Googleが提供するクラウドサービスである「Googleドライブ」はご利用されているでしょうか。
GmailやGoogleカレンダーなど他のGoogle提供サービスとの連携も取りやすいというメリットから多くの企業が利用されています。

その中でも、エクセルとほぼ同等の機能を持つ「Googleスプレッドシート」は使用頻度が高いのではないでしょうか。2014年3月に新バージョンに変更されてからはより機能が充実し、Google Chromeのようなアドオン(拡張機能)が使用できるようになりました。

今回は、Googleスプレッドシートで使える裏ワザやアドオン、作業効率をアップするショートカットをご紹介します。

簡単な操作で完了できる便利設定

1.共同編集者の表示を変えずにフィルタ機能が利用できる

通常のスプレッドシートだと、フィルタをかけた場合共同編集者の閲覧画面にもフィルタが反映されます。設定変更すれば、フィルタを自分のアカウントのみのに反映させることができます。

***
1.スプレッドシートの左上にある「データ」をクリックし、下に出てくるメニューの中から「フィルタ表示」にカーソルを合わせ、右側に出てくるメニューの「新しいフィルタ表示を作成」 をクリックして設定完了です。

***
2.設定するとシートが黒枠で囲われた表示に切り替わります。この状態であれば、フィルタをかけても他のユーザーには影響しません。

2. スプレッド名のシートタブに色を追加する

2014年3月に新バージョンに移行してから、実はシートタブを色付けできるようになりました。
***
タブ部分を右クリックして「色を変更」にカーソルを合わせるとカラーチャートが表示されるので、好みの色をクリックすれば完了です。(タブの右端にある「▼」をクリックしてもメニューが表示されます。)

3.Googleスプレッドで記載した予定をGoogleカレンダーに反映させる

Googleスプレッドシート上で記載した予定の一覧を、一度にGoogleカレンダーに反映させることができます。

***
1.Googleスプレッド上で、A~Cの列にそれぞれ「予定名(カレンダーに表示させるもの)」「日付」「説明分」を記載し、内容も埋めます。
 
***
2.シート左上の「ツール」をクリックし、表示されるメニューの中から「スクリプトエディタ」をクリックします。
 
***
3.スクリプトエディタ画面に、下記のコードを貼り付けます。
貼付け後、メニュー内の「▶」マークをクリックすると実行されます。(もしくは「実行」からスクリプト名を選択しても実行できます。)
 

function createAllDayEventFromSheet() {
var mytitle, mydate, mydescription;
var objEvent;
var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSheet();
var objCalendar = CalendarApp.getDefaultCalendar();
for (var i = 2; i <= sheet.getLastRow(); i++) {
mytitle = sheet.getRange(i, 1).getValue();
mydate = sheet.getRange(i, 2).getValue();
mydescription = sheet.getRange(i, 3).getValue();
objEvent = objCalendar.createAllDayEvent(mytitle, mydate, {
description: mydescription
});
}
}

***
4.以上の操作を終えると、同アカウントGoogleカレンダーにスプレッドで記載した予定が反映されています。

※コードは下記ブログからお借りしました。
You Look Too Cool
http://stabucky.com/wp/archives/6182

入れておいて損は無しなアドオン

4.Google Analyticsのデータを自動的にスプレッドシートに反映させる

スプレッドシート用のイアドオンを使えば、Google Analyticsのデータを簡単にスプレッドシートに落としこむことができます。

***
1.ますアドオンをインストールします。左上メニューの「アドオン」をクリックし、表示されるメニューの中から「アドオンを取得」をクリックします。
 

***
2.アドオン一覧の中から「Google Analytics」の項目を選択します。
 
***
3.Google Chrome等のアドオンと同じように「無料」をクリックし、インストールします。
 
***
4.インストールが完了したらスプレッドシートに戻り、再度アドオンをクリックすると、「Google Analytics」のメニューが増えています。そこにカーソルを合わせ、右に表示されるメニューの中の「Create new report」をクリックします。
 
