世間もマーケティング界隈でも何かと話題に上がるTikTok。縦型ショートムービープラットフォームとして唯一無二の位置を築いているといっても過言ではないでしょう。逆に言えばその唯一無二性が広告出稿をする上でハードルになっていると感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?どんな広告がウケるのか、特性をどんな風に活用したらいいのか…。

この記事では、TikTokを運営するByteDanceと広告パートナーシップ契約を締結しているD2C Rが、TikTok広告についての考えをまとめました。TikTok広告をユーザー目線で考えていき、前述した疑問に対して、少しでも解決の糸口を示していければと思います。

※今回本文で指している「TikTok広告」とはすべてインフィード広告を指します。

目次

  1. 圧倒的にコンテンツに馴染んでいる広告のあり方とは?
  2. 広告を見てもらうために必要な2つの要素とは?
  3. TikTokならではの広告表現とは?
  4. まとめ

圧倒的にコンテンツに馴染んでいる広告のあり方とは?

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TikTok広告の特徴の一つに、ユーザーの通常投稿に馴染んでいることが挙げられます。これはつまり、ユーザーからすると広告も1つのコンテンツとして認識されている可能性が高いという事です。

TikTokを見たことがある方ならわかるかと思いますが、一つひとつの動画のクオリティはまちまちで、おもしろいものとそうでないものが混在しています。ユーザーは直感的に動画が自分にとって「おもしろいもの」か「そうでないもの」かを一瞬で見極めていて、「そうでないもの」であった場合瞬時に飛ばしているのです。

広告も他の動画と同様に1つのコンテンツとしてみなされていて、ユーザーにとって「おもしろいもの」でなければ飛ばされる(視聴してもらえない)運命にあると言えます。

この話を聞くと、

「そもそも見られもしない可能性があるということ?」
「これって広告出稿をする上でリスクになるんじゃないか?」

と疑問を持つ方もいるでしょう。

それでは、どのようにしてユーザーに広告を見てもらえばいいのでしょうか?広告を見てもらうための工夫を次に紹介していきます。

広告を見てもらうために必要な2つの要素とは?

TikTokでは「広告コンテンツ」となっています。TikTokでユーザーがどのようなコンテンツが好み、多く視聴しているかを調べるれば打開策が見つかるという事です。

ユーザーが好んでいる動画に共通する要素を調べた結果、大きく2つにわけられました。
それは、「新しさ」と「楽しさ」という要素です。それぞれの要素について詳しく紹介します。

「新しさ」

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新しさとは、TikTokにあるコンテンツとは一味違ったテイストのコンテンツを指します。TikTokでは日夜新たなコンテンツが生まれています。そのためユーザーは一つひとつのコンテンツに対する感度が高く、見たことがないもの、新鮮味があるものに対する反応が高い傾向にあります。おすすめのフィードに登場し、無名からスターになっていったTikToker(TikTokで活躍するインフルエンサー)の例を考えれば不思議なことはないでしょう。

TikTokユーザーに、「新しい!」「見たことない!」という感情を持たせることが、広告を見てもらう一つの要素です。

「楽しさ」

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楽しさとは、ユーザーとコンテンツの間でインタラクティブな状態を持たせることです。通常のコンテンツであっても*「スワイプしてね!」や「止めてみて!」といったユーザーが遊べるような仕組みを持ったコンテンツは人気が高い*傾向にあります。

これは広告においても同様で、仕掛けがあるとユーザーからは、「遊べる!」「楽しい!」というプラスの感情を引き出せます。プラスの感情を引き出すことによって、ユーザーはそのコンテンツを見てくれる可能性が高くなるでしょう。

大切なのは新たな価値を与えること

TikTok広告を作るうえでは、ユーザーにとって新たな価値をしっかりと与えることが重要なこととなります。

ではその要素をどのように表現するのか、TikTokならではの表現の方法について次で紹介します

TikTokならではの広告表現とは?

TikTokの最大の特徴といっても過言ではないのが*「フルスクリーン+音楽」での訴求ができる*ことです。TikTokのコンテンツは、ユーザーにフルスクリーンにて視聴させられます。画面占有率は他のどの媒体よりも高く、多くの情報を伝えられるだけではなく、今までできなかった訴求方法の実施が可能です。

またTikTokの特性上、音楽や音声での訴求が可能です。これはTikTokが「音楽と共にコンテンツを楽しむ」ことを重視しているからだと言えるでしょう。音を用いた訴求はこれまでも様々な媒体で実施をされていました。しかしユーザーに音を聞かせるハードルは高かったかと思います。そのハードルが限りなく低くなった状態で広告配信に挑戦できるのがTikTokの大きな特徴です。

この「フルスクリーン」と「音楽」という2つの特徴を活かしたクリエイティブ例を下記に紹介していきます。

ルーレットクリエイティブ

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これはフルスクリーンをうまく利用しているクリエイティブです。「ユーザーが画面タップをすると回転しているキャラが止まる」という仕組みを用いています。実際に広告で遊ぶユーザーも多く、エンゲージメントも高く、ユーザーから好評なクリエイティブです。

立体音響

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音楽を最大限活用したクリエイティブです。左右のスピーカーの音量を調整することで、実際に自分の周りをまわっているような体験を与えられます。本当にキャラが自分の後ろや横を通っていくような感覚を味わえるのは、音での訴求できるTikTok広告ならではです。コメントを見てもわかるように、ユーザーから好意的な意見を得られています。

まとめ

TikTok広告を出稿するうえでは、

  • ユーザーにとって「おもしろい」と思わせる
  • ユーザーにとって「新たな価値」を与える

上記の2つが重要です。

今回紹介したものはあくまで一例ですので、商材によってより良い見せ方は変わってきます。「おもしろさ」と「新たな価値」の2点に加え、自社商材に適切なコンテンツかどうかも考えていかなければなりません。

TikTokでマーケティングをする際は、上記を意識して広告効果の向上を狙っていきましょう。