外出先でも電子決済や銀行口座の操作ができたり、現代人にとって無くてはならない存在となったスマートフォン(スマホ)ですが、皆さんは重要なデータの取り扱いに十分注意していますでしょうか。

一昔前だと「ウイルス感染」と聞くとPCのイメージがありましたが、実はスマートフォンを狙うウイルスも多数存在します。スマートフォンに感染するウイルスが恐ろしいと思っていても具体的にどうすればいいかわからず、特別な対策はとっていない方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、スマートフォンに感染するウイルス対策をテーマに、基礎知識と対策ツールをご紹介します。
アプリの価格などについての情報は2017年8月4日時点のものです。今後変更となる可能性がございますのでご了承ください
  

スマートフォンのウイルスとは

IT分野におけるウイルス(Virus)とは、PCやスマートフォンなどに潜入し破壊活動やトラブルを起こすことを目的としたプログラムのことです。

また、ウイルスなどの悪質なソフトウェアの総称をマルウェア(Malware)といいます。マルウェアは"malicious software(悪意のあるソフトウェア)"を語源とする造語です。つまり、よく耳にする"ウイルス"は本来マルウェアの中の1つということです。

しかし、一般ユーザーにわかりやすいことなどから、害をなすプログラムを全てひっくるめて「コンピュータウイルス」「ウイルス」と呼ぶ傾向があります。
※本記事では、害をなすプログラム全般を"ウイルス"と表現して説明します

●マルウェアの例

ウイルス、トロイの木馬、ワーム、バックドア、ランサムウェア

従来は、PCがウイルス感染することで知られてきましたが、近年はスマートフォンが普及したことにより、スマートフォンをターゲットとしたウイルスも増えています。

スマートフォンのウイルスの主要な侵入経路は、ウイルスを含んだ不正アプリです。不正アプリとは知らずにインストールしてしまうことで、スマートフォンがウイルスに感染してしまいます。

アプリのインストール方法の違いにより、一般的にスマートフォンのウイルス感染リスクは、iPhoneとAndroidではiPhoneのほうが低いといわれます。

Androidの場合、Google公式の「Google Play」以外でもアプリが入手できるようになっており、マーケットによっては審査が甘い恐れがあります。これに対してiPhoneのアプリは、基本的にApple社公式の「App Store」でのみ入手できるようになっていますので、Androidに比べると安全性は高いといえるでしょう。
  

スマートフォンのウイルス対策の必要性

スマートフォンをターゲットとしたウイルスには様々な種類がありますが、主な目的はユーザーの課金や個人情報を盗むことです。
ただの迷惑行為ではなく、営利を目的としているのが特徴です。

悪意のある一部の人が、あの手この手を使ってユーザーに不正アプリをインストールさせ、個人情報の抜き取りなどを行っています。

Androidはたくさんのアプリが自由にインストールできる環境にあり、不正かつ有害なアプリに遭遇する危険性が誰にでもありますので、自分自身でスマートフォンを守る対策を実施しなければいけません。
  

スマートフォンをウイルスから守る対策方法

スマートフォンをウイルスから守る方法には、日常的にできるものもあります。ウイルスに感染する危険性を下げるためにも取り組んでみてください。
  

ウイルスを含んでいる可能性のあるアプリは避ける

ゴシップ、アダルトジャンルのアプリや似たようなタイプが多く流通しているものの、端末の機能向上を目的としたアプリなどは、ウイルスを含むアプリも多いので警戒しましょう。
  

公式マーケット以外からアプリをインストールしない

前述のとおり、Androidの場合、GooglePlay以外のマーケットでもアプリを入手することができますが、不正アプリに遭遇する危険性を考えると公式マーケット以外からの入手は避けるべきです。
  

ウイルス感染を煽るアプリに注意する

スマートフォンを使っていて突然「ウイルスが検出されました」などの警告文に遭遇したことはありませんか。ユーザーの不安を煽ることで不必要なアプリをインストールさせるという目的がありますので、遭遇した時は落ち着いて、必要のないアプリをインストールしないようにしましょう。