飲食業界の抱える課題のひとつに「人材不足」があります。

それを解決するツールとして注目が集まっているのが「AI(人工知能)」です。

AIの導入は未来の企業経営において、重要なトレンドと位置づけられ一気に注目を集めています。米国などのAI先進国では、AIなしで企業経営は成り立たないと言われている程です。

人材の不足する飲食業界でも同じく、人手不足問題を解決するコンテンツとしてAIに視線が注がれています。

今回は、飲食業界の人手不足問題を解決するAIツールについて紹介します。

飲食業界の人材不足の背景とAI導入率

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ニュースでも特集されていますが、日本の求人状況は空前の「売り手市場」です。
厚生労働省が2018年4月27日に発表した「一般職業紹介状況」によると、2018年3月の有効求人倍率は1.59倍、正社員の有効求人倍率に限定すれば1.08倍と調査開始以来最高の数値を達成しています。

とはいえ、企業の求人数と求職者数のバランスは、業界によって偏りが大きいのが実情です。帝国データバンクの発表した「人手不足に対する企業の動向調査(2018年4月)」によると、約6割の飲食企業が正規社員不足だと回答しています。

また、非正規社員に関しては、約7割もの飲食企業が人手不足を感じていると回答しています。飲食業界は、正規社員・非正規社員共に深刻な人手不足に陥っていると言えるでしょう。

飲食業が人手不足に悩まされる原因としては、

  • 少子高齢化による若い人材の不足による影響
  • 肉体労働を嫌がる労働者の増加
  • 賃金の問題

などが考えられます。

飲食店の人手不足は解決しなくてはならない大きな問題です。

これらの問題を解決できる可能性があるのが、まさにAIなのです。

参考:
有効求人倍率1.59倍 3月、正社員は最高 日本経済新聞
人手不足に対する企業の動向調査(2018年4月)

国内のAI導入率は低い

総務省が2018年に発表している「職場への人工知能(AI)導入の有無および計画状況」によると、日本のAI導入率は米国よりも低いというデータがあります。

例えば、米国では2018年時点での職場へのAI導入率は18%なのに対し、日本のAI導入率は3%以下です。日本はAI導入に関して、米国に比べて出遅れていると言わざるを得ません。

とはいえ、少しずつですが日本でもAIを導入する企業は増えてきています。AIが人材不足を解決するツールという認識が広まっていけば、米国と同じようにその増加傾向は更に高まっていくと考えられます。

参考:
人工知能(AI)の職場への導入状況

AI導入で飲食店業務を削減

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人材不足に悩まされる飲食業界で、飲食店オーナーの抱える業務量は膨大です。
時にはアルバイト不足を補うため、ホール接客をしながら多くのマネジメント業務をこなさなくてはなりません。

本来行うべき

・新メニューの開発
・売上分析

などの店舗改善に時間が使えず、アルバイトに任せるはずの接客業務や、予約対応に忙殺されている方がほとんどです。

こうした業務は、AI導入により削減できます。AIを導入すると、飲食店オーナーが本来やるべき「店舗の改善業務」に時間を使えるようになるでしょう。

飲食店でも活用されているAIツールの例

AIを導入するとどのような業務を削減できるのでしょうか。
実際に飲食店の業務を削減できるAIの活用方法を紹介します。

AIオーダーで接客時間の削減を実現

飲食店で多くの時間を割く接客業務を削減するため、AI搭載のスマートスピーカー「Amazon Alexa」による注文システムが注目されています。

スマートスピーカーを利用すると、顧客の音声に反応してスピーカーがやり取りをし、自動的にオーダーを取ってスタッフへ転送できます。

例えば、オススメメニューのレクチャーや、注文のキャンセル、個数変更の対応など、顧客が声をかけるだけで可能になります。飲食店の店員が、注文や要望を聞く手間を大きく省けるようになるでしょう。

また、スマートスピーカーは、タッチパネルの自動注文システムよりも人間が接客しているように会話でやり取りができます。顧客側の負担も少なく、双方にとってメリットがあると言えるでしょう。

なかには、スマートスピーカーの導入で従業員が接客する場合に比べ、人間の労働力が50%削減が見込めるという実験結果を発表している企業もいるほどです。
スマートスピーカーの導入をすると、オーダーの手間を省き業務効率化を期待できるでしょう。

参考:
AI居酒屋は業界救えるか?大型新人「アレクサ」登場(YouTube)
国内初、居酒屋でスマートスピーカーに音声注文できるAlexa(アレクサ)オーダー席の予約開始。

AI導入により少人数の店舗経営が可能に

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AIの導入は、飲食店オーナーが本来すべき店舗改善業務の時間作りに繋がります。
つまり、飲食店オーナーが日々の業務をこなすのではなく、売上をアップするために考え行動する時間を作れるのです。

AIによる人材不足解消とは、AIが人を増やすのではなく、AI導入により人数が少なくても経営できる状態にするということです。

AIにより少人数で店舗経営を実現できれば、人手不足に悩む飲食店オーナーは少なくなるのではないでしょうか。

まとめ

AIの導入により、飲食店は業務効率化が図れます。飲食店オーナーは、集客するためのキャンペーンリピーター育成施策などの、店舗改善に取り組む時間が増えるでしょう。

人材不足に悩んでいる飲食店オーナーは、AIの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
もしかしたら近い将来、飲食業界でもAI導入が必須と言われる時代が来るかも知れません。