オノマトペを使ったヒット商品

オノマトペは今まで数々のヒット商品や流行語を生み出してきました。
大手広告代理店の博報堂では、1960年から2016年までの間の社会でヒットした商品や流行語について「ことば社会年表」としてまとめています。

その中のオノマトペに関わる語句を抜き出して見てみましょう。

オノマトペを活用したことば___ことば社会年表.png
ことば社会年表|博報堂

「ぽぽぽぽ〜ん」のようなCMや「クルトガ」のような商品名に使われたものまで、様々な場所でオノマトペが使われています。
その中でも、ヒットした商品事例に絞って2つ見てみましょう。

1.もちぽにょ

FSTYLE:デザート|スリーエフ.png
https://www.three-f.co.jp/

2013年11月にコンビニエンスストアのスリーエフから発売された「もちぽにょ」は1週間に2万個の売り上げを記録し、大きなヒットとなりました。

他にもロールケーキやドーナッツなど、2013年以後から「もちもち」という言葉が使われる商品は数多く発売され、現在でも商品名の多くに採用されています。

市場調査会社のBMFTが行った調査によると、食感を表す言葉の中で「美味しい」と感じる言葉として「もちもち」は2009年から2013年の間で1位または2位の順位につけています。

粘り気がありながらも数回噛んだら切れる感触を表した「もちもち」は、米や餅の文化で育ってきた日本人にとって親しみ深いものなのかもしれません。

参考:
日本人はなぜ「もちもち」が好きなのか |食の安全|JBpress

2.じっくりコトコト煮込んだスープ

じっくりコトコト___ポッカサッポロ.png
http://www.pokkasapporo-fb.jp/jikkuri/

ポッカコーポレーションから展開されている「じっくりコトコト煮込んだスープ」シリーズは1996年以後、同社の主力商品の1つとなっています。

鍋の煮立った音である*「コトコト」を用いて、スープのなめらかな様子を表しています。
他にも、パンからスープが染み出す様子を
「じゅわー」と表したり、具材のパンの食感を「こんがり」*と表したりとオノマトペを最大限活用している事例と言えるでしょう。

まとめ

オノマトペとは「しっとり」「サラサラ」といった擬音から作られた単語を指しています。このような単語はBtoC分野の数多くの商品が展開されてきただけでなく、医療や行政の分野でも注目されてきました。

単語によっては学術分野で、人間の認知機能にどのような影響を及ぼすかも実験されています。
消費者の感覚に訴えかけるオノマトペを使って、キャッチコピーを「どんどん」生み出せるようなアイディアマンになっていきましょう。