テンション・リダクション効果の「テンション(tension)」とは緊張を意味し、「リダクション(reduction)」とは減少や消滅を意味します。つまり、緊張状態が消滅したあとの注意力がおろそかになっている状態のことを指してテンション・リダクションと言います。そして、これをマーケティングに利用したものが、テンション・リダクション効果です。

テンション・リダクション効果の使い方

テンション・リダクション効果

たとえば、宝石やブランド品など、何か高級な買い物をしたとします。高級品ですから、購入者は悩むことがあります。できるだけ安いお店を探したり、金額によってはローンを組んだりと、購入に至るまでにいろいろなことをしなければいけません。ですから、購入の直後は緊張がゆるみがちです。
店員は、そこに付属品やオプション機能を勧めます。これがテンション・リダクション効果の活用法です。緊張の緩んだ相手に購入させることができたら成功というわけですね。

店員は、購入者が本来目的としていたものとは別の商品を追加で購入させるために、気が緩んでいるタイミングを狙ってテンション・リダクション効果を利用しています。ポイントは、目的の商品よりも安いものを勧めることです。たとえば付属品であれば、購入させやすくなるでしょう。

インターネットでの活用

この例はインターネットのショッピングサイトでも行われています。インターネットショッピングでは、実際に購入する前に商品をカートに入れることが多いでしょう。
その画面で、「以前にこの商品を買った方はこちらの商品も購入しています」などのメッセージを見たことはないでしょうか。同様のメッセージは、商品の個別ページでも見られることがあります。同じ商品を購入した人は興味や関心が近いと思われるため、購入を促しやすいのです。

会話例

テンション・リダクション効果は、安い商品と抱き合わせすると成功しやすい」
「ネットショップでは、テンション・リダクション効果の応用が効果的だ」