誰もが一度は失敗している!?ビジネスメールでよくある間違い50選
ビジネスパーソンであれば、毎日のようにメールやチャットを利用していると思いますが、正しい日本語で書けている自信はありますか?日本語は文章表現が非常に難しく、「自分は大丈夫」だと思って使っていても、実は間違っていたということも少なくありません。特にビジネスシーンでは、わざわざ注意してくれる人もあまりいないので、自分で見直してみることが必要です。
今回は、ビジネスメールでよくある間違いを50個まとめて紹介します。誰もが一度は経験しているのではないかというほど多くの方が間違えがちなものばかりですので、自分は間違っていないか今一度チェックしてみてください。
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ビジネスメールでつい間違いがちなミス50個まとめ
1.了解しました
メール、電話で頻繁に用いられる「了解しました」は、敬語としては問題ないものの、フランクな印象を受けるため失礼にあたる、という意見が多くあります。上司、取引先、顧客を相手にする場合には「承知いたしました」という表現を使いましょう。
2.お世話さまです
「お世話さまです」は、「ご苦労様」という意味でも用いられるフレーズで、お礼の言葉ではあるものの敬意が軽く失礼にあたることがあります。「お世話になっております」が正しい表現です。
3.〜各位様
「各位」は「皆様」という意味の言葉で、複数人に対してのメールで一人ひとりを敬う時に使われます。〜各位様、〜各位御中という間違いをしてしまいがちですが、「各位」を使う時には何もつけません。
4.〜殿
先方の名前に「殿」とつけるのは、本来は問題のない使い方ですが、「目上が目下の人間に対して用いる言葉」というイメージを持たれている方も少なくありません。ビジネス文書には入れない方が無難です。「様」で統一しておくといいでしょう。
5.~社長様、〜部長様
「部長」「社長」といった役職名は、それ自体が敬称のため、本来「様」はつけません。つけたい場合には「営業部長 〜様」のように、役職名の後に「名前+様」と添えるのが一般的です。
6.御社
「御社」と「貴社」はどちらを使うべきか悩んでしまいがちな言葉ですが、一般的に話し言葉で使うのが「御社」、書き言葉で使うのが「貴社」です。ある程度親しい間柄であれば「御社」を使うケースもありますが、初めてやり取りする場合などは「貴社」を使うほうが無難です。
7.御中〜様
ビジネスメールで多くの方が間違って使っているのが「御中」です。「〜会社御中 〜様」という書き方をしている方がいらっしゃいますが、「御中」は特定の誰かに使うものではないため、正しい使い方は「〜会社 〜部御中」という形です。
8.わが社
「当社」「弊社」「わが社」の使い分けで迷ったことはないでしょうか。「わが社」は一般的に社内向けに使う言葉であり、偉そうな印象を与えてしまうため対外的に使う言葉ではありません。
対外的に自社のことを指す場合には「弊社」を使います。また、客観性の高いシーンで自社のことをいう場合「当社」をよく使います。
9.〜させていただいております
「〜させていただく」というフレーズは、相手から許可が必要な場合や、謙遜する時の表現です。不必要な場面で使うと不快感を与えるので、「〜しております」というフレーズを使用しましょう。
10.しばらくぶりです
目下・同僚に対して使うフレーズですので相手の立場によっては失礼にあたります。「お久しぶりです」という表現に加えて、「ご無沙汰しております」を用いるといいでしょう。
11.すいません
「すみません」の口語である「すいません」というフレーズは、目上の相手に対して使うと失礼な表現です。
また、ビジネスシーンでは、そもそも「すみません」が問題だという考えもありますので、謝罪をする場合には「申し訳ございません」と伝えるのがベストです。
12.~のほう
「私のほうで担当します」「商品のほうを受け取りました」など、「〜のほう」という表現を使う方が多くいらっしゃいますが、日本語として間違っています。上記の例では「私が担当いたします」「商品を受け取りました」が正しい表現です。メールはもちろんのこと会話でも間違って使いやすいフレーズですので、注意しましょう。
13.~になります
「〜になります」は、物が移り変わる様子を表すフレーズであり、「〜に成る」という場面以外では使いません。
「300円になります」→「300円です」、「こちらが資料になります」→「こちらが資料です」という風に、「なります」を入れないようにします。
14.とんでもございません
「とんでもない」を「とんでもございません」という方がいますが、「とんでも」と「ない」をわけるのはおかしな表現です。「とんでもないです」が正しい表現ですので、間違えないように気をつけてください。
15.私的には
