Webを活用したIR 3つのポイント

では、Webを活用したIRにはどういったポイントがあるのでしょうか。
今まで紹介してきた企業の特徴をもとに紹介していきましょう。

1.タイムリーな情報発信を行う

業績説明会や事業説明会といったオフラインでの情報発信は集客や会場手配などの工数がかかり、こまめな開催は難しいものです。一方、ホームページであれば手軽に情報発信が行えるだけでなく、タイムリーな内容を発信できるでしょう。

また、RSSの公開やメールマガジンの提供を通して、株主にとって情報を得やすい環境を整備している企業もいます。
こういった工夫を行うことで、細かい情報発信の効果も高めていけるでしょう。

2.財務情報だけでなく事業の紹介も行う

株主により深く企業のことを知ってもらうためには、経営状態だけでなく市場全体や事業そのものも理解してもらう必要があります。

デザイン性を高めることで数字をわかりやすく理解してもらうインフォグラフィックや動画を活用して、個人投資家にもわかりやすい説明を行えます。
作成したコンテンツはホームページで公開することで、株主はもちろん消費者や取引先などあらゆるステークホルダーにも企業をアピールできるツールになるでしょう。

3.ESGを意識した情報発信を行う

投資家の中でも評価されつつある*ESG(環境:Environment 社会:Social ガバナンス:Governance)*の視点を意識した情報発信も、企業の経営力をアピールするのに有効です。

こういったESGを意識して、CSR報告書の作成や独自のコンテンツを提供している企業もいます。
消費者庁の調査によると「商品やサービスの購入時に経営方針や理念、社会貢献活動をよく意識する」と答えた消費者の割合は*全体の19.0%*にものぼり、決して無視できる割合ではありません。株主だけでなく、消費者からも提供が求められている情報と言えるでしょう。

参考:
[「平成 27 年度消費者意識基本調査」の結果について]
(http://www.caa.go.jp/adjustments/pdf/160609_kekka.pdf)

まとめ

株主向けに優れた情報発信を行っている企業では、事業説明会などの説明会をこまめに開催しているだけでなく、ホームページでの情報発信にも積極的に取り組んでいます。
特に東京海上ホールディングスのように動画を用いた事業説明は、個人投資家にとって事業の内容やロードマップを理解する手助けになるでしょう。

オフラインでの活動に比べてホームページでは素早く情報発信を行えるだけでなく、不特定多数に向けて一度に発信することができます。
あらゆるステークホルダーに対して良い影響を与えられるよう、財務情報だけでないIRを目指してみましょう。