企業が情報発信をする際、自社でWebサイトを構築する代わりに、ブログやSNSなど他社のコンテンツプラットフォームを活用する例が増えています。

こうしたプラットフォームなら、サイト構築にかかる費用や期間を抑え、気軽かつスピーディーに情報発信を始められます。以前、代表的なプラットフォームと活用事例をまとめました。

参考:
小さく始めることから。コンテンツプラットフォームを活用した企業の情報発信事例

今回はなかでもスタートアップを中心に企業による利用が広がっている「note」について、そのメリットと活用例を紹介していきます。

国内最大のコンテンツプラットフォーム「note」

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「note」は文章や写真のほか、音声や動画など、多様なコンテンツを投稿できるプラットフォームです。複数の投稿をまとめる「マガジン」機能や、コンテンツを有料販売できる機能もあり、ユーザーに活用されています。

月額500円の「noteプレミアム」プランを利用すると、予約投稿機能が使え、まだβ版ではありますが独自ドメイン機能も利用できます。2018年からは、スタートアップ向けの情報発信パッケージの提供も開始されていて、noteのプレミアム機能を無償で提供するほか、独自ドメインでの利用もサポートしています。

ユーザー数が増えていること、サービス自体の改善速度が向上していること、スタートアップ向けのパッケージが登場したことなどで、注目が増しているサービスです。

参考:
noteがスタートアップ企業向けの情報発信パッケージを提供開始|株式会社ピースオブケイク

企業が「note」で発信する3つのメリット

コストを下げて情報発信をスタートする際に、プラットフォームを活用するのは大前提です。それでは、いくつかの選択肢がある中で、「note」を選択するメリットはどういったものになるのでしょうか。

プラットフォームのユーザーにコンテンツを届けやすい

企業が「note」を活用するメリットの1つは、同サービスを利用するユーザーコンテンツを届けやすい点です。自社サイトを一から立ち上げてコンテンツを掲載するよりも、サービスのユーザーコンテンツを見てもらえる可能性が高まります。また一定の「スキ」を獲得し、公式SNSや「ピックアップ」「おすすめ」タブへ掲載された場合、「note」のサービス内で大きな拡散が期待できます。

「note」には、SNSのようにアカウントやマガジンを「フォロー」する機能があります。「スキ」をつけてくれたユーザーを積極的にフォローするなど、自社の発信に興味を持ってくれた人との関係を育むことができるのです。

興味関心の重なる潜在層にリーチできる

また、興味関心の近い層に向けてコンテンツを発信しやすいのも魅力です。

「note」では、投稿時にジャンルや内容に合わせてハッシュタグを設定します。するとハッシュタグ毎の一覧画面にその投稿が表示されるため、近い興味を持つユーザーの目に留まりやすくなります。

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(「音楽」や「ビジネス」、「料理」など多様なタグがある)

「note編集部」のアカウントでは「スタートアップ記事まとめ」や「マーケティング記事まとめ」など複数の公式マガジンを運営しており、関連する投稿をこれらのマガジンに随時追加しています。マガジンをフォローしているユーザーに届きやすくなるため、公式のマガジンのある発信を検討している企業は相性がよいかもしれません。

テーマごとに作成できる「マガジン機能」の活用

「note」では1つのアカウントで複数のマガジンを運用できます。社員インタビューや社内の活動、社長ブログなど、テーマの異なるコンテンツを発信したい場合、それらすべてを1つのプラットフォームで完結させられるのは大きなメリットでしょう。

マガジンは簡単に作ることができますし、1つの投稿を複数のマガジンに追加することも可能です。コンテンツの整理を行いやすい機能なので、発信したいテーマをユーザーに可視化しやすくなっています。

企業による「note」活用例

では、実際に企業がどのように活用しているのか実例を見ていきましょう。現在、「note」のプラットフォームを活用している企業の事例は、大きく以下の2つに分けられます。

1.事業に関連するテーマでのメディア運営
2.自社の事業や組織についての発信

1.事業に関連するテーマのメディアを運営する

まず、事業に関連したテーマの発信をしているケースから紹介します。

株式会社アイスタイル「BeautyTech.j」

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BeautyTech.jp

コスメのクチコミサイトで知られる株式会社アイスタイルの「BeautyTech.jp」は、美容業界のイノベーションに関する情報を発信しているオウンドメディアです。

掲載されているコンテンツは、ニュース記事やコラム記事だけでなく、他メディアの関連記事まとめなど幅広く、ほぼ毎日更新されています。

英治出版の「英治出版オンライン」

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英治出版オンライン

英治出版の運営する「英治出版オンライン」では、同社の出版する書籍に関連する連載や、著者の方によるコラムが公開されています。私も一人の書き手として参加しています。

同メディアは、「共感と学びの場をともにつくるプロジェクト」と掲げている通り、連載に関連するオフラインイベントも開催しています。「note」でのコンテンツ掲載にとどまらず、イベント等も交えて、著者と読者、出版社とのコミュニケーションを作っています。

2.組織について発信する

続いて、組織に関して発信するケースについて見ていきましょう。

「THE GUILD」

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THE GUILD

クリエイティブファームの「THE GUILD」は、組織の思想や活動内容について、発信しています。運用しているマガジン「THE GUILD LIBRARY」には、「THE GUILD」のメンバーのnoteが一覧でまとめられています。

一つひとつのコンテンツは比較的長め。写真等にもこだわっており、更新のしやすさよりはコンテンツにこだわる姿勢が感じられます。

「hey」

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hey

決済サービスやオンラインショップのプラットフォームを提供する「hey」は、マガジン「hey days」を運営しています。社員の日々の業務での気づきや学びが、親しみやすい文体で綴られています。ロゴを活用した商品の展開や、コーポレートサイト上の雰囲気ともマッチしており、より同社の親しみやすさを伝える場となっています。

「Studio Opt」

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Studio Opt

新しく設立されたデザインイノベーションファームの「Studio Opt」は、設立と同時に「note」での発信も開始しました。「UI修行レポート」と名付けられた「note」で、社内勉強会の内容を発信しています。

同社は、勉強会に参加したデザイナーが毎週記事を更新。 各UIに対する分析や、勉強会で繰り広げられた議論が、図と文章で簡潔にまとめられています。

まとめ:「note」を活用して自社情報の発信を

紹介してきた通り、オウンドメディアをしっかり作り込みたいケースから、社内ブログとして気軽に発信したいケースまで、「note」は幅広い発信の型に対応しています。

また数多くいるアクティブユーザーの中から、興味関心の近いユーザーにリーチしやすい機能も企業にとっては魅力でしょう。

何よりコンテンツプラットフォームを活用する利点は気軽に始められること。自社での情報発信を検討している企業担当者の方は、「note」での発信を試してみてはいかがでしょうか。