学生の皆さんの中には、インターンとして企業で働いている方がいらっしゃるでしょう。ビジネスの会話の中には学生生活では聞き慣れない言葉もあるので、上司や先輩の会話に全然ついていけないことがあるかもしれません。

今回は、私が複数社のインターンをしてきたなかで、実際によく使われていたビジネス用語の意味と例文をご紹介します。
これからインターンする予定の学生の方や、社会人になって間もない方は、あらかじめ使われそうな用語を知っておくと仕事をスムーズに進めるのに役立つかもしれません。

1. リスケする

「リ・スケジュール」の略で、スケジュールの変更を意味します。

例:急な予定が入ったので、今日の会議はリスケします。
言い換え:急な予定が入ったので、今日の会議のスケジュールを変更します。

2. アサインする

英語の「assign」からきている用語で、割り当てる、任命することを意味します。

例:A案件には、山田さんをアサインしましょう。
言い換え:A案件は、山田さんを担当者に任命しましょう。

3. アジェンダ

計画や予定表、議事日程、議事内容を意味します。

例:今日の会議のアジェンダを共有します。
言い換え:今日の会議の議題を共有します。

4. レギュレーション

守るべき規約や規則、ルールを意味します。

例:レギュレーションは定期的に見直して更新する必要がある。
言い換え:規則は定期的に見直して更新する必要がある。

5. クロージングする

顧客に契約を促すこと、契約を締結することを意味します。英語の「close」の本来の意味である「閉じる」と意味で使うことはあまりありません。例えば、ドアを閉めることを「ドアをクロージングする」とは使わないので注意しておきましょう。

