「見込み客を獲得できているが成約につながらない」「最適なアプローチ方法がわからない」といった悩みを抱えている場合は、BtoBマーケティングファネルを活用しましょう。

BtoBマーケティングファネルは、見込み客の離脱ポイント施策の改善点などを明確にする際に役立ちます。

この記事では、BtoBマーケティングファネルの基礎知識や重要性、種類を解説します。また「認知」「興味・関心」「比較・検討」など、見込み客のフェーズ別の施策例や、ファネル分析に活用できるツールも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

  1. BtoBのマーケティングファネルとは
  2. カスタマージャーニーとの違い
  3. マーケティングファネル分析の重要性
  4. マーケティングファネル3つの種類
  5. 【フェーズ別】BtoBマーケティングファネルの施策例
  6. BtoBマーケティングファネル分析に活用できるツール
  7. マーケティングファネルを活用してBtoBマーケティングで成果を出そう

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BtoBのマーケティングファネルとは

BtoBマーケティングファネルとは、見込み客が商品やサービスを購入するまでのプロセスを図で表したものです。BtoBマーケティングファネルは、以下4つのプロセスで表されます。

  • 認知:見込み客が商品・サービスを知る
  • 興味・関心:見込み客が商品・サービスに興味関心を示す
  • 比較・検討:見込み客が商品・サービスを比較検討する
  • 購買:見込み客が実際に商品・サービスを購入する

一般的に、検討段階が進むにつれて見込み客の数は絞られるため、逆三角形の図となっています。

カスタマージャーニーとの違い

マーケティングファネルと似たものに、カスタマージャーニーがあります。カスタマージャーニーは、顧客が実際に購入に至るまでの行動や心理をより詳細に可視化したものです。

カスタマージャーニーが見込み客の行動や心理を可視化するのに対し、マーケティングファネルはフェーズごとの見込み客の数がどのように推移しているかを表します

そのため、マーケティングファネルは購買プロセス全体における問題点やボトルネックを割り出すのに効果的です。

一方でカスタマージャーニーは、顧客一人ひとりの行動や心理を具体的に掘り下げ、コミュニケーション方法やマーケティング施策を検討する場合に活用できます。

マーケティングファネルとカスタマージャーニーの違い.png

関連記事:カスタマージャーニーマップとは?作り方や考え方、活用するメリットを解説!

マーケティングファネル分析の重要性

マーケティングファネル分析の重要性について解説します。

見込み客が離脱しているポイントを可視化できる

マーケティングファネル分析を活用することで、見込み客が離脱しているポイントを可視化できます。

というのも、マーケティングファネルでは見込み客が商品を知り、実際に購入に至るまでのプロセスを段階的に分けて図式化します。各フェーズごとの見込み客数も可視化するため、フェーズが変わるたびにどの程度離脱しているかを分析できるのです。

例えば、自社商品を認知している見込み客は多いものの、興味・関心を持つ人数が著しく少ない場合は、「認知→興味・関心」のフェーズで離脱が発生していると考えられます。

課題と取り組むべき施策が明確になる

マーケティングファネル分析によって、課題と取り組むべき施策が明確になります。例えば「興味・関心」のフェーズから「比較・検討」の段階で離脱する人数が多い場合、商品やサービスに興味を持ってもらうための施策に注力すべきだと判断できます。

また、ファネルの総数があまり変わらず、認知から購入まで筒状になっている場合は、商品やサービスの認知拡大を図るための施策に注力すべきだと言えるでしょう。

そのため、「購入・申し込み数が少なくボトルネックはどこなのかわからない」という場合は、マーケティングファネルの活用がおすすめです。

マーケティングファネル3つの種類

マーケティングファネルには、以下3つの種類があります。

  • パーチェスファネル
  • インフルエンスファネル
  • ダブルファネル

パーチェスファネル

パーチェスファネル.png
パーチェスファネルは、消費者行動モデルAIDMA(アイドマ)の考えをもとに作られた、最も基本的なファネルです。

AIDMAとは、以下5つの頭文字をとったものです。

  • A:Attention:認知
  • I:Interest:興味・関心
  • D:Desire:欲求
  • M:Memory:記憶
  • A:Action:行動

この概念をもとに「認知」→「興味・関心」→「比較・検討」→「購入・申し込み」の4つを図式化し、各フェーズの人数を可視化します。フェーズごとに人数のバランスを分析することで、どの過程に課題があるのか明確にできます。

インフルエンスファネル

インフルエンスファネル.png
インフルエンスファネルは購入後の行動を表したものです。サブスクリプションやSaaSといった継続利用が必要なビジネスモデルで使われます。

顧客が自社商品の利用を継続して誰かに紹介したり、SNSで口コミを発信したりするまでのフェーズを表しており、「継続」「忠誠」「共有・紹介」「発信」の4つに分けて考えられます。

インフルエンスファネルは、既存顧客の満足度を分析したり顧客のファン化・アクションを促したい場合に役立つでしょう。

ダブルファネル

ダブルファネル.png
ダブルファネルは、パーチェスファネルとインフルエンスファネルを組み合わせたもので、砂時計のような形になります。

「認知から購買」「購買から発信」までの両方を分析をする際に役立ちます。そのため、見込み客が商品・サービスを認知してから情報を発信するまでのフェーズをまとめて分析したい場合や、統合的に施策を考えたい場合に活用しましょう。

【フェーズ別】BtoBマーケティングファネルの施策例

ここでは、BtoBマーケティングにおけるパーチェスファネルの施策例を解説します。認知から購入までのフェーズに課題を感じている場合は、ぜひ参考にしてください。

認知

潜在層の段階では、商品やサービスについて全く知識がありません。まずは、自社商品やサービスを知ってもらうことから始まります。おすすめの施策には、以下のものが挙げられます。

