ネットショップを運営している企業にとって、どのような商品が売れるのかは知っておきたいところでしょう。
特に商品を買い付ける能力が高い企業であれば、顧客が求める商品を集中的に仕入れることで売り上げを伸ばせるかもしれません。

今回は、総務省統計局が発表しているデータを中心ににネットショップの購買動向を解説します。
2017年のBtoCネットショップの市場規模は15.1兆円と2010年の7.8兆円と比較して、およそ倍程度の成長率を見せています。

今後も規模が拡大していくであろう市場に置いて行かれないためにも、最新のデータを知り、自社の戦略に活かせるようにしましょう。

参考:
[電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました~国内BtoC-EC市場が15兆円を突破。中国向け越境EC市場も1兆円を突破~|経済産業省]
(http://www.meti.go.jp/press/2017/04/20170424001/20170424001.html)

ネットショップ全体の概況

ネットショップで売れている商品を知る前にまずは、ネットショップ全体がどの程度利用されているのかを把握しておきましょう。

利用額(市場規模)

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引用:[電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました~国内BtoC-EC市場が15兆円を突破。中国向け越境EC市場も1兆円を突破~|経済産業省]
(http://www.meti.go.jp/press/2017/04/20170424001/20170424001.html)

上記のグラフは、個人向けネットショップ・サービス(BtoC-EC)の市場規模をまとめたものです。
2016年では15.1兆円もの取引額となり、2010年以降年々拡大していることがわかります。

また、店舗での商品購入も含む全商取引における割合も増加しており、2016年時点ですべての取引のうち5%以上がネットを介して行われていることがわかりました。

利用世帯数

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引用:家計消費状況調査(支出関連項目:二人以上の世帯)平成29年(2017年)3月分 結果の概要|総務省

総務省が定点観察として行っている『家計消費状況調査』では、1ヶ月の間にインターネットを利用して商品やサービスを購入した世帯数を調査しています。

2017年3月時点での利用割合は33.4%となり、2015年3月以降の調査の中では最高の数値となりました。

このようにネットショップを利用した取引は年々増加傾向にあり、それに伴い取引される金額も上昇しています。
ネットショップの運営企業にとってチャンスとなる一方で、市場に参入してくる他のショップにシェアを奪われないよう常に市場の動向に注意しておく必要があるでしょう。

参考:
[第1部 特集 IoT・ビッグデータ・AI~ネットワークとデータが創造する新たな価値~|平成28年度情報通信白書]
(http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/html/nc132240.html)

商品ごとの売れ行き

15兆円もの市場規模を持つネットショップ市場、実際にどういった商品が売れているのか気になりませんか?
個々のショップの売り上げ構成比を見ることはなかなかできませんが、世間一般でのデータであれば知ることができます。

品目ごとの利用額

総務省が行っている『家計消費状況調査』では、世帯ごとの消費を調査し、品目ごとに平均的な利用額を算出しています。
2016年に行った調査では、ネットショップの利用金額は1人あたり9124円となりました。

そのうち最も利用額の大きかった品目はホテルの宿泊費や交通費、パック旅行の購入費のような「旅行関係費」であり、1人あたり2014円にのぼります。
また、2014円のうちインターネットで決済を行わず予約のみの場合は611円となり、予約サービスとしての需要も一定数いることがわかるでしょう。

旅行関係費の次に多かったのは食料品で、1人当たり1878円の利用額となりました。

その後に続く衣類・履物は970円であり、旅行関係費と食料品が特出して多いのがわかります。
衣類・履物の中では、紳士用衣服は202円・婦人用衣服は480円と男性向け商品より女性向け商品の方が多く購入されています。

また、衣類・履物の後には家電675円、サプリメントなどの健康食品が423円となりました。

【1人あたりの支出額(対象:2人以上の世帯)】

1位:旅行関係費 2014円
2位:食料品1878円
3位:衣服・履物 970円
4位:家電 675円
5位:健康食品 432円

参考:
家計消費状況調査(支出関連項目:二人以上の世帯)平成29年(2017年)3月分 結果の概要|総務省

年間の変動

ネットショップで特に購入されている商品であっても年間を通して人気の商品なわけではありません。時期ごとに特徴的な動きをする商品をピックアップして見てみましょう。

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引用:[急増するネットショッピングの実態を探る-「家計消費状況調査」、「平成 26 年全国消費実態調査」の結果から-|総務省]
(http://www.stat.go.jp/data/joukyou/topics/pdf/topi920.pdf)

上記は2015年の『家計消費状況調査』をもとに、1年間の品目ごとの売れ行きを明らかにしたものです。旅行関係費はお盆のシーズンである8月に集中し、贈答品も暑中見舞いとお歳暮の時期に集中していることがわかるでしょう。

また、家電・家具は進級・進学や、異動のシーズンである3月に集中しています。
新生活を送る上で、新しい家電や家具を買い求める人が多いからでしょう。

まとめ

ネットで購入される商品・サービスの中でも最も利用されているのは、ホテル宿泊費やパック旅行費などの旅行関係サービスです、2016年の場合1人あたりの支出額は2014円となっています。商品の中では食料品や家電も金額が多く、逆に電子書籍や医薬品は少額に収まっています。

しかし、ただ売れる商品を取り揃えるだけでは、売上の増大には繋がらないでしょう。
ネットショップの方向性や、それぞれの商品を取り揃えるためにかかる手間を考慮しながら商品を仕入れることが大切です。
また、売れる商品には競合も多くいるため、他者とのポジショニングをどのようにとっていくのかも考えていきましょう。