ライターと聞くと「メディアで文章を書く人」というイメージを持っている方もいるのではないでしょうか?たしかにメディアで執筆を行うライターが多数です。

とはいえ、ライターの仕事の領域は非常に幅広く、Webメディアや雑誌、書籍だけでなく、企業のパンフレットやプレスリリース、資料作成なども請け負うことがあります。ライターを目指している方であれば、スキルとして特定の分野に精通していることが求められるので、ライターを目指すなら自身の得意分野を見つけてみましょう。

今回、分野別にライターの種類とそれぞれの特徴をご紹介します。合わせて、ライターが仕事を得る方法についても紹介します。ライターに興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。

ライターの仕事の種類10選

1.Webライター

「Webライター」は、Webメディアで執筆するライターです。テクノロジー、スタートアップ企業分析、美容、ファッションなど、ジャンルにより詳細な分野は異なります。

テクノロジー分野とスタートアップ企業分析のように、関連性のある分野を横断的に執筆することもあります。ライター募集が盛んに行われており、参入しやすい分野と言えるでしょう。

2.ジャーナリスト

「ジャーナリスト」は、社会問題やトレンド情報に対して取材や分析を行うライターです。新聞記者やルポライターもジャーナリストに該当します。執筆する媒体は新聞や雑誌、Webメディアなど多岐に渡ります。

資料の情報収集スキルとインタビュースキル、それらを分析するスキルが必要です。資格は不要ですが、媒体によって報道機関に属していることや、一定のライター経験を求められる場合があります。

3.トラベルライター

「トラベルライター」は、旅行に関する情報のキュレーションや取材を行うライターです。執筆媒体は雑誌やWebメディア、旅行会社のパンフレットが中心です。

観光名所や特定の地域(もしくは国)に関する知識が求められます。また、企画内容によっては歴史など教養知識も必要です。紙媒体で執筆する場合、旅行会社や編集者とのコネクションが必要になる場合もあります。

4.フードライター

「フードライター」は、レストランやカフェなど飲食店の取材や料理のレシピの執筆を行うライターです。執筆媒体は、旅行情報誌やWebメディア、書籍(ムック)が中心です。

飲食店は個人経営の場合など取材が困難な場合があり、取材交渉のスキルが必要です。また、レシピに特化したフードライターは調理方法や栄養学に関する知識が必要な場合もあります。執筆を行う場合、トラベルライター同様に、編集者とのコネクションが求められます。

5.医療ライター

「医療ライター」は、医療に関する専門的なコラムや医療施設への取材を行うライターです。執筆媒体は、Webメディアや社会問題を取り扱う雑誌、書籍が中心です。

情報の正確性が非常に重視される分野なので、医療に関する専門知識が求められます。医大出身者や元医師、医療分野の研究者が医療ライターとして活動することが多く、参入の難しい分野と言えます。

6.シナリオライター

「シナリオライター」は、映画やテレビ番組、ゲームなどの脚本を執筆するライターです。脚本家とも言います。前述したコンテンツの流れを作る裏方の中心的な仕事です。

ストーリーの展開から登場人物、キャラクターのセリフ、細かな情景描写などトータルで執筆できるスキルが求められます。制作会社に所属しているライターや、制作会社から独立したライターが中心です。

7.ゴーストライター

「ゴーストライター」は、文章の代筆を行うライターです。掲載媒体は広く、書籍や雑誌、ホームページコンテンツ制作まで多岐に渡ります。

また、依頼者への取材を行い執筆を行います。情報の整理やトンマナを統一するスキルが必要です。ゴーストライティングを請け負う編集プロダクションに所属していることや、企業とのコネクションを持っていることで参入できます。

8.広報系ライター

「広報系ライター」は、企業の情報発信を行うライターです。プレスリリースの執筆や、企業ホームページコンテンツ制作などを請け負う業務が中心です。

企業の公開前情報を得て執筆するため、「信用」が求められます。また、企業の商材に関して内部の社員と同等の知識も必要です。企業とのコネクションを持っていることで参入できます。

9.コピーライター

「コピーライター」は、広告キャッチコピーやボディコピーを執筆するライターです。該当広告からホームページバナーまで、あらゆる広告媒体で仕事を請け負います。

企業が伝えたい情報と、読者への伝わりやすさのバランスが求められます。広告代理店や制作会社に所属していることや、コピーライティングコンテストで受賞しているなど、“経験”が参入の条件になります。

10.セールスライター

「セールスライター」は、商材の販売を目的とした文章を執筆するライターです。ダイレクトメールやEメールマガジン、LP、ネットショップなど販売に関わる媒体から仕事を請け負います。

ユーザーを購買に導くための文章力や、誘導するための心理学的な知識が必要です。企業とのコネクションや、アフィリエイトなど文章を通じて商品を販売した経験が求められます。

ライターの仕事はどこから請け負えるのか

ライターの仕事は分野ごとに様々な種類があるとわかりました。次に、ライターとして仕事を請け負うための方法をご紹介します。

求人サイトから応募

近年、ライターの仕事を募集する企業が増えており、求人サイトから応募できるようになりました。特にWebメディアを中心に求人が掲載されています。未経験で応募できる企業も多く、参入しやすいのが特徴です。

参考例:
Wantedly

クラウドソーシングサービスを利用

企業と個人が仕事の受注・発注を行う「クラウドソーシングサービス」でもライターの募集が盛んに行われています。案件は、Webメディアでの執筆から、キャッチコピー制作まで幅広く募集されています。ライターに特化したクラウドソーシングサービスもあるため、自身が執筆できる案件があるかチェックしてみるのも良いでしょう。

参考例:
クラウドワークス
ランサーズ

ライターコミュニティに参加

ライター同士がセミナーやイベントを通して交流を行ったり、仕事を受注できるライターコミュニティがあります。情報交換ができる他、Webメディアや雑誌などの依頼を請け負えることもあるでしょう。

参考例:
[NPO法人 マスコミ駆け込みクラブ]

企業や編集者とのコネクションを持つ

求人サイトやクラウドソーシングサービスの登場により、気軽にライター活動が行えるようになりましたが、現在でも「コネクション」は重視されます。

特に、企業や専門誌では、情報の正確性が求められるため「信用」のあるライターへ直接依頼することが多いためです。一定のライター経験を積み、コミュニティでの交流を通して企業や編集者とのコネクションを作ってみましょう。

まとめ

ライターは、「Webライター」「ジャーナリスト」、「シナリオライター」など専門領域ごとに仕事があります。文章力や語彙力だけでなく、上記で紹介したような領域に特化した知識が求められるでしょう。なので、ライターを目指すのであれば、「何が書けるのか」を意識して取り組んでみましょう。

近年、ライターは求人サイトやクラウドソーシングサービスで盛んに募集が行われています。これらのサービスを利用すれば、未経験からライターを目指す方でも参入しやすいです。また、編集者やライター同士のコミュニティから仕事に発展することもあるため、機会があればぜひ参加してみましょう。