Web広告の代理店利用で効果を出すためのポイントは?

1:代行業者の選定基準と撤退基準を明確にしているか

代理店を利用してのWeb広告運用で効果を出すためには、代行業者の選定基準と撤退基準を明確にする必要があります。

「運用手数料は〇〇円以上は出さない」「トラブル発生時に迅速な対応ができるか」など、各企業ごとに選定の決め手となるポイントをいくつか設けておくことで、自社に適した代理店に依頼することができるでしょう。

また、
CVRが〇〇%に満たなかったら依頼を停止する
・〇ヵ月利用して売上が伸びなかったら停止する
といったように、ある一定条件をクリアできなかった場合の撤退基準を設けておくことも大切です。

2:Web上のゴール(CV)がきちんと設定されているか

Web上のゴール(CV)をきちんと設定しておくことも、代理店を利用してのWeb広告運用代行で効果を出すためのポイントです。

ゴールを設定していてもしていなくても、広告運用を行えば予算はあっという間に消化されていきます。

ゴールの設定されていないWeb広告運用は、やりがいや達成感がありません。
また、予算の見直しを行う際にも、何を基準に判断して良いかがわからず、経費削減の妨げにもなってしまいます。

貴重な予算をムダなく消化するためにも、「〇〇%のCV(コンバージョン)を獲得する」「問い合わせ件数〇〇件を達成する」といったように、代理店とも話し合い、具体的なゴールを設定しましょう。

3:他の集客手法を検討・実施しているか

Web広告はWebマーケティングを行う多くの企業が取り入れていますが、Web広告以外の方法を取り入れて、相乗効果を狙うという手もあります。

Web広告は結果が出てくるまでに長くて1年ほどかかり、その間は売上がない状態になります。

当然、運用費用は毎月かかるため、時間に余裕があってもお金はかけられないという企業には向いていません。

費用をかけずに早く効果を出したいという場合は、Web広告以外のWebマーケティング手法を提案してもらえる代理店に話を聞いてみると良いでしょう。
他の集客方法とWeb広告を組み合わせることで、期待以上の効果が出せる可能性もあります。

4:必ず儲かる「勝利の方程式」を持っているか

Web広告は、必ず儲かる「勝利の方程式」を持っていることで、確実に効果を得ることができます。効果を数値で可視化し、運用をコントロールできる「勝利の方程式」は、次のステップでつくることが可能です。

代理店によって、得意なやり方や導き方は異なりますが、勝てる提案を頂き、それに納得したうえで運用を始めたいものです。以下で「勝利の方式」の立て方ステップの作り方を説明します。

ステップ1【1件あたりの獲得単価(CPA)を算出する】

まずはじめに、1回の販売でかけることができる広告費(許容金額)を元に許容内の獲得単価を算出します。

服飾品を販売するECショップを例にすると、

販売単価:5,000円
商品原価:3,000円
1商品あたりの固定費:2,500円
1商品あたりの想定利益:2,500円

となり、2,500円未満の広告費でCVを獲得できれば、企業に利益が出るということになります。

ステップ2【サイト誘導後の獲得率(CVR)を算出する】

1件あたりの獲得単価(CPA)を算出したら、次はサイト誘導後の獲得率(CVR)の算出にうつります。

CVRは、現状の実績データをもとにシュミレートしましょう。

(例)
企業のWebサイトに1,000人のユーザーが訪問し、そのうちの10人が商品・サービスを購入した場合のCVRは1%となります。

ステップ3【許容クリック単価(CPC)を算出する】

CPAとCVRが算出できたら、許容クリック単価(CPC)を算出することができます。

CPCの算出方法は以下のとおりです。
CPC=CPA×CVR

先ほど挙げた服飾品の例に計算式を当てはめると、

CPA:2,500円
CVR:1%
2,500×0.01(%)=25
CPC:25円

となります。

つまり、平均クリック単価が25円を超えないように調整できれば、必ず儲けが出る計算になります。

以上が「勝利の方程式」のつくり方です。

「勝利の方程式」をもとに運用を行えば必ず利益を出せるというものですが、「CVRが想定と異なる」「売上が伸びず1商品あたりの固定費が増えてCPAが下がる」など、予想外の事態が発生しないわけではないため、常に見直していく必要があります。

5:目標獲得単価(CPA)はLTVを加味して規模を取れるものになっているか

「勝利の方程式」は理論上、必ず儲かるようになっていますが、平均クリック単価が小額だとコントロールが難しいため、競争が激化している現在ではほとんど広告を出すことができず、規模を拡大することができません。

このような場合は、顧客生涯価値(LTV)をベースとして、平均クリック単価を高くしても利益を出せる「勝利の方程式」をつくる必要があります。
LTVは、平均購入回数×平均利益額で算出することができます。

上記で挙げた例の購入回数が7回だった場合は、

販売単価:5,000円
販売利益:2,500円
平均購入回数:7回
LTV:17,500円 ※許容CPA
CVR:1%

となります。

難しい用語や数字が並んでいてわからないという方も多いかもしれません。だからこそ、代理店を利用するわけではありますが、丸投げにしてしまうと、代理店の言うなりに広告を運用してしまい、対等に話が出来ないという場面も出てきます。こういった方程式があることは、代理店の利用で効果を出すためにも知っておきたいこととなります。