、どのような企業が導入されているのでしょうか?

大津 氏:
ECサイトが多いですね。そのほか、求人サイトやメディア、資料請求やお問い合わせフォームをCVに設定しているサイトも多いです。

個人で言えば、ブログに利用しているユーザーもいらっしゃいますね。

ferret編集部:
リリース当初から想定通りでしたか?

大津 氏:
いえ、元々はGAを使って既に分析しているようなWeb担当者のためにリリースしたのですが、実際は違うことに気付いたんですね。

なぜなら、実際に導入している企業のうち全体の6~7割はGAタグを頑張って設定したものの、その後の運用が出来ていないような企業が多いことが分かったからです。

なによりWeb担当者だけが使えても、社長や意思決定者が理解できなければ改善策を実施できないという組織的な課題も見えてきました。

そういった背景があって、Web担当者だけでなくWebや分析について知識が浅い経営層の人でも“分かる”ようにすることで経営者とWeb担当者の間をつなぐサービスへと方針転換しました。

編集部脚注:
大津氏によれば、Web業界では一般的な専門用語であっても知らない人からすれば全くわからない、情報が伝わらないのは当たり前だと考え、Webの知識が浅い経営者でも必要な情報が一目で分かるように管理画面も大幅に改修したと言います。

新たに追加された“評価機能”も、先月対比でチャネル別にどのくらいの成果が生まれたかなど、意思決定に必要な情報のみに絞られている印象を受けました。

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なぜWeb業界は過去のデータしか見ないのか

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ferret編集部:
そうなるとAIアナリストがあればWeb担当者は不要になりませんか?

大津 氏:
いえ、Web担当者は必要です。PDCAでいえば、“PDC”をAIアナリストが担当して、“A”のアクション(実装)をWeb担当者が担わなければいけません。

つまり、これまでWeb担当者だけが担っていたことを役割分担することで、機械と人間が共生する仕組みができると思っています。

Web担当者の方は、これまで以上に成果に直結するような優先度の高い業務に集中できるようになるんです。

ferret編集部:
今回、大きく機能拡張を行ないましたがなぜですか?

大津 氏:
将来的には、決裁者に未来のデータを提供したいと考えています。

例えば、天気予報や金融業界は予報を元に意思決定してますよね。過去のデータを見たりしないじゃないですか。Webの業界も予報を元に意思決定するべきなんです。

それを踏まえて今回追加した評価機能は、サイトの良し悪しが分かるようになっていて、今後は現状のパフォーマンスから1年後の推移も分かるような機能を追加する予定です。

今後、未来のデータが分かるようにれば来期の目標に向けて、どれくらいの予算が必要なのか、どの時期にキャンペーンを打てば効果的なのかが見えるようになるので、そのために必要な動きをAIアナリストで分かるようにすることを目指しています。

まとめ

大津氏によれば、企業の中にはアクセス解析を専門としたWebアナリストの必要性を感じても、そもそも市場に人員が少ない、かつ小規模な企業にとっては雇うのが難しいといったケースも少なくないと言います。

また、Webアナリストを獲得できても組織として仕組みが出来ずに、うまく回らないということもあるため、その中間を埋める存在“経営者とWeb担当者の間をつなぐサービス”として活躍するだろうとのこと。

このことからも、筆者が感じたことは必ずしも全ての仕事を人間が対応する必要はあるのか、事業に直結するデータだからこそ機械に任せる選択肢もあるのではないだろうか、ということ。

今後、Web担当者だけでなく経営者にとっても機械との役割分担を求められる日が近いのかもしれません。

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