動画を使ったマーケティング施策に取り組みたいものの、自社で動画制作をする方法必要な機材が分からないという方も多いのではないでしょうか。動画制作をインハウス化するためには、揃えるべきツールや制作の流れを把握することが重要です。

この記事では、動画制作の重要性やインハウスで動画制作をするメリット、動画制作に必要な機材などについて解説します。自社で動画制作に取り組みたいマーケティング担当者の方はぜひ参考にしてください。

目次

  1. 動画制作の重要性
  2. インハウスで動画制作をするメリット
  3. 動画制作の流れ
  4. 動画制作に必要な機材
  5. インハウス動画制作のポイント
  6. 自社の目的に合う機材やツールで動画を制作しよう

この記事で紹介する内容の一部は、PDF資料「動画制作の撮影のポイントと編集方法」から抜粋しています。

▼動画制作をインハウス化するために知っておきたい基礎知識はこちら

動画制作の撮影のポイントと編集方法

動画制作の撮影のポイントと編集方法

初⼼者でもできる! 動画制作の撮影のポイントと編集⽅法について説明します。

動画制作の重要性

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出典:サイバーエージェント、2021年国内動画広告の市場調査を発表

近年、マーケティングやプロモーションに動画を利用する企業が増えています。株式会社サイバーエージェントの調査によると、国内の動画広告市場は拡大傾向です。2025年には1兆円規模に達すると予測されています。

多くの企業が動画広告を活用するようになったことが、動画制作の重要性が増した理由のひとつです。競合他社に打ち勝つために、動画を使った情報発信やマーケティング施策が必要となっています。

また、スマートフォンの普及や通信速度の向上で動画視聴環境が整ったことも、動画制作が重要となった背景です。多くのSNSで動画投稿機能が取り入れられるようになり、ターゲット層へのアプローチに動画が欠かせないメディアとなってきました。

インハウスで動画制作をするメリット

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企業で動画制作をする方法には、外注またはインハウスの2種類があります。インハウスで動画制作をすると、動画制作会社に外注する場合にはない様々なメリットを得ることが可能です。

ここでは、インハウスで動画制作をするメリットを3つ紹介します。

外注コストが抑えられる

社内で動画制作ができるようになると、外注コストを抑えられることがメリットです。機材や編集ソフトなどを用意するための初期コストだけで済むため、動画制作にかかる費用が削減できます。

動画1本あたりにかかる制作コストが減ると、同じ予算でより多くの動画を制作することが可能です。また、浮いた予算を広告費用に回し、より多くのユーザーにリーチすることもできます。

依頼の手間が省ける

動画制作会社に外注する場合、希望する内容を伝え、コミュニケーションを取りながら動画を完成させることが一般的です。しかし、依頼時に要望が上手く伝わっていない場合、希望通りの内容にならず修正依頼の手間がかかることがあります。

インハウスで動画制作に取り組むと、社外のスタッフに依頼する手間が省ける点がメリットです。動画の目的や完成イメージを把握している社内スタッフが制作することで、余計な手間がかかるリスクを減らせます。

動画マーケティングのPDCAを回しやすい

自社で動画を制作できるようになると、外注にかかる制作コストを気にせず、細かな修正を繰り返すことが可能です。そのため、動画マーケティングPDCAを回しやすくなります。

また、インハウスで動画を制作すると、スケジュールの自由度が高まる点もメリットです。外注業者の営業日や納期にかかわらず、自社にとって都合の良いタイミングで動画の制作や修正ができます。

動画制作の流れ

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動画制作の流れは、次の4つのステップに分けることが可能です。

機材準備

まずは、カメラや動画編集用のパソコンなど、必要な機材を準備しましょう。制作したい動画の内容に応じて、揃えるべき機材を用意することがポイントです。

企画と構成作り

実際の動画制作作業に取り掛かる前に、企画と構成作りを行います。制作する動画の内容や、どのような手順で制作を進めるかを明確化しておくと、動画のクオリティを高めることが可能です。

撮影

企画と構成作りが完了したら、動画の撮影を行いましょう。商品を使っている様子や、ユーザーへのインタビューなど、必要な動画を撮影します。

編集

編集ツールを使用し、不要な部分のカットや字幕の追加などを行いましょう。最後に、利用目的に合わせて適切な仕様で動画データを書き出せば、動画制作は完了です。

書き出した動画は、WebサイトやSNSにアップロードしたり、動画広告プラットフォームに入稿したりして活用できます。

動画制作に必要な機材

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インハウスで動画制作を行う場合、いくつかの機材が必要です。ここでは、動画制作をする際に最低限揃えておくべき機材を紹介します。

カメラ

実写の映像や静止画を動画制作に使用したい場合、撮影機材を用意しましょう。カメラには大きく分けて3つの種類があります。

ビデオカメラ

ビデオカメラは高倍率のズームができるため、遠距離を高画質で撮影したい場合におすすめです。また、長時間の撮影にも向いています。

タブレットまたはスマホ

短時間の動画なら、カメラ機能付きのタブレットやスマホでも撮影できます。コストを抑えて気軽に動画制作を始めたい場合、タブレットやスマホがおすすめです。

デジタル一眼レフ

一眼レフカメラならではの色味や、背景のぼかしを活かしたハイクオリティな動画が撮影できます。画質にこだわりたい場合、デジタル一眼レフがおすすめです。

三脚

三脚を用意すると、カメラを最適な位置に固定し、安定した状態で撮影できます。短時間の動画であっても、手で持って撮影してしまうと手振れが発生し、映像が見づらくなってしまいます。そのため、できるかぎり三脚を用意しましょう。

