
インフルエンサーマーケティングの真価を発揮するためにおさえたいポイントとは?
- 北嶌慧
- 2017年2月28日
- ニュース
- 3,365

デジタルマーケティングコンサル。ソーシャルやウェブを通したソリューション提案をしています。
1991年生まれ神奈川県出身。LAにある音楽のカレッジにてDIYマーケティングを学びました。
自身のバンドで音楽活動もしています。
Twitter:kitajima_snooze
>> 執筆記事一覧はこちら
昨今、Web マーケティング 業界でよく聞かれるようになった言葉「 インフルエンサー 」。
ただ、なんとなくの言葉のニュアンスはわかるものの、 マーケティング においてどのように活用できるのか、なぜ重要なのかを理解している方は少ないのではないでしょうか?
今回は ソーシャルメディアマーケティング における、 インフルエンサー を活用したアプローチ方法をご紹介します。
インフルエンサー とは:影響力のある人
「
インフルエンサー
」とは英語のInfluence、影響させるという言葉が語源となっています。「他者に影響を与える力のある人」という意味合いです。
単純に有名人、著名人という意味で言えば、タレントやアーティストだけでなく政治家なども
インフルエンサー
と括ることができます。
世間一般に知名度のある人物は、当然のながら影響力を持っている人と言えます。
しかし、
ソーシャルメディア
の発展により個人からの発信が容易になり、かなりの影響力を持つようになりました。
いまや個人で活動しているYouTuberやブロガーなどでも、タレントに負けず劣らないフォロワー数を獲得しています。
ソーシャルメディアマーケティング
における
インフルエンサー
とは、単に有名人というわけでなく、「
ソーシャルメディア
上での影響力ある人」と理解しましょう。
インフルエンサー による発言は、「影響力のある 口コミ 」として マーケティング の領域において非常に注目されているのです。
インフルエンサー の活用は適切な人物の選定が必要
もし自身の会社の製品を広めてもらうために
インフルエンサー
を活用する場合、誰にアプローチをすればいいのでしょうか?
テレビでも活躍している女子高生に大人気のモデルなどは確かに知名度が高く影響力があります。
しかし、もし
BtoB
向けのソリューション開発を提供しているのであれば、そのようなモデルを活用して女子高生に認知拡大しても効果はほぼ得られないでしょう。
インフルエンサー
を
マーケティング
で活用するには、自社の製品、プロダクトに親和性のある人物を選ばなければ意味がありません。
IT系であれば有名なエンジニア、理容系であればカリスマ美容師など、自社のビジネス領域において影響力のある人を探し出す必要があります。
また、従来のタレント起用の
広告
などと違い、必ずしも芸能人のような知名度が必要というわけではありません。
フォロワー数が何10万人といるわけではないものの、特定の領域で強い影響力を持つ方もいます。
もしあなたの会社がゴルフクラブのメーカーであれば、世間的に知名度がなくとも、プロ選手にオススメしてもらえば会社の売上に大きな影響を与えるでしょう。
自社の事業領域に適した人物を探し特定することが、
インフルエンサー
を活用した
マーケティング
の第一歩となります。
インフルエンサー はどう探せばいいのか?
では、自社に適した
インフルエンサー
を探し出すのにはどうしたらいいでしょうか?
