市場調査の方法は？3つの手法と具体的なレポート事例を解説

市場調査を実施したいと考えているものの、具体的な方法が分からないという方も多いのではないでしょうか。市場調査には複数のやり方があるため、それぞれの特徴を理解した上で自社の目的にあった調査方法を選ぶことが重要です。

この記事では、市場調査の必要性や主な方法、市場調査で分かることの具体例などについて解説します。市場のニーズや業界のトレンドを把握し、マーケティング施策や経営戦略に活かしたい方はぜひ参考にしてください。

目次

1. 市場調査とは
2. 市場調査が必要な理由
3. 市場調査の進め方と方法
4. 市場調査レポートの具体例
5. Dockpitなら市場調査が簡単にできる
6. 市場調査を実施して集客や商品開発に役立てよう

市場調査とは

市場調査とは、消費者のニーズや業界の動向などを調査する取り組みのことです。専門機関やリサーチ会社へ依頼すると、自社が求める情報について調査が可能です。また、最近ではオンラインでできるリサーチ手法などを用いて、自社で調査を実施することも一般的です。

市場調査によって把握できるデータの例として、次のような項目が挙げられます。

• 特定ジャンルの商品の価格帯
• 自社商品やブランドの認知度
• 特定のサービスの利用頻度
• 自社のターゲット層がよく見ている媒体
• 競合他社の市場占有率

マーケティングリサーチとの違い

市場調査とマーケティングリサーチは名称が似ているため混同されやすい用語です。市場調査が現状を調べることに対して、マーケティングリサーチは将来の予測も含む点が異なります。

例えば、現在における競合他社の市場占有率を調べることは、市場調査に含まれます。一方、他業種から参入し得る競合他社や人口動態の変化などを予測し、将来における市場占有率をシミュレーションする行為はマーケティングリサーチです。

広義には、マーケティングリサーチで行う調査の一部に、市場調査が含まれると捉えることもできます。

市場調査が必要な理由

販促やプロモーション、商品開発などの精度を高めるためには、市場調査を実施することが重要です。ここでは、市場調査の必要性について解説します。

顧客のニーズを客観的に把握するため

自社がターゲットとする顧客のニーズを客観的に把握するためには、市場調査が欠かせません。

売り手側の主観だけに頼って商品やサービスを企画してしまうと、顧客のニーズとずれが生じてしまうリスクがあります。顧客に喜ばれる付加価値の高い商品を生み出すためには、市場調査が必要です。

競合他社と差別化を図るため

市場調査によって競合他社のシェアや強みを分析すると、差別化を図ることができます。

すでに競合他社のシェアが大きい市場に参入する場合、後発ならではの強みを打ち出すことが重要です。また、他社を分析することで、まだ満たされていない市場のニーズが見つかります。

効果的なマーケティング施策を行うため

市場調査は、マーケティング施策を効果的に行うためにも重要です。消費者の行動や競合他社の顧客獲得経路などをリサーチすると、自社のマーケティング施策に活かすことができます。

例えば、自社のターゲット層がよく見ているものの競合他社の広告が少ない媒体が見つかれば、費用対効果よく集客を行うことが可能です。

やみくもに広告を出したり、値下げなどのキャンペーンを行ったりするのではなく、市場調査に基づいて施策を立案することで成果に繋がります。

市場調査の進め方と方法

市場調査には複数の方法があり、調べられる内容や調査にかかる期間、コストなどが異なります。市場調査の主な方法は次の通りです。

アンケート調査

いくつかの質問項目を用意し、ターゲット層に回答してもらう形式の市場調査はアンケート調査と呼ばれます。アンケート調査では、回答結果を数値や割合などの定量的なデータとして得ることが可能です。

ただし、質問文が回答を誘導するような形になっていたり、回答者の警戒心が強かったりすると、正確な結果が得られないため注意する必要があります。

商品の認知度や認知経路、ターゲットユーザーの好みや興味などが、アンケート調査で調べられる項目の具体例です。

インタビュー

インタビューは、調査員と回答者が対話する形で行われる市場調査です。1対1で行う方法はデプスインタビュー、一度に複数人に行う方法はグループインタビューと呼ばれます。

インタビューでは、ターゲットユーザーの意見や感想など、数値化しにくい定性的な情報を調査することが可能です。

アンケートと異なり、回答者の返答に応じてその場で質問を変えることができます。ただし、インタビューはアンケートよりも調査に時間がかかることが一般的です。

ネットリサーチ

インターネット上の質問フォームなどで回答してもらう調査は、ネットリサーチと呼ばれます。選択肢を予め用意してアンケート形式で定量的な調査ができるほか、自由記入の回答欄を使って定性的な情報を得ることも可能です。

