1個数十円の商品で創業115年!チロルチョコに学ぶマーケティング戦略4つのポイント
誰もが一度は目にした事のあるチロルチョコ、実は従業員数50名ほどの中小企業が発売している商品だとご存知でしょうか。
そのような小規模の企業ながらTwitterのフォロワー数は2万3千人を超え、多くのファンに愛される商品を展開してきました。
今回はチロルチョコ株式会社のマーケティング戦略を解説します。
1個5円から50円ほどの低価格の商品をメインに展開しながらも2017年には創業115年を迎え、安定した成長を続けている背景にはマーケティングの力があります。
特徴的な広告や商品を知るだけでなく、その裏にあるマーケティング戦略を把握し、自社に活かせるところがないか学んでいきましょう。
チロルチョコ株式会社の概要
「チロルチョコ」という商品名は知っていても、販売している企業の情報まで知っている方は少ないかもしれません。
チロルチョコを販売しているチロルチョコ株式会社は1903年創業の松尾製菓株式会社から企画・販売部門を独立させた企業であり、2004年に創設されました。
チロルチョコの製造を担当する松尾製菓株式会社と合わせても従業員規模は200名程度であり、大手製菓メーカーと比較して決して大規模な企業ではありません。
また、1個5円の「ごえんがあるよ」や1個10円から販売している「チロルチョコ」など低価格の商品をメインに展開しているのも特徴でしょう。
参考:
[松尾製菓株式会社|リクナビ2018]
(https://job.rikunabi.com/2018/company/r986781079/?isc=ps341)
チロルチョコから学ぶマーケティング戦略4つのポイント
「チロルチョコ」という商品が50年にも渡るロングセラー商品として生き残ってきた背景には、商品としての魅力だけでなく、型破りなマーケティング戦略があります。
例えば、2017年6月9日に流通新聞「日経MJ」に掲載した全面広告では、社長交代をユニークに表現した内容に注目が集まり、Twitter上で3万回以上もリツイートされています。
また、前社長の松尾 利彦氏が演奏するデビュー曲「Midnight city」はYouTube公開後12日間で4万2千回以上も再生回数を記録しました。
愛するチロルチョコ。社長交代のお知らせもこれで済ましちゃう、素敵すぎ!! pic.twitter.com/SfpZ96wkW1
— 桑満おさむ (@kuwamitsuosamu) 2017年6月8日
このように遊び心溢れるコンテンツは、マーケティング戦略にも随所にあらわています。
チロルチョコ株式会社の戦略から見えてくる、マーケティングにおけるポイントを解説しましょう。
参考:
[「チロルチョコの社長がかわりました!!」新聞広告の遊び心が大反響|HUFFPOST]
(http://www.huffingtonpost.jp/2017/06/10/tirol-choco_n_17025546.html?ncid=tweetlnkjphpmg00000001)
Midnight city|YouTube
1.市場全体を見通し、時代の流れを読む
チロルチョコは1962年に当時高級品だったチョコレートを子供でも買えるようにしたいという思いから生まれた商品です。
そのため、メインの販売チャネルは長らく駄菓子屋でした。
ですが、1980年代から駄菓子屋そのものが減少し、売り場がスーパーやコンビニに切り替わっていくようになったことで危機感を覚えた当時の松尾 利彦社長は*「三拡運動」*という戦略をとります。
三拡運動では、販売チャネルを広げ・販売地域を広げ・購買層を広げていく取り組みを実施しています。社内では色濃くあった既存の販売チャネルへの依存を断ち切り、年間約7億個も販売されるメガヒット商品となりました。
市場を読む力がマーケターに求められる要素であるとわかるエピソードでしょう。
参考:
[チロルチョコ株式会社|日経メディアマーケティング株式会社]
(http://www.nikkeimm.co.jp/casestudy/tirol-choco.html)
[なぜチロルチョコは成功したのだろうか? (1/2)|ITmediaビジネス]
(http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0905/26/news019.html)
[「1個20円」の強み、アジアでも チロルチョコの海外戦略|事業構想]
(https://www.projectdesign.jp/201610/overseas-expansion/003203.php)
2.すでにあるターゲットの既成概念にとらわれない
三拡運動では、販売チャネルだけでなく購買層の拡大にも取り組んでいます。
チロルチョコが誕生した当初のメイン顧客であった子供から、現在ではOLやサラリーマン、主婦まで全年代をターゲットとして設定しています。
また、企業向けにオリジナルのパッケージを製作するサービスを展開するなど、コンビニ菓子に留まらない展開を見せています。
このように、すでにあるターゲットの既成概念にとらわれないことで、新しい商品・サービスの展開が見えてくるかもしれません。
参考:
[社長Q&A |チロルチョコ株式会社]
(http://www.tirol-choco.com/q_a.html?company_id=00000581)
3.SNSではファンを作ることに徹底する
チロルチョコ株式会社では、Facebook・Twitter・Google+・mixiの4つのSNSを利用した情報発信を行っています。
SNSでは*「チロルチョコとお客様の距離を限りなく0にする」「お客様の記憶の片隅に居続ける」*という2つの目的から、企業としての商品の売り込みは行わないように心がけられています。
Facebookでは3万8千人、Twitterでも2万3千人ものフォロワーを得ており、Facebookページは4千「いいね!」を超える投稿もあります。
SNSを単なる宣伝の手段として捉えない意識が、多くのファンに愛される理由でしょう。
参考:
[SMMLabセミナーレポート:ソーシャルメディアで愛される企業になる秘訣 ~Facebookページタイムライン化後のコミュニケーション戦略~|SMMLab]
(https://smmlab.jp/?p=9331)
4.ブランドに影響するかもしれないクレームにも素早く冷静に対応する