手早くフォロワーが多い
アカウント
を見つけるサービスをいくつかご紹介します。
1.Followerwonk
https://moz.com/followerwonk/bio
Twitter プロフィールの文言などを元に適切な アカウント を検索してくれるツールです。自社の製品やサービスに関連する キーワード で検索することで、関連性の高い アカウント を検索し、フォロワー数の多い順に表示してくれます。
参考:
Twitterフォロワーのアクティブな時間帯や属性がわかる「followerwonk」を使ってみよう
2.BirdSong Analysis
http://www.birdsonganalytics.com/
こちらのサービスも
キーワード
を元に
アカウント
を検索できます。
Twitter
だけでなく
Facebook
やInstagramなどの
ソーシャルメディア
にも対応しています。また、BirdSong Analysisはお金を出せば他人の
アカウント
のアナリティクスデータを取得することができます。
もし適切な インフルエンサー と思われる アカウント があれば、アナリティクスレポートを取得してみましょう。
こちらのレポートでは、そのアカウントとフォロワーがいつアクティブに投稿しているか、そのアカウントのフォロワーの男女比などがわかります。さらにその インフルエンサー をフォローしている アカウント を更にフォローしている人数のボリュームがわかります。このボリュームが多ければ、リツイートされた際により拡散する可能性があります。
また、
インフルエンサー
を探す上で、「ソーシャルリスニング」が有効です。
もしあなたがソーシャルリスニングを日々利用している場合、あなたのブランドについて発言をしている
アカウント
の投稿を集めているでしょう。
その中で特に多く発言しているユーザーや、フォロワー数の多い
ユーザー
を見つけ出すのは難しくありません。
参考:
ソーシャルリスニングとは?顧客のリアルな声を分析する方法を理解しよう|ferret
インフルエンサー の活用方法
インフルエンサー を活用した マーケティング 施策は、アイデア次第でさまざまな方法があります。
単純に自社に親和性の高い
インフルエンサー
をフォローしてフォローバックしてもらうだけでも、情報を拡散してくる可能性があります。
インフルエンサー
の個性や興味を理解することで、RTされやすい内容を検討することができます。
また、
インフルエンサー
を自社のイベントに招待してみてもいいでしょう。
インフルエンサー
マーケティング
と聞くと多くの方がイメージされるのが、自社の製品を
ソーシャルメディア
でオススメしてもらうという施策ではないでしょうか。
実際に
インフルエンサー
に自社の製品やサービスを体験してもらい、その様子などを
ソーシャルメディア
上に投稿してもらうことで人に拡散を狙います。
インフルエンサー を起用する場合は「信頼感」を損なわないように注意
インフルエンサー
に投稿をお願いする際に注意しなくてはいけないのは、PR表記です。
企業が
インフルエンサー
にお金を払って投稿してもらった場合、それは広告の一つとみなされます。
インフルエンサー
が日常のつぶやきと同じようなテイストで製品をオススメしていても、それが広告だとわかるようにしなくてはなりません。
対価をもらって投稿しているのにPRの表記がない投稿は、 ステルスマーケティング (ステマ)と捉えられてしまいます。
消費者を欺いているなどの批判が集まるとすぐに炎上してしまう危険性があり、むしろ評判や信用を落とすことに繋がりかねません。
また、近年では
ステルスマーケティング
の事例が明るみになることが多くなり、一般の消費者でも敏感にかなり判断できるようになっています。
ソーシャルメディア は、個人が編集が入らず自らの意見や考えを発信できる場とされています。
そのため、お金が絡んで編集された発言とみなされると不信感を持つ人も少なからず存在します。
ソーシャルメディア
だからこそ、意見がダイレクトに伝わる効果がありますが、同時に信頼感に関わる部分は細心の注意を払わなくてはいけません。
まとめ
インフルエンサー
の起用において重要なのは、企業と
インフルエンサー
相互のシナジーです。
あなたの会社の製品を良いと思っていないのに、お金をもらっているからと無理やり褒めたとしても、消費者は何となく胡散臭いと思ってしまうでしょう。
大切なのは、「
インフルエンサー
自身が良いと思うようなプロダクトを出すこと」です。
さらに言えば、
インフルエンサー
のフォロワー(本当に狙いたい
ターゲットユーザー
)が良いと思うかどうかを考える必要があります。
そのためにはまず自社製品と親和性の高い
インフルエンサー
を選定しなければいけません。
自社の製品にリスペクトを持ってオススメしてもらうことで、初めてその真価を発揮できるのです。
