この記事は2016年6月16日の記事を更新したものです。

なるべく少ないリソースで、高い成果を出せるとしたらどうでしょうか。そんな魔法のような手法はない、と感じる方も多いでしょう。しかし視点を変えてみると、魔法のような現象が起きていることは実は多々あります。

この現象は「パレートの法則」と呼ばれるものです。

今回は「パレートの法則」について解説します。
少し難しい話にはなりますが、まずは知っているだけでもこれまでとは異なる視点で状況を把握することができるようになります。
ぜひじっくりと読んでみてはいかがでしょうか。

パレートの法則とは

パレートの法則とは、1897年にイタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが提唱した法則です。
全体の2割の要素が、全体の8割の数値を生み出しているという法則です。

例えば、パレートの法則の有名な例には以下のようなものがあります。

  • 売上の8割は、全体の2割のユーザーが占めている
  • 成績上位2割の社員が、売上の8割を担っている
  • ホームページの2割のページに、全体の8割のアクセスが集中している
  • 8割の成果は、2割の労働力で生み出されている

ビジネスの現場では、特に社内のリソースの「選択と集中」を判断する際に活用されます。
分布の傾向を利用してこれから起こるであろう現象の原因を見つけることがポイントとなります。

パレートの法則を実際に使うためには

パレートの法則を実際に使う場合、以下のような用途に使うことが出来るでしょう。

  • 8割の売上を生み出す、2割のお客を探す
  • 8割の愛情を生み出す、2割の行動を探す
  • 8割の成果を生み出す、2割の仕事を探す
  • 8割の人生の豊かさを生み出す、2割の行動を探す

売上の8割が2割のお客さんから生まれていることがわかれば、その2割のお客さんを手放さないようにしていくことが非常に重要です。

パートナーが感じる愛情の8割が、2割の行動で生まれているのであれば、その2割の行動をしっかりとしておけば良いはずです。

成果の8割が、2割の仕事で生まれているのであれば、その2割をしっかりと守るべきです。

このように、効率よく業務や物事を改善していくのであればパレートの法則は見逃せません。
では、パレートの法則を実際に使っていきましょう。

実際にパレートの法則を使ってみよう

パレートの法則を使って分析を行う際は「パレート図」を作ると非常に分かりやすいです。これは、数値が降順にプロットされた棒グラフと、累積構成比を示す折れ線グラフを組み合わせたものです。この図を作成する際は、Excelを使用することをオススメします。
今回は、アクセス数に関するパレート図を作成します。

パレート01.png
まずデータをExcelに乗せ整理をします。

パレート02.png
項目を、数値の大きな順に並び替え、アクセス数の合計を出す場合は、「SUM」を使用すると簡単に算出することができます。
例えば図の場合は、「=SUM(C3,C8)」と入力すると、すぐに合計が算出されます。

パレート03.png
続いて、累積構成比を求めます。ここは少し難易度の高い作業ですので、注意が必要です。
図の「D3」には「=C3/$C$9」の数式を入力します。

パレート05.png
図の「D4」には「=(C3+C4)/$C$9」の数式を入力します。これはC3とC4の累積値のパーセンテージを出したいからです。
D5にはC3とC4とC5の合計をC9で割ります。

パレート06.png
このままアップデート情報のC8まで行います。

3.png
入力が終わったら次はグラフを作成します。
B、C、Dの3列を、合計を除いて選択してください。
画面上部のメニューのうち「グラフ」をクリックし「縦棒」の横の三角アイコン(画像赤枠部分)をクリックして「2D集合縦棒」を選択してください。

4.png
続いて「書式」をクリックし「現在の選択項目」の中から「系列 "累積構成比”」を選択します。

5.png
「折れ線」の横の三角アイコン(画像赤枠部分)をクリックして「マーカー付き折れ線」を選択します。

パレート07.png
「累積比率」のグラフの種類を「マーカー付き折れ線」に指定し、第2軸のチェックボックスをONにします。

パレート08.png
これで作成完了です。

マーケティングの場での活用方法

パレートの法則を活用すれば、業務をより効率化させることができます。
特に以下の2点に注目してみましょう。

  • パレートの法則が成立しているかどうか確認する
  • パレートの法則が成り立つ理由

ここでは例として「ホームページの2割のページに、全体の8割のアクセスが集中している」について検討するとします。

パレートの法則が成立しているかどうか確認する

まずは、パレートの法則が成立しているかどうか確認します。
この法則はすべての結果にあてはまるものではありませんので、そもそも当てはまるのかどうかを確認しなくては、意味のない分析を行いかねないからです。

確認作業をする際は、まず「2割」にあたる要素を検討しましょう。
8割にあたる要素を探し出すよりも比較的時間も手間も短縮しやすいです。
ポイントとしては「常に最小値に注目してその最小値が全体を賄う現象になっているか」を確認することです。

パレートの法則が成り立つ理由

パレートの法則が成り立つことがわかっただけでは、マーケティングに活用することができません。
なぜ成立しているのかを分析することで、ほかの業務においてもこの法則を活用することができるようになります。

例の場合は、アクセスが集中している2割にあたるページに着目して、なぜそこにアクセスが集中しているのか、どのようなユーザーがアクセスしているのかなどを検討します。
ここで分析を行うことで、残りの8割のページにも分析結果を適用し、パフォーマンスを向上することができるようになります。

まとめ

パレートの法則は、業務内で起こり得る「事象の分布」を表すものです。
この法則にあてはまる事象を見つけた時にどのような分析を行えるかによって、法則そのものが意味を持つようになります。
この法則にあてはまる事象を発見したら、新たなプロモーションやアプローチを行う際に少ないリソースで実現させられる可能性があると言えます。

まずは「パレートの法則」があることを知り、普段の業務の中でこの法則にあてはまる事象がないかという視点をもつことから始めましょう。