***
5.画面右側にレポート設定画面が表示されます。Nameの部分は記載は自由なので、何のレポートなのかわかりやすい名前を設定します。レポートを作成したいホームページURLを選択し、「Metrics」「Dimension」の項目を設定します。
 
***
6. 「Metrics(指標)」「Dimension(データの説明)」はクリックすると選択肢が出てくるので、その中からレポートに表示させたい項目を選びましょう。項目を選択したら下の「Create Report」をクリックして完了です。

再度スプレッドの「アドオン」から「Google Analytics」を選択し、「Run Report」をクリックすると、Google Analyticsのデータがシートにインポートされます。
 

5.「Similar Web」のデータもインポートできる

***
他社のホームページのアクセス解析を閲覧できる「Similar Web」の公式アドオンをインストールすれば、アクセス解析データを簡単にスプレッドにインポートすることができます。手順はGoogle Analyticsとほぼ同じです。

6.Gmailと連携してメールアドレスをシートにインポート&メールの一括送信が可能

***
「Yet Another Mail Merge」というアドオンであれば、Gmailと連携が可能です。グループ毎のメールアドレスをシートにインポートし、それらのリストに対して1日最大200通までメールを送信することができます。

シート内でセルを移動させる時に便利なショートカットキー

7.行の先頭に移動 Ctrl+←

選択しているセルの行の一番先頭に移動できます。

8.行の末尾に移動 Ctrl+→

選択している行のデータが入っている一番右側のセルに移動できます。

9.アクティブセルまでスクロール Ctrl+Backspace

選択しているセルの表示範囲に移動できます。

10.フィルタ処理したセルのプルダウン メニューを開く Ctrl+Alt+R

フィルタをかけたセルをクリックしなくてもプルダウンメニューを開くことができます。

入力時に便利なショートカットキー

11.現在時刻を挿入 Ctrl+Shift+:

入力時点での時刻を「0:00」という形式で挿入できます。

12.今日の日付を挿入 Ctrl+:

入力しているその日の日付を「1/1」という形式で挿入できます。ちなみにMicrosoftのエクセルでは「Ctrl+:」は現在時刻を挿入する際のショートカットキーです。少し紛らわしいので気をつけましょう。

13.セル内改行     Ctrl+Enter

1つのセル内で改行したい時に使用します。

共同編集時に便利なショートカットキー

14.変更履歴を表示 Ctrl+Alt+Shift+G

***
立ち上げからそれまで誰がどのような変更が加えられたが一覧で表示されます。
履歴をクリックすると「この版を復元」という文言が表示され、そちらをクリックするとシートをその変更時点の状態に戻すことができます。

15.スプレッドシート内でチャットを開く Shift+Esc

スプレッドシート内で共同編集者とチャットできます。共同編集の際は細かなやり取りが発生しますが、Skypeやチャットワークなど別のチャットツールを使うよりスプレッドシート内で完結できた方が画面の移動が少ないので便利です。

16.コメントを挿入、編集 Ctrl+Alt+M

情報が入力されたセルごとにコメントを挿入することができます。
共同編集者がスプレッドを開いていない時に指摘や修正を伝えたい場合に利用すると便利です。

まとめ

Googleスプレッドシートは検索エンジン並に日々進化しています。

アドオンは続々増えていますし、逆に以前までアドオンだったものがいつの間にか標準装備になっていたりします。(チャット機能も以前はアドオンを追加しなければ利用できませんでした。)
Googleはどの事業でも徹底したユーザーファーストを貫いています。GoogleスプレッドシートもGoogleドライブも、更にユーザーにとって便利なツールとなることは間違いないでしょう。

ホームページの数値・データの分析やレポーティングに使用されている皆様も、続々追加される便利な機能を積極的に取り入れ、事務的な作業時間はなるべく短縮し、売上アップの為の施策を考える時間を増やしましょう。