おもしろく、有益なユーザー体験ができるメディアが人気を得ています。

そこで、自社メディアのPRや、さらなるファンの獲得のため、イベントの開催や出展を考えているWebメディアも多いのではないでしょうか。コストをかけてイベントを実施(出展)するならば、それなりの成果を上げたいものです。

今回は、展示・販売系のイベント出展に的を絞り、ユニークな「オリジナル品」が好評を得た事例を紹介します。ネットで人気を得ているメディアならではの発想が楽しめる品をどのようにPRしていったのでしょうか。

Webメディアが行なうのイベントとは?

Webメディアが開催するイベントは、対企業向け(個人事業主含む)と個人向けにより、その性質は異なります。対企業・個人事業主向けのイベントでは、主にWebメディアの知見を得たい人のために開催されることが多く、その特性上、ノウハウ系やトップ対談などが見られます。

個人向けの企画は、小規模ではワークショップやデザイン展への出展。なかには自社の「インフルエンサーに会える」という強みを活かしたイベントを行なう企業もあります。メディアの特性や規模により、その手法はさまざまですが、足を運ぶメリットを明確に提示している点は共通しているでしょう。

イベントでWebメディアの限定商品を提供するメリットは?

最近ではイベントを開催時に、来場者へWebメディア限定商品を提供することが増えてきました。これにはイベントの集客アップや、限定商品をSNSに拡散してもらうことで企業の知名度やイメージアップに繋げる狙いがあるのです。

話題になった、オリジナル品事例

それでは、どのようなオリジナル品が人気を得たのでしょうか。評判となったイベント出展用に作られたオリジナル品を紹介します。

クソリプトイレットペーパー

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引用:kakeru「クソリプトイレットペーパー」

クソリプトイレットペーパー(1ロール300円(税込))は、2018年10月13日(土)~14日(日)に開催されたイベント『テサインフェスタvol.2』に出品されたものです。販売したのは、人気Webメディア「kakeru」。

Twitterを中心としたSNSでのつまらない返信(リプライ)を意味する、「クソリプ」が印字されたトイレットペーパーです。文字通り「クソリプ」を水に流して使せるという、ユニークな商品となっています。

クソリプトイレットペーパーは、自社メディアで制作時のエピソードなどを交えつつ告知。twitterに投稿したところ評判となり、2018年10月14日時点で4.7万リツイート、12万件以上の「いいね」のつく大きな反響を呼びました。

Webメディア「ねとらぼ」にも掲載されています。

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引用:ねとらぼ

出品された『テサインフェスタvol.2』は、オリジナルグッズを作成・販売するサイト「SUZURI(スズリ)」のクリエイターとファンが直接交流できるイベントです。

Webから派生したイベントであり、来場者もネットになじみのある世代であると予測されます。そこで、ペルソナにダイレクトに響くオリジナル品を作ったところ話題となりました。

食べられる「.(ドット)」

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引用:価格.comマガジン

食べられる「.(ドット)」とは、Webメディア「価格.comマガジン」が、2017年11月18日「第二回ウェブメディアびっくりセール」(「デイリーポータルZ」主催)に出展時、先着400名にプレゼントした品です。

「ドット」と書かれた箱の中には、「.(ドット)」のように丸いガムが入っています。こちらは、大人気のため1時間半ほどで配布を終了したそうです。

ユニークな商品があれば小規模イベントも話題になる

今回紹介した事例は、どちらの品も来場時まで情報を出さずに当日入場者のみに提供するスタイルを取っていません。メディアなどで事前告知し、期待感をあおり集客に繋げました。

逆に考えると、小規模なイベントも、ユニークな目玉商品を事前にPRすることで集客に繋がる可能性があるということが言えるでしょう。

商品の提供がどのような価値を持つか考えつつ、告知や提供方法にも工夫が必要です。

Webメディアならではのユニークさが鍵

この記事で紹介した、Webメディアがイベント出展時に用意した品は、ともにしゃれのきいたものでした。

出展する場所にもよりますが、遊び心が許されるフランクなイベントならば、少し弾けた品を提供して、自社のアピールをすると良いでしょう。そうすることでメディアに取り上げられ、さらなるファンが増える可能性もあります。

また、これまでWebメディアと直接接点のなかった業界も、Webメディアやメディア制作会社とタックを組み、イベントを仕掛ける流れが増えています。イベントの出展品を通して発想力や拡散力がアピールできれば、今後の仕事にも繋がるのではないでしょうか。