2013年、チロルチョコに関するとあるツイートが大きな反響を呼びました。
そのツイートはチロルチョコに芋虫が入ったということを写真付きで訴える内容で、1万回以上もリツイートされる騒ぎとなりました。
これに対してチロルチョコはおよそ3時間後に公式アカウントより、写真から察するに半年前に出荷された商品でかつ芋虫は生後30〜40日程度の幼虫ではないかと指摘したツイートを発信します。
合わせて日本チョコレート・ココア協会のウェブサイトによる「虫の混入のほとんどは家庭で起こる」といういう見解を述べたページのURLを案内し、そのツイートは7000回以上リツイートされました。
現在Twitter上でチロルチョコの中に芋虫がいたというツイートが流れている件に関しまして説明させて頂きます。現在ツイートされている商品は昨年の12月25日に最終出荷した商品で掲載されている写真から判断しますと30日~40日以内の状態の幼虫と思われます。
— チロルチョコ株式会社 (@TIROL_jp) 2013年6月11日
SNS上でのクレームは企業として対応できないままに拡散されてしまい、企業のブランドへも大きな影響を及ぼす可能性があります。
そんな中、冷静かつ素早く反応したチロルチョコ株式会社の対応には見習うべき点があるでしょう。
参考:
[賞賛と炎上を分けるもの|cnet Japan]
(https://japan.cnet.com/article/35034620/)
- Twitterとは140文字以内の短文でコミュニケーションを取り合うコミュニティサービスです。そもそもTwitterとは、「小鳥のさえずり」を意味する単語ですが、同時に「ぺちゃくちゃと喋る」、「口数多く早口で話す」などの意味もあります。この意味のように、Twitterは利用者が思いついたことをたくさん話すことのできるサービスです。
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
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- 広告
- 広告とは販売のための告知活動を指します。ただし、広告を掲載するための媒体、メッセージがあること、広告を出している広告主が明示されているなどの3要素を含む場合を指すことが多いようです。
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- コンテンツ(content)とは、日本語に直訳すると「中身」のことです。インターネットでは、ホームページ内の文章や画像、動画や音声などを指します。ホームページがメディアとして重要視されている現在、その内容やクオリティは非常に重要だと言えるでしょう。 なお、かつてはCD-ROMなどのディスクメディアに記録する内容をコンテンツと呼んでいました。
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- OSとはOperation Systemの略称です。パソコンやスマートフォンで操作した内容をアプリケーションに伝える役目を担っています。パソコン用ではwindowsやMac OS、スマートフォンではiOSやAndroidが有名です。
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- Googleとは、世界最大の検索エンジンであるGoogleを展開する米国の企業です。1998年に創業され急激に成長しました。その検索エンジンであるGoogleは、現在日本でも展開していて、日本のYahoo!Japanにも検索結果のデータを提供するなど、検索市場において圧倒的な地位を築いています。
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- ページ
- 印刷物のカタログやパンフレットは、通常複数のページから成り立っています。インターネットのホームページもまったく同じで、テーマや内容ごとにそれぞれの画面が作られています。この画面のことを、インターネットでも「ページ」と呼んでいます。ホームページは、多くの場合、複数ページから成り立っています。
- セミナー
- セミナーとは、少人数を対象とする講習会のことです。講師からの一方的な説明だけで終わるのではなく、質疑応答が行われるなど講師と受講者のやり取りがある場合が多いようです。
- ソーシャルメディア
- ソーシャルメディアとは、インターネット上で不特定多数の人がコミュニケーションを取ることで、情報の共有や情報の拡散が生まれる媒体のことです。FacebookやTwitterなどのほか、ホームページ上の掲示板もこれにあたります。
- ページ
- 印刷物のカタログやパンフレットは、通常複数のページから成り立っています。インターネットのホームページもまったく同じで、テーマや内容ごとにそれぞれの画面が作られています。この画面のことを、インターネットでも「ページ」と呼んでいます。ホームページは、多くの場合、複数ページから成り立っています。
- アカウント
- アカウントとは、コンピューターやある会員システムなどサービスを使うときに、その人を認識する最低必要な情報として、パスワードと対をなして使う、任意で決めるつづりです。ユーザー、ID、などとも言います。
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- URL
- URLとは、「Uniform Resource Locator」の略称です。情報がどこにあるのかを示すインターネット上の住所のようなものだと考えるとわかりやすいでしょう。各ページのURLは、インターネットブラウザの上部に文字列として表示されています。日本語では「統一資源位置指定子」という名称がついていますが、実際には日本でもURLという語が使われています。
- Twitterとは140文字以内の短文でコミュニケーションを取り合うコミュニティサービスです。そもそもTwitterとは、「小鳥のさえずり」を意味する単語ですが、同時に「ぺちゃくちゃと喋る」、「口数多く早口で話す」などの意味もあります。この意味のように、Twitterは利用者が思いついたことをたくさん話すことのできるサービスです。
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