大事なのはチーム目標を意識しながら役割を果たすこと!役割分担の意味を正しく理解しよう
スポーツにおける役割分担の重要性を考える2つの例
例1. サッカー|ゴールキーパーとチームメートの関係
サッカーならば、わかりやすいのはゴールキーパーです。
「ゴールキーパーの役割は何ですか?」と聞けば、おそらく多くの人が「ゴールを守ること」と答えるでしょう。しかし、そもそもチームは試合に勝つことを目指しています。そこから11人にポジションと役割が与えられます。
ゴールキーパーというポジションは「主にゴールを守る」という役割を担うだけであり、全てはチームの勝利に意識が向いていなければなりません。
つまり、「失点されていないから俺は満足」ではなく、状況によってはゴールキーパーが攻めていくこともあるのです。負けているチームのゴールキーパーが、試合終了直前に自陣のゴールを捨てて相手のゴール前まで攻め上がり、勝利を目指す姿を見たことがあるのではないでしょうか。
つまり、「チームの目標を意識しながら役割を果たす」ことが何より大切なのです。
例2. サッカー|コーチと選手のコミュニケーション
スポーツの事例をもう1つご紹介します。
いい事例ではないので固有名詞は出せませんが、あるJリーグのフィジカルコーチと他愛のない会話をしていた時のことです。
「お久しぶりです。最近、チームの様子はどうですか?」
「あんまり良くないですね。僕としてはこうした方が勝てると思うのだけど、フィジカルコーチだから戦術的なことには口出せないんだよね……」
とあるチームでフィジカルコーチを務めている方との何気なく会話のワンシーンです。
プロサッカーの世界では監督だけではなく、ヘッドコーチ、コーチ、ゴールキーパーコーチ、フィジカルコーチなどのコーチングスタッフと、ドクターやトレーナーなどのメディカルスタッフなど、たくさんの現場スタッフで構成されています。
先ほどの会話で疑問に感じたのは、「このフィジカルコーチは確かに専門性を活かして仕事をしているものの、チームの勝利のために仕事をしているのか」という点です。
前述のとおり、「チームの目標を意識しながら役割を果たす」ことで、役割分担のメリットが最大化されます。
ただ、このままでは役割を果たすことで満足し、成果を挙げられないチームになってしまいます。
もちろん、リーダーである監督のマインドがチームに大きな影響を与えていることは言うまでもありません。役割分担の壁を超えて、気付いたことは何でも共有できる民主的な風土を作り上げることは大前提です。それぞれの専門性を存分に発揮し、誇りを持って役割を果たし、その上でほかの役割と調和してこそ、チームワークが発揮されることでしょう。
まとめ
スポーツに限らず、職場でも同じことが言えます。自分の部署だけに関心を寄せるのではなくて、会社としての目標に意識を向けることが大切です。
あなたの部署やあなた自身が機能していることと同時に、会社が機能しているかどうかにも関心を持たなければなりません。
役割分担が責任転嫁や内部分裂の要因にならないために、リーダーは仕事の実務に関わりすぎず、全体の調整や連携、役割の境界線の部分を意識的に観察し、全体を俯瞰するゆとりも大切です。
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