「〜的」は「〜のような」という意味のフレーズで、「基本的」などの言葉に付属します。「当社的には〜」「私的には〜」はビジネスシーンには適していませんので、「当社としては〜」「私としては〜」のように改める必要があります。
16.よろしかったでしょうか
丁寧にも聞こえるこのフレーズですが、間違った敬語です。「よろしいでしょうか」が正しい表現ですので注意しましょう。
17.どうしますか
「どういたしますか」の「どうする」は、敬意が含まれない表現ですので、目上の相手に対しては「いかがいたしますか」という表現が適切です。
18.参考になりました
「参考になりました」は目上の相手を褒める表現として問題のないフレーズと思ってしまいますが、「参考」という言葉には考えの足しにするという意味があるため失礼です。「勉強になりました」や「ご対応いただきありがとうございます」という表現をするべきです。
19.取り急ぎ〜まで
文末に「取り急ぎ〜まで」と入れる人がいますが、用途・相手によっては失礼に受け取られる可能性があるフレーズですので注意が必要です。「取り急ぎご連絡申し上げます」「確認のみのご連絡で失礼いたします」のような表現だと省略したイメージが薄くなり、丁寧になります。
20.ご承知おきください
謙譲語の「承知」に「ご」をつけるのは日本語として正しくない表現であり、「承知おき下さい」でも命令のように聞こえてしまい失礼です。認識しておいてほしいことがあった時には、場面に応じた言い換えが必要です。
例えば、報告メールで「参考資料を提出しましたので、ご承知おき下さい。」は「参考資料を提出しましたので、お含みおきください。」のように言い換えることができます。
21.役不足
よく間違って使われるのが「役不足」と「力不足」です。役目に対して自分の力量が足りていない、と言いたい時には「力不足」を使います。「役不足」だと、自分の力量に対して役目が足りていない、という全く逆の意味になりますので注意が必要です。
22.大丈夫です
問題ない、ということを伝えたい時に、つい使ってしまう「大丈夫です」というフレーズですが、上から目線な印象を与えるため、ビジネスメールではマナー違反です。「問題ございません」と言い換えるようにしましょう。
23.ご苦労様です
相手を労う時のフレーズとしてお馴染みですが、目下から目上に対してや、社外の相手に使うと失礼です。
「お疲れ様」という表現なら上下関係を気にせず使うことができますので、日頃からこちらを使うようにしておきましょう。
24.どういたしますか
「いたす」という言葉は改まったイメージで使いがちですが、本来自分に使う言葉ですので「なさる」に言い換える必要があります。
25.やらせてください
「やる」という言葉は「する」をラフにした言い方ですので、親しい間柄では使えますがビジネスシーンには適していません。担当する、務めるといった表現に言い換えましょう。
26.それに伴い~です
「それに伴い」というフレーズは敬語ではないため、そのままではなく「それに伴いまして」のように丁寧語を付ける必要があります。
27.ご教授
何かを教えてほしい時に使う「教示」という言葉ですが、「教授」と間違えて記入してしまいがちです。意味が異なりますので注意しましょう。
28.下さい/ください
「ください」という言葉を書く際、漢字・ひらがなどちらにするか迷ったことはないでしょうか。この2つには明確に違いがあり、漢字の「下さい」は何かを貰いたい時に使い、ひらがなの「ください」は相手に何かをしてほしい時に使います。
漢字で「下さい」と書くのは「くれ」の尊敬・丁寧に表現する場合のみで、あとは全てひらがなで「ください」と書くのが正しい表現です。正しい言葉選びができるように覚えておきましょう。
29.頂く/いただく
上記の「ください/下さい」同様、「いただく」も誤用しやすい言葉です。本来漢字で「頂く」と書く場合は、「食べる・飲む」の謙譲語として使う場合のみで、「~してもらう」の尊敬語で書く場合にはひらがなで「ください」と書きます。
30.ご質問があります
相手のために行う動作には「ご」「お」を付けますが、自分の動作に対しては基本的に付けません。相手からの質問に答える際は「ご質問にお答えします」で問題ありませんが、自分から質問する際に「ご質問があります」と書くのはNGです。
同様に、説明や連絡といった行動の場合は相手のためにすることですので、「ご」「お」を付ける必要があります。違いをしっかりと理解し、必要に応じて「ご」「お」を付けます。
31.送らさせていただきます
正しい使い方は「送らせていただきます」ですが、「送らさせていただきます」と書いてしまう方がいます。「さ」を入れるのは不適切な表現です。
32.ご拝〜
「ご拝読いただきありがとうございます」「ご拝受ください」のように「拝」に「ご」を付ける誤用がよくありますが、「拝」は自分側に使う謙譲語ですので、相手の行動に対して使うのは間違いであり「ご」を付けても尊敬語にはなりません。