ネットリサーチは回答者の所在地を問わず実施できるため、十分なサンプル数を得やすい点がメリットです。また、回収や集計に手間がかからず、短期間で調査できる点も特徴です。

ただし、謝礼を目的として虚偽の回答をする人もいるため、スクリーニングを行って情報を精査する必要があります。

市場調査レポートの具体例

市場調査で得られるデータは様々です。調査結果から読み取れる内容については、具体例を見ることが参考になります。

ここでは、実際に市場調査を行って得られたデータについて、レポートの具体例を紹介します。

外出自粛で購入されるようになった商品

コロナ禍における消費者の動向調査により、外出自粛によって購入されるようになった商品などのデータが明らかになりました。この市場調査は、Web上の行動ログデータと、アンケート調査を組み合わせて実施しています。

調査結果によると、外出自粛の影響からインターネット上で購入されるようになった商品カテゴリトップ3は「日用品」、「食べ物の出前や宅配、持ち帰り」、「食材」でした。また、これらはコロナ収束後も契約・購入を続ける見込みが高いという回答が得られています。

このような市場調査で得られたデータは、商品企画や広告戦略に活かすことが可能です。

EC利用者獲得のための打ち手

化粧品の購入プロセスに関する市場調査では、店舗とECの利用者で属性や興味関心、行動などの違いが見られました。この調査は、アンケート調査とWeb上のアクセスログのデータを組み合わせて実施されています。

調査の結果得られた知見は、「店舗購入者は独身女性が多く、EC購入者は専業主婦が多いこと」、「EC購入者はネットで広く情報収集をしている」ことなどです。これらの情報は、新たな販路の開拓や広告戦略の立案などに活かせます。

SNSキャンペーンの現状

SNSの利用に関する市場調査では、Web上の行動ログデータとアンケートで収集したデータから、企業がSNS上で行うキャンペーンに関する知見が得られました。

SNSキャンペーンへの参加意向率を比較したところ、「公式アカウントのフォローが不要な場合は参加へのハードルが下がる」、「投稿する写真の自由度が高いほど参加しやすい」などの傾向がみられています。

このような市場調査で得られたデータは、自社でSNSキャンペーンの企画をする際などに役立てることが可能です。

Dockpitなら市場調査が簡単にできる

市場調査の方法によっては、手間やコストがかかるものもあります。マーケターのためのリサーチエンジンDockpit(ドックピット)なら、ネットリサーチによる市場調査を簡単に行うことが可能です。

Dockpitでは、国内250万人規模の消費者モニター会員のWeb行動ログをもとに、様々な情報を分析できます。

ここでは、Dockpitでできる市場調査の内容を紹介します。

Webサイトのシェアが業界ごとに分かる

▼化粧品業界のシェア

▼決済サービスのシェア

Dockpitでは、業界ごとにWebサイトのシェアを分析し、視覚的に把握することが可能です。シェアの高い競合サイトと自社サイトを比較することで、伸びしろがどれくらいあるかが分かります。

また、シェア上位の競合サイトと自社サイトの違いを分析することで、改善すべきポイントも把握することが可能です。

各業界のトレンドキーワードが分かる

Dockpitを利用すると、トレンドとなっている検索キーワードを業界ごとに把握できます。

トレンドキーワードを把握することで、新たなユーザーニーズを知ることができ、商品開発やプロモーションに活かすことが可能です。また、自社サイトに追加するべきコンテンツも分かります。

ユーザー属性や平均滞在時間なども深堀り

Dockpitでは、業界全体のトレンドだけでなく、各サイトに訪れているユーザーについて深堀りすることも可能です。ユーザーの性別や年代、所在地などの属性や、平均滞在時間などの細かなデータも分析できます。

データを深堀りすることによって、ユーザー属性を意識してサイトのコンテンツを作成したり、広告のターゲティングを最適化したりできることがDockpitのメリットです。

市場調査を実施して集客や商品開発に役立てよう

市場調査を行うことで、消費者のニーズや競合の状況などが調べられます。市場調査によって得られたデータは、自社のマーケティング施策や商品企画に役立てることが可能です。

Dockpitなら、ユーザー属性や競合のシェアなどのネットリサーチを簡単に実施できます。分かりやすいダッシュボードで、調べたい情報をすぐにリサーチできることがDockpitのメリットです。

Dockpitの無料版では、競合調査や業界動向把握、消費者トレンド分析などの機能が試せます。データに基づくマーケティング施策を行いたい方は、Dockpitの無料版から試してみてはいかがでしょうか。