副業を行う目的によって受け持つべき仕事の質や量は変わる

あなたが副業を行いたい理由は何ですか?
例えば、以下のような理由があげられるかもしれません。

 ・介護や育児に必要な生活時間の確保のため
 ・収入アップのため
 ・自身のスキルアップのため

社会調査の中では、以下のような結果が現れています。

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引用:[第1回兼業・副業を通じた 創業・新事業創出に関する研究会|経済産業省] (http://www.chusho.meti.go.jp/koukai/kenkyukai/hukugyo/2016/161114hukugyo04.pdf)

上記は、総務省『平成24年就業構造基本調査』において、企業に勤めている人のうち副業を希望する人の占める割合をグラフにしたものです。
この調査では2012年時点で、副業を希望している人は男性女性の平均で5.7%、およそ368万人にのぼることがわかりました。

同調査からは低所得者層及び男性の中所得者に兼業・副業を志向する人が多い傾向にあり、収入を向上させたいというニーズと自身の技能を活かそうという2つのニーズが伺えます。

このように副業を行おうとする人の中には、それぞれの目的が存在します。
そのため、ただやみくもに副業を始めるのではなく*「なぜ副業を行いたいのか」「その目的にあった仕事の内容はなにか」*といった視点で考えるようにしましょう。

また、目的に合わせて目指すべき収入や仕事の量も変わります。例えば、スキルアップのためなら、自身の成長に繋がらない仕事は行うべきではないでしょう。

参考:
[600兆円経済の実現に向けて~好循環の強化・拡大に向けた分配面の強化~(有識者議員提出資料)|内閣府]
(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2016/0311/shiryo_02.pdf)

副業にリスクはつきもの

副業と行っても、仕事を行うことで金銭を得るという点では会社での仕事と変わりません。
むしろ個人で背負う業務を副業として取り組む場合、自分の背負う責任は重くなるでしょう。

では、副業を行うことにはどういったリスクがあるのでしょうか。主に2つの点を紹介します。

1.労働に見合った収入が得られないというリスク

例えば、アフィリエイトサイトの運営やネットビジネスなどの副業や投資などを副業にする場合、自分がかけた労力や費用に見合わない収入しか得られない場合があります。

また、チケットや書籍の転売やネットショップの運営の場合、仕入れた商品が販売できずに不良在庫を抱えてしまうリスクもあります。

こういったリスクを避けるためには、安定した収益が約束されているパートやアルバイト、業務委託などで業務にあたる方法があります。

参考:
副業はリスクを把握して臨もう!危うきを避けて副収入を得るためには【クラウドワークス】

2.長時間労働等によるリスク

企業が業務時間内での副業を禁止している場合、業務時間外でのみ副業の業務を行うこととなります。フルタイムで勤務している社員であれば、実際に平日に副業にあてられるのは1日あたり3〜4時間程度でしょう。

もしその時間すべてを副業にあてた場合、1日11〜12時間働くこととなり、長時間労働による体調不良を引き起こしたり、本業へ支障をきたしたりといった危険性があります。

労働基準法38条1項でも*「労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定の適用については通算する。」*としている通り、たとえ副業であっても労働時間には変わりません。
法律上も、自分の心身にとっても長時間労働によるリスクがあることは理解しておきましょう。

参考:
[従業員の副業をめぐる法的問題ビジネスガイド調査記事 |『日本の人事部』] (https://jinjibu.jp/article/detl/bizguide/431/)
[労働基準法|e-Gov]
(http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=322AC0000000049&openerCode=1)