カメラの向きを細かく調整したい場合、左右方向や上下方向の角度を変えられる三脚がおすすめです。また、屋外での動画撮影が多い場合は持ち運びやすい軽量な三脚が適しています。

動きながら撮影したい場合は、三脚ではなくジンバルスタビライザーと呼ばれる機材を使用しましょう。ジンバルをセットすると、撮影者が動いてもカメラを一定の向きに保つことができます。スタビライザーは、おもりによってバランスを取り、揺れや振動を軽減することが可能です。

記録メディア

カメラで撮影した動画を保存・転送するためには、記録メディアを用意する必要があります。SDカード外付けハードディスクSDDなど記憶メディアを用意しましょう。カメラによって対応している記録メディアが異なるため、事前にチェックした上で購入することがおすすめです。

カメラの画素数や記録する画質、撮影時間の長さによって必要な容量が決まります。一般的に、高画質で長時間の動画を撮影するほど、大容量の記録メディアが必要です。

また、SDカードを選ぶ場合、動画を書き込む転送速度が一定以上でないと、安定してデータを書き込めない可能性があります。

SDカードの転送速度はスピードクラスと呼ばれる指標で確認することが可能です。フルHDの動画を撮影する場合、スピードクラス6以上のSDカードを選ぶと、安定して記録できます。

動画編集用パソコン

タブレットやスマホでもある程度の動画編集はできるものの、本格的にインハウス動画制作に取り組む場合は動画編集用パソコンが必要です。

動画データの処理には高い負荷がかかるため、処理速度やメモリの容量などに注意してパソコンを選びましょう。目安として、次の条件を満たすパソコンは動画編集に適しています。

  • Intel社のCorei7以上のCPU
  • 16GB以上のメモリ
  • 500GB以上の内蔵SSD
  • グラフィックボードなど動画編集向けのパーツを搭載

また、動画編集用パソコンにインストールするソフトウェアも重要なツールです。動画編集ツールには様々なものがあります。編集した動画の商用利用が可能か、配信予定の媒体に動画の書き出しフォーマットが対応しているかなどを確認し、動画編集ツールを選びましょう。

▼動画編集のポイントを知りたい方はこちら

動画制作の撮影のポイントと編集方法

動画制作の撮影のポイントと編集方法

初⼼者でもできる! 動画制作の撮影のポイントと編集⽅法について説明します。

インハウス動画制作のポイント

インハウスで制作した動画をマーケティング施策で活用したい場合、いくつかのポイントに注意が必要です。ここでは、社内で動画を制作する時に気を付けておきたいポイントを紹介します。

動画制作の目的を明確にする

動画制作に取り組む前に、何のために動画を制作するかを明確にすることがポイントです。動画の利用目的によって、制作するべき内容や最適なフォーマットは異なります。

例えば、動画広告を利用して商品やサービスの認知度を高めることが目的の場合、短尺でユーザーの興味を引くような動画づくりが重要です。また、スマホ向けの動画を制作する場合、音声が再生できなくても内容が伝わるように、字幕を入れるなどの工夫が必要となります。

企画と構成作りの段階で、動画制作の目的を明確化しましょう。

目的に合う機材や編集ソフトを用意する

動画制作に使用する機材や編集ソフトには、初心者向けから上級者向けまで様々なスペックのものがあります。

上級者向けの機材ほど機能が多く、価格も高くなることが一般的です。そのため、必要以上にハイスペックなツールを導入してしまうと、使いこなせない可能性があります。自社で制作したい動画の内容や目的に合わせて、適切なスペックのツールを用意しましょう。

初心者向けの動画編集ツールなら、簡単な操作である程度のクオリティの動画を制作することが可能です。

結果を分析し動画の内容を改善する

マーケティング施策で動画を活用するためには、制作した動画を公開するだけで終わりにせず、結果を分析する必要があります。目的に応じた成果を得られているか確認した上で、改善点があればその後の制作に生かすことがポイントです。

内容を変えた2種類の動画広告を用意しABテストを行うと、成果を高めるためのヒントが得られます。動画内の冒頭で訴求する内容を変えたり、再生時間の異なる動画を用意したりして、反応の良いパターンを見つけましょう。

自社の目的に合う機材やツールで動画を制作しよう

動画の視聴環境が整い、動画広告の市場規模も拡大する中で、動画制作の重要性が高まってきています。インハウスで動画制作をできるようになると、外注コストを抑え、動画マーケティングPDCAを回すことが可能です。

この記事で紹介したポイントや必要な機材を参考に、ぜひ自社で動画制作に取り組んでみてください。

▼動画制作をインハウス化するために知っておきたい基礎知識はこちら

動画制作の撮影のポイントと編集方法

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