強いチームに不可欠のフォロワーシップ 求められる「覚悟」とは
意思決定のバランスが良い関係を築く
日常に目を移すと、至るところにリーダーとフォロワーの関係は存在します。
トップダウンのリーダーでフォロワーは提案・情報提供する余地がない、恐怖政治で提案なんてできない、という組織もあるでしょう。
また、リーダーはオープンマインドな姿勢でも、責任を問われたくないから提案しないというフォロワーもいるかもしれません。
健全なリーダーとフォロワーの間では、
リーダーはビジョンや方針を掲げる
フォロワーはリーダーのビジョン・方針に誠実に貢献・実働しつつも、ときに勇気を持って提案・情報提供をする
リーダーはフォロワーの提案に真摯に耳を傾け、自ら決断をする
フォロワーはリーダーの決断を尊重して誠実に貢献・実働をする
上記のようなサイクルが成立してこそ機能し、健全なチームを生み出すのです。
良い仕事をするときには、最終的にリーダーは責任を負う覚悟、フォロワーは最後まで当事者であり続ける覚悟が必要だと言うことです。
日の丸を背負って世界のベスト4を目指すという壮大なプロジェクトでは、1億2千万人の期待がのしかかり、監督には想像を絶するプレッシャーがあることは明らかです。
そんななか、現場力の高いスタッフ陣が各々の専門分野で活躍し、それぞれが覚悟と勇気を持ち、監督のプレッシャーを皆で分け合っていたように感じます。
杉田先生は初戦3日前の「休養」について、
「ここで伝えなければ呼ばれている意味がない」「もしもこれで失敗したら、高地トレーニングの専門家という看板を降ろす覚悟だった」
と言っています。
最後にもう1つ付け加えておくと、フォロワーとしてリーダーがどのようなタイプの人物かを見抜くことも大切だと杉田先生は教えてくれました。
簡潔な結論を欲しがるリーダーにくどくど説明しても喜ばれません。
「決断」は自分の専権事項だと考えているリーダーに対して、決断にまで関与しようとする姿勢も歓迎されません。
リーダーは今、事実や客観的情報を求めているのか、それとも個人的な考えや意見を求めているのか、などを感じ取ることも重要です。
リーダーのタイプを知り、適切な距離感を保てることも良いフォロワーの資質と言えそうです。
- サイクル
- サイクルとは、スタートしてゴール、そしてまたスタートと、グルグルと循環して機能する状態のことを言います。まわりまわって巡っていく、といった循環機構をさすことが多いです。水の循環サイクルというように、実は繰り返しになってしまう使われ方もすることもしばし。また、自転車に関する事柄として、サイクルスポーツなどという使われ方をされることもあります。
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