LinkedInは、2003年5月にサービスを開始した世界最大級のビジネス特化型SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)です。2016年6月、Microsoftに買収されましたが、現在では世界で4億6千万人(※)ものユーザーが採用やネットワーク構築に利用しています。

そのLinkedInが、11月に新サービスを発表しました。それが「LinkedIn Salary」です。
LinkedIn Salaryはアメリカ・カナダ・イギリスでスタートしたサービスで、2017年には日本を含む全世界で対応していく予定だとアナウンスされています。

それでは、LinkedIn Salaryではいったい何ができるのでしょうか。一体どういった特徴があり、どんな風に自分たちの生活を変えてくれるのでしょうか。

今回は、新しくリリースされた新サービス「LinkedIn Salary」をご紹介します。

LinkedIn Salaryとは?

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LinkedIn Salaryは、LinkedInで収集した4億6千万ものユーザーのデータを分析して、ある会社の特定の役職の平均年収や平均勤続年数、会社の規模や場所などの様々なデータを提供し、ユーザーの年収を高めるためのナビゲートをしてくれるためのツールです。

もちろん、情報の秘匿性は第一に考えられています。ユーザーが入力した情報はLinkedInが収集しますが、すぐに暗号化されて匿名情報として提供されます。

LinkedIn Salaryを使ってできること

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LinkedIn Salaryの大枠は先ほど述べたとおりですが、もう少し具体的にLinkedIn Salaryがユーザーのキャリア選択にどう役立つのかを見ていきましょう。

1. 基本給やボーナスが一目瞭然

課長や部長のような段階的なポジションに加えて、最近ではWebプロデューサーやマーケティングアドバイザーといった様々な肩書が存在します。LinkedIn Salaryでは、ある特定の肩書であればどれくらいの基本給がもらえるのか、そしてストックオプションや年間ボーナスのような追加の賞与はどれくらいあるのかを提示してくれます。

例えば、データアナリストが年間どれくらいのボーナスをもらっているかわからない場合には、LinkedInデータベースに基づいて計算し、この場合投資銀行のアナリストの79%を上限として参考金額を提示します。

2. 一番給与の高い地域がわかる

同じ職種、同じ仕事でも、どこで働いているかによって給与は変わってきます。そこでLinkedIn Salaryを使えば、同じ職種でも、どの場所なら一番高い給与水準で給与が支払われるのか、どれくらいの求人があるのかを提示します。

例えば、サクラメント市で登録されている看護師の求人は、ニューヨーク市の給与に比べて、平均して50%しか支払われていないこともわかります。

3. 必須学歴と給与の関係性がわかる

もしこれからも学歴を積んでいこうと思うなら、大学院卒と学部卒でどれくらい給与が変わってくるのかを理解しておきたいところです。

例えば、マーケティングディレクターは一般的にMBAを取得してからが最も給与水準が高くなることがデータから推測できます。

4. 一番給与の高い業界がわかる

似たような仕事でも、業界によって給与水準は大きく変わります。そうしたところも、LinkedIn Salaryを使うことでどの業界が一番給与が高いかを理解することができます。

例えば、セールスマネージャーの中でも最も高給を取ることができる分野は、ヘルスケア業界です。

5. 業界トップ企業の平均給与がわかる

興味がある企業の中で、どの会社がどれくらいの給与を出しているのかが一目瞭然です。したがって、業界トップ企業がどれくらいの給与を支給しているのかがわかります。

6. 企業規模と給与の相関性がわかる

肩書と企業規模によって、どれくらい給与が違うのかをデータから理解することができます。

例えば、大企業と中堅規模の企業で、プロジェクトマネージャーの平均給与がどれくらい変わるのか、といった具合です。

7. あなたの経験と給与の相関性がわかる

自分自身のキャリアによって、これからどれくらいの昇給が見込めるのか、これからどの分野に行けばどれくらい給与が伸びるのか、分析することができます。

基本的には、自分の給与情報を入力することで、データが開示される仕組みになっていますが、LinkedIn Premiumのメンバーは、データ入力なしでデータの開示を行うことができます。