【Adjust Global App Trends 2019】世界規模の調査から見えた日本のアプリ市場の特殊性
世界ではモバイルバンキング、日本では音楽やカジノゲームの成長が速い
▲世界市場で2018年に急成長を遂げたアプリカテゴリ。
同社のCTOであるポール・H・ミュラー氏は、
「もっとも速く成長しているカテゴリーを比較したところ、日本にはユニークな特徴が認められました。他市場ではモバイルバンキングの成長が著しかった一方、日本は音楽やカジノゲーム、配車アプリのカテゴリーで速い成長を見せたのです。」
と、説明しました。
▲一方、日本市場においては急成長カテゴリに特徴が見られました。
成長スコアを比較すると、モバイルバンクの世界平均は2.37で、特に成長が著しかったブラジルでは6.67、トルコでは3.04と高いスコアを出した反面、日本は1.24に留まりました。アプリに費やす時間数を比較しても、トルコとブラジルのユーザーは1日のアプリ利用時間合計の1~3%を占める多くの時間をバンキングアプリに費やしていますが、日本は0.5%未満と最下位でした。
調査によると世界のバンキングアプリは2018年に30%増加しており、これはスマートフォンに対応する銀行が増えたことでユーザーの関心が高まり、利用の継続につながったためだと考えられます。
一方、日本は音楽(6.89)およびカジノゲーム(5.64)においては高い伸びを記録しており、世界とは異なるトレンドとなっています。
日本は世界に比べて、バンキングアプリの普及が遅れていると言えそうです。キャッシュレス化で世界に遅れを取っていることも、影響しているかもしれませんね。
続いて、継続率の観点でも比較してみましょう。
世界ではニュース、日本ではミッドコアゲームが30日後も離脱しにくいアプリ
総アプリ数が増えて競争が激化している中、継続率を維持することはLTV(生涯価値)の観点でも重要視されています。
インストールから1日、7日、30日後のカテゴリー別継続率を比較したところ、総じて79%のユーザーはインストールから1週間以内に離脱するという結果が出ました。
▲世界市場におけるアプリカテゴリ別の継続率
特に継続率が低いのはフードデリバリーで、インストール1日目の時点で16%のみの継続率となっています。ショッピング(25%)と旅行(20%)の継続率も低い傾向があります。このタイプのアプリは取引に焦点を当てたものであるため、ユーザーは同じ日にインストール、購入、離脱をすることが多いためです。
▲日本市場におけるアプリカテゴリ別の継続率
一方、30日後も継続率が高いのはニュース(24%)と漫画(20%)で、日本でも類似した結果となっています。
日本に特徴的な結果ではミッドコアゲームの継続率の高さが挙げられます。30日目の継続率がAPAC全体でもっとも高く、12%の結果となりました。
- アプリ
- アプリとは、アプリケーション・ソフトの略で、もとはパソコンの(エクセル・ワード等)作業に必要なソフトウェア全般を指す言葉でした。 スマートフォンの普及により、スマートフォン上に表示されているアイコン(メール・ゲーム・カレンダー等)のことをアプリと呼ぶことが主流になりました。
- アプリ
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- LTV
- LTVとは、Life Time Value の略で、ある顧客1人または1社が、企業にもたらす価値の総額のことを言います。
- アプリ
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