BtoB施策1_認知.png

  • テレビCM
  • 交通広告
  • 展示会
  • カンファレンス
  • 記事広告 
  • 動画広告 など

テレビCMや交通広告はビジネスパーソンに対して大きな効果が期待できますが、その分費用が高額になる傾向にあります。

費用を抑えて宣伝したい場合は、動画広告記事広告を活用しましょう。動画広告については以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:新人マーケター必見!動画広告の入門知識まとめ。メリットや種類、制作の流れについて解説

興味・関心

自社商品やサービスへの興味・関心を引くためには、以下のようなマーケティング施策が有効です。

BtoB施策2_興味・関心.png

  • Facebook広告
  • セミナー・ウェビナー
  • ホワイトペーパー など

Facebookには30~40代のビジネス層ユーザーが多く存在するため、BtoB商材の興味・関心を引くのに有効です。

また、セミナー・ウェビナーに参加してもらったり、オウンドメディアで資料請求をしてもらったりすることで、商品の関心を深められるでしょう。

関連記事:Facebook広告とは?費用や広告の出稿方法・ターゲティング方法を解説

比較・検討

自社商品やサービスを認知して興味はあるものの、他社と比較検討している段階にある見込み客には、次のマーケティング施策が有効です。

BtoB施策3_比較・検討.png

  • メールマーケティング
  • インサイドセールスからの架電
  • サービス紹介ウェビナー 
  • リターゲティング広告 など

競合他社の商品やサービスと差別化するために、メルマガやサービス紹介、ウェビナーなどで自社の強みをアピールします。

リターゲティング広告では、一度自社のWebサイトを訪れたユーザーへ再度広告を表示します。自社商品・サービスに興味がある見込み客にアプローチできるので、高い費用対効果が期待できるでしょう。

関連記事
【BtoBウェビナー】集客の効果を最大化させる方法を解説
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購入・申し込み

見込み客の温度感を高めた後は、購入を後押しする取り組みを行いましょう。SaaSのサービスを扱っている場合は、無料体験・トライアルを実施するのがおすすめです。

また、以下のようなキャンペーンを行うのも良いでしょう。

BtoB施策4_購入・申し込み.png

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見込み客の獲得・育成を成功させるポイントを知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

関連記事:BtoBマーケティングにおけるリード獲得13の手法。ナーチャリングやメール施策に役立つ資料も紹介

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BtoBマーケティングファネル分析に活用できるツール

最後に、BtoBマーケティングファネルの分析をする際に役立つツールを紹介します。

Googleアナリティクス

Googleアナリティクスは、Googleが運営するアクセス解析ツールです。Webサイトの訪問者数や閲覧数、滞在時間などを集計できるため、ユーザーの行動・心理分析に役立ちます。

また、訪問してきたユーザーが離脱しているポイントも把握できるため、フェーズごとのファネル分析に活用できるでしょう。

基本機能やレポート作成など、Googleアカウントがあれば誰でも無料で利用できるのも魅力の1つです。

関連記事:GA4とは?UAとの違いや特徴、導入手順をわかりやすく解説!

MA

MA(マーケティングオートメーション)は、マーケティング施策の自動化や効果測定に役立つツールです。顧客情報の一元管理も可能なため、各フェーズの見込み客を効率的に管理できます。

また、スコアリングやメールマーケティングを自動化する機能も備わっているので、確度が高い見込みを見つけ出し、育成していく作業も効率化できるでしょう。

BtoBマーケティングにおすすめのMAは、以下の記事で紹介しています。

関連記事:マーケティングオートメーション(MA)は機能で選ぶ!成功に導くおすすめMAツール5選

 使える機能だけを集約した「ちょうどいい」MA|ferret One

使える機能だけを集約した「ちょうどいい」MA|ferret One

MAを活用するには十分なリード数が必要。ferret Oneはシンプルで使いやすいMAと、リード獲得に必要なLPやコンテンツを作成できるCMSが一体となったツールです。

SFA

SFA(セールスフォースオートメーション)は、営業活動を自動化・効率化する営業支援ツールです。SFAでは以下のようなことが実現できます。

  • 日報作成の簡略化
  • 営業活動の可視化
  • 顧客情報の蓄積と分析
  • 名刺管理

うまく活用することで、営業活動を効率化したり、購入につながっているケースの共通点を見つけて売上アップを図ったりすることが可能です。

関連記事:【2023年版】SFA(営業支援ツール)とは?おすすめ15選を徹底比較!

CRM

CRM(カスタマーリレーションマネジメント)は、顧客の情報や関係性の管理を行うツールです。

成約後の顧客と良好な関係を構築するための機能が充実しているため、インフルエンスファネルやダブルファネルとの相性が良いツールと言えるでしょう。

CRMの機能やメリット、選び方は以下の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。

関連記事:CRMとは?機能や選び方、導入事例、SFA・MAとの違いなどを解説

マーケティングファネルを活用してBtoBマーケティングで成果を出そう

本記事では、BtoBマーケティングファネルの基礎知識やフェーズ別の施策例、ファネル分析に活用できるツールを解説しました。

「どのフェーズで見込み客が離脱しているのかわからない」「現状の課題と取り組むべき施策が明確になっていない」という場合は、マーケティングファネルを活用して分析を行いましょう。

以下の資料では、BtoBマーケティングで有効な施策具体的なノウハウを紹介しています。成功するための4つのポイントや失敗例もまとめていますので、BtoBマーケティングで成果を出したい方はぜひご覧ください。

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