例:クロージングできるかどうかが、営業マンの腕の見せどころです。
言い換え:顧客と契約を結べるかどうかが、営業マンの腕の見せどころです。

6. オリエン

オリエンテーションの略で、新しい環境に慣れるために行う説明を意味します。

例:今日の13時から新入社員のためのオリエンを行います。
言い換え:今日の13時から新入社員のための説明会を行います。

7. ブレストする

ブレインストーミングの略で、自由に意見を出し合うことを意味します。

例:ブレストするときは、質よりも量が重要だ。
言い換え:自由に意見を出し合うときは、質よりも量が重要だ。

8. ジャストアイデア

ちょっとした思いつきを意味します。8番目にご紹介したブレストをしているときに使われることが多いので、合わせて覚えておくといいでしょう。

例:これジャストアイデアなんですけど・・・
言い換え:これちょっとした思いつきなんですけど・・・

9. マウンティング

常に相手よりも自分が優位であることを誇示することを意味します。

例:無意識にマウンティング行為が行われることもある。
言い換え:無意識に、相手よりも自分が優位であることを誇示してしまうこともある。

10. セグメントする

マーケティングで似たような顧客のグループ、またはその区分を意味します。

例:自社の顧客をセグメントする。
言い換え:自社の顧客を似たような顧客グループに分類する。

11. バッファ

英語の「buffer」からきている用語で、余裕やゆとりをもたせることを意味します。日程を調整するときに使われます。

例:納品までのスケジュールにバッファをもたせる。
言い換え:納品までのスケジュールに余裕をもたせる。

12. ビジネスモデル

事業やサービスで収益を出すための仕組みを意味します。ビジネスモデルによって、働き方が異なるので、就活生の方は企業理解を深めるために知っておきたい用語でしょう。

例:競合のビジネスモデルを分析する
言い換え:競合が収益を出す仕組みを分析する

13. フィックスする

確定した、決定したことを意味します。

例:リスケしていた取り引き先との打ち合わせをフィックスしました。
言い換え:日程が変更になっていた取り引き先との打ち合わせが決定しました。

14. プライオリティ

優先順位を意味します。

例:この仕事はプライオリティが高い。
言い換え:この仕事は優先順位が高い。

15. ベンダー

商品を販売する売り手や販売会社を意味します。

例:顧客情報を管理できるサービスを販売しているベンダーを紹介する。
言い換え:顧客情報を管理できるサービスを提供する販売会社を紹介する。

16. エスカレーション

段階的に上位者に引き継ぐことを意味します。主に顧客からの問い合わせやクレーム対応で使用されます。

例:顧客からの問い合わせを上司にエスカレーションする。
言い換え:顧客からの問い合わせを上司に引き継ぐ。

17. スキーム

計画、枠組みを意味します。

例:新たに始まった案件の事業スキームを発表する。
言い換え:新たに始めった案件の事業計画を発表する。

18. ナレッジ

知識や知見を意味します。カタカナ表記では連想しづらいかもしれませんが、英語の「knowledge」からきている用語です。

例:過去の経験から得たナレッジを仕事に生かす
言い換え:過去の経験から得た知識を仕事に生かす。

19. マイルストーン

進捗を管理するための指標を意味します。

例:プロジェクトのマイルストーンを決定する。
言い換え:プロジェクトの指標を決定する。

20. アイスブレイク

初対面の人が集まったときの緊張やぎこちなさを取り除き、コミュニケーションをとりやすくするために行う手法を意味します。

例:アイスブレイクは初対面の人が集める場面で有効です。
言い換え:初対面の人が集める場面では、緊張を取り除くのが有効です。

21. キックオフミーティング

プロジェクトを始めるときに行うミーティングを意味します。プロジェクトの概要や目的、参加するメンバーの情報が共有されます。

例:新規プロジェクトのキックオフミーティングを開催する。
言い換え:新規プロジェクトの顔合わせ会を開催する。

22. ポジショニング

自社商品を、他社商品とは差別化して位置づけることを意味します。

例:マーケティングにおいて、ポジショニングは重要な要素です。
言い換え:マーケティングにおいて、自社商品を差別化して位置づけることは重要です。

23. マインドセット

物事を考え判断するときの考え方を意味します。

例:社会人としてのマインドセットを身につける。
言い換え:社会人としての考え方を身につける。

24. マージする

統合する、1つにまとめることを意味します。

例:Aの資料をBの資料にマージする。
言い換え:Aの資料をBの資料と合わせて1つにまとめる。

25. エビデンス

根拠や証拠を意味します。

例:書類やメールでエビデンスを確保する。
言い換え:書類やメールで証拠を確保する。

26. フレキシブル

柔軟に対応することを意味します。

例:何かあったらフレキシブルな対応をお願いします。
言い換え:何かあったら柔軟な対応をお願いします。

27. コンプライアンス

法律や規則を守って行動することを意味します。

例:社内でコンプライアンスを徹底する。
言い換え:社内で規則を守るよう徹底する。

28. バリュー

英語の「value」からきており、価値を意味します。

例:バリューを出しているかどうかが問題である。
言い換え:価値を提供しているかどうかが問題である。

29. コンセンサス

複数の人から合意を得ることを意味します。

例:案件を進めるためには、コンセンサスを取るのが必要不可欠だ。
言い換え:案件を進めるためには、複数の人から合意を得ることが必要不可欠だ。

30. アグリー

英語の「agree」からきており、同意を意味します。会議で使われることが多いので、覚えておくといいでしょう。

例:私はその意見にアグリーです。
言い換え:私はその意見に賛成です。

31. イニシアチブ

英語の「initiative」からきており、主導権を意味します。

例:イニシアチブをとって議論を進めることができた。
言い換え:主導権を握って議論を進めることができた。

32. ベネフィット

利益を意味します。

例:顧客にベネフィットを提供する。
言い換え:顧客に利益を提供する。

33. ビハインド

遅れていることを意味します。

例:プロジェクトの進捗が予想よりもビハインドしている。
言い換え:プロジェクトの進捗が予想よりも遅れている。

まとめ

今回ご紹介した用語以外にも、ビジネス上では様々な用語が使われます。全部丸暗記する必要はないので、会話の中でわからない言葉が出てきたときにその都度自分で意味を調べてみるといいでしょう。

ただし、知っている用語はすべて使えばいいというものではありません。今回ご紹介したような用語を使いすぎると、かえってわかりにくいということになりかねません。使う相手や状況によって、わかりやすい言葉に置き換えるという配慮も必要です。