ある対象への投資が損だと分かっているにも関わらず、その投資がもったいないと感じて、投資を続けてしまうことをコンコルド効果と呼びます。
コンコルドという名前は、「超音速旅客機コンコルド」の失敗に由来します。

今回は、コンコルド効果のマーケティングにおける活用法と経営判断をする上での対処法を解説します。

コンコルド効果とは:もったいないからやめられないという心理

コンコルド効果とは、「損することが分かっていながら、もったいないと思うために引けなくなっている状態」を表す心理学用語です。
「コンコルドの誤り」「コンコルド錯誤」とも呼ばれます。

コンコルド効果が判断にもたらす影響は、赤字事業の経営からソーシャルゲームの課金まで、一見非合理的に見えるあらゆる行動に及びます。

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コンコルド効果を活用した事例:スマホゲーム

「すでに投資しているために、後に引けなくなる」という心理を利用した事例は数多くあります。
その中でも代表的なのが「スマホゲーム」です。

ご存知の通り、多くのスマホゲームが基本プレイ無料・追加コンテンツ有料という課金モデルになっています。
無課金ユーザーが課金をする背景の1つにコンコルド効果があります。

基本プレイが無料であることで、最初に時間というコストをユーザーは払います。
この「費やした時間」が埋没費用(サンクコスト)です。

ユーザーはゲームをやめようとしても、このサンクコストに引きづられて、(回収できないにもかかわらず)回収しようとしてプレイし、課金します。
費やしたお金がさらにサンクコストとなり、撤退の判断ができなくなります。

このように「過去の投資のために撤退が判断できなくなる」というコンコルド効果が上手く利用されています。

コンコルド効果の対処法:ゼロベース思考

コンコルド効果はスマホゲームのようにマーケティングに利用できる一方で、経営判断をする上で注意すべき心理です。

撤退を判断した方が最終的な損失が少なくなるにも関わらず続行してしまう。多くの場面で起きる可能性があります。

コンコルド効果によって誤った判断をしないために必要な考え方が「ゼロベース思考」です。
ゼロベース思考とは、「今までの判断や取り組みを白紙にして目的までの手段を考える」という思考法です。
超音速旅客機「コンコルド」を例に出してみましょう。

定員が少なく燃費も悪いために、開発しても採算が合わないことが分かった。
しかし、既に4000億の予算をかけていたので進めざるをえなかった。

この時に必要なのがゼロベース思考です。
この例では「過去の4000億円の投資がなかったと考えて、今から始める価値があるかどうか」と考えます。
そうすると「採算が合わない見通しが立っているので撤退する」というのがベターな判断になったでしょう。

サンクコストに束縛されないために、目的に対して忠実に考えるゼロベース思考を導入してみましょう。

まとめ

コンコルド効果は人間なら誰もが陥る可能性のある心理です。マーケティングに応用することで、ユーザーがサービスを継続的に利用する理由にもなります。

一方で、サンクコストに縛られた経営判断をしていないか注意する必要があります。
その際はゼロベース思考を導入して「今から始める価値があるかどうか」で判断するようにしましょう。