33.尽力を尽くす
「尽力」は文字どおり「力を尽くす」という意味の言葉ですので、「尽力を尽くす」と書くと同じことを2回続けて書いていることになります。正しい使い方は「尽力する」です。
34.確認してください
一般的にもよく使われるフレーズですが、さらに丁寧な表現として「ご査収ください」があります。手紙、メールでは後者がよく使われますので覚えておきましょう。
35.おわかりになりますか
「できる」「わかる」といった動詞は、相手によっては能力が疑われたと感じる人もいるので気をつける必要があります。わかったかどうかを尋ねたい時は、「ご不明な点はございませんか」などと書き換えれば、不快に思われることがありません。
36.お体ご自愛ください
メールの最後によく使うフレーズですが、正しい表現は「どうぞご自愛ください」です。「自愛」という言葉そのものが「自分の体を大事にする」ことを意味していますので、「お体ご自愛ください」では2回同じことを言っていることになります。
37.申されました
「申す」は謙譲語で自分に対して使うものですので、「おっしゃいました」が正しい表現です。
38.お伺いします
「伺う」は、本来「お」を付けないで使用するため、正しくは「伺います」です。最近では「お伺いします」も定着してきており、使っても問題なくなってきていますが、やはり気になるという人もいるので正しい表現を知っておくべきフレーズです。
39.~についてお伺いになったでしょうか
丁寧に聞こえるフレーズですが、「伺う」は「訪問する」の謙譲語のため相手をへりくだらせることになりNGです。「~についてお聞きになったでしょうか」が適切な表現です。
40.~についてお聞きしました
「~についてお聞きしました」は自分を敬う表現になっているので、「~について拝聴しました」が正しい表現です。
41.社長にお伝えしました、部長にお伝えしました
「お伝えしました」という表現は身内への謙譲となるため間違った日本語です。例の場合「社長に伝えました」「部長に伝えました」が正しい表現です。
42.ご進言ください、ご進言ありがとうございます
何かあれば教えてほしいという時に「ご進言ください」のようなフレーズを使っている方がいますが、「進言」は目上の方に意見する時に使う言葉ですので失礼にあたります。もちろん「ご進言ありがとうございます」も失礼ですので、「ご指摘ください」「お知らせください」といったフレーズに言い換えましょう。
43.よろしくお願い致します
「よろしくお願い致します」とつい漢字で書いてしまいたくなりますが、ひらがなで書くのが正しい用法です。「致す」には、よくないニュアンスを含んでおり、「不徳の致すところです」という風に使います。
44.助かります
「助ける」は「物事が上手く運ぶように手助けする」という意味の言葉ですので、「助かります」という表現だと相手が自分サポートしていることになり失礼です。相手の手助けに対して感謝を伝えたい場合、「お力添えにより、無事に終えることができました」というような表現にします。
45.ご覧になられましたか
「見る」の尊敬語である「ご覧になる」に「れる」「られる」を付けると二重敬語になります。丁寧に書こうとしてミスしてしまいがちですので注意しましょう。
46.お承りしました
「お承りしました」は、上記のケースと同様二重敬語になっている表現です。正しい用法は「承りました」です。
47.先ほどのメールの続きですが
メールを続けて送る必要がある時には、「失礼ながら」などの詫びの言葉を入れ、「失礼ながら重ねて申し上げます。」のような表現にすると不快に思われません。
48.特に問題ありません
「問題ありません」という表現は、上から目線な印象を与えてしまいますので、「そのまま進めていただけたらと思います」のように言い換えます。
49.拝啓、敬具
手紙で使用する「拝啓」「敬具」という言葉ですが、メールでは使用しないのが普通です。メールと手紙ではマナーが異なることを理解しておきましょう。
50.追伸を使う
追伸は文章中に書き忘れたことを書き足すためのものですので、書く手間が面倒だったと思われてしまう可能性があります。手紙ではよく使われる追伸ですが、ビジネスメールでは親しい方を除いては失礼にあたりますので使うべきではありません。
インサイドセールスで使えるメールテンプレート集
よくあるパターン別にWord形式でまとめました。コピーしてお使いいただけます。
最低限のマナーを押さえて、柔軟に使い分けよう
ご紹介したものはどれもビジネスメールで頻繁に使うフレーズばかりですので、全て正確に使えるのがベストです。
とはいえ、ビジネスマナーは本来「相手を不快にさせない」ためのルールです。最低限のマナーは理解しつつ、相手によってどのような表現が適切か、柔軟に使いわけられるようになると良いでしょう。
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