2019年2月1日、Facebookは「Facebookページの透明性を高める新たな取り組みについて」というタイトルで新しい機能「ページクオリティタブ」について発表しました。

Facebookページを運用して販売促進につなげている企業も多いですが、ページクオリティタブは今後のFacebookページ運営にどんな変化をもたらすのでしょうか?

今回はページクオリティタブが与える影響を考察します。

参考:
Facebookページの透明性を高める新たな取り組みについて

ページクオリティタブとは

Facebookページの管理画面には、ページの管理者だけが見られる「ページクオリティタブ」が新たに追加されました。

fb04_-_2.jpg
引用:Facebookページの透明性を高める新たな取り組みについて

Facebookページに投稿されたコンテンツが規定違反などの理由で削除されたとき、ページクオリティタブに削除されたコンテンツと削除の理由が掲載されます。

ページ管理者は削除された旨の通知を受け取り、ページクオリティタブから削除されたコンテンツのチェック、そして「詳細を見る」や「・・・」ボタンから削除理由や詳細の確認が可能です。

もしその削除理由に納得がいかない場合、再審査の依頼もできます。

削除される可能性のあるコンテンツとは

Facebookページに投稿した文章・写真・動画などのコンテンツが削除されるのは以下の場合です。

・Facebookの規定に違反しているとき
・第三者ファクトチェッカーが「虚偽」「虚実混合」「虚偽の見出し」のいずれかの判定をしたとき

Facebookのコミュニティ規定では「不適切なコンテンツ」として次の項目の投稿が禁止されています。

・ヘイトスピーチ
・暴力や過激な描写を含むコンテンツ
・成人のヌードと性的行為
・性的行為の勧誘
・残虐で配慮を欠いたコンテンツ
引用元:Facebookコミュニティ規定

また、フェイクニュース対策として、Facebookの規定に違反していなくても第三者ファクトチェッカーが「虚偽」と判断した場合にはページ上から削除される仕組みです。

違反常習者への対策

削除されたコンテンツを再度投稿したり、他のページに似た内容を投稿したりする違反常習者に対しても、Facebookは対策をしています。

規定違反ページと同じ管理者、ページの名称が似ているなど幅広い視点から検討し、ページ停止の基準に達していなくても疑わしい場合は、他のページも一緒に削除する方針をとるようです。

Facebook運用担当者への影響

以前からFacebookは不適切なコンテンツを削除していましたが、ページ管理者はその詳細を確認できませんでした。ページクオリティタブにより、削除されたコンテンツの確認と削除理由などの詳細がわかるようになります。

「自分では規定違反になっているつもりはない」「真偽の確認が不十分だった」といった場合でもFacebook側がコンテンツを削除してくれるため、ユーザーを不快にさせたり誤ってフェイクニュースを拡散したりといったトラブルが減ると考えられるでしょう。ページクオリティタブを確認することで、コンテンツの問題点を洗い出すきっかけにもなります。

Facebook運用担当者はより質の高く信頼性のあるコンテンツページに投稿するようになるでしょう。質の高いコンテンツはユーザーからも高評価を得られます。

投稿前のコンテンツの吟味は必要不可欠

当たり前のことですが、Facebookアカウントで真偽不明の情報や不適切な情報を流していると、ユーザーからの信用を落としてしまいます。それは個人アカウントでもビジネスアカウントでも同様です。また、何度も削除される事態を繰り返していると、Facebookページの停止や広告を出稿できないなどの制限が課される可能性もあります。

投稿前にコンテンツ1つひとつ吟味し、真偽の確認、そして規定違反になっていないかの確認は必要不可欠です。

Facebookユーザーへの影響

Facebookページを訪問した一般ユーザーにもページクオリティタブの影響は少なからずあると考えられます。

一般ユーザーはページクオリティタブを確認できませんが、

・Facebook側は不適切なコンテンツの削除を強化していること
・管理者はページクオリティタブでコンテンツの問題点を把握できること

この2点を知っているだけで、自身でコンテンツの信頼性や良し悪しを判断する労力を削減できるでしょう。企業側がFacebookページに投稿するコンテンツをより吟味するようになれば、ユーザーも信頼できる情報を素早く手に入れられるということです。

ページクオリティタブでより良いコンテンツ作りを

Facebookページに投稿されるコンテンツの質は内容の充実度だけでなく、信頼性や規定範囲内かどうかでも判断されます。

ページクオリティタブが機能として追加された今、コンテンツの監視が強化されたと同時に、より良いコンテンツ作りの機会にもなっているのです。

日頃から、Facebookページに投稿するコンテンツの質の向上を目指してマーケティングに役立てていきましょう。