Webプッシュ通知は、ユーザーのPCやスマートフォンに通知を送り、ユーザーのアクションを促す機能です。

近年ではリターゲティング広告に代わるマーケティング手法としても再び注目されており、適切なタイミングで配信することでPVCVR、売上のアップなどが期待できます。

本記事では、Webプッシュ通知の機能や仕組み、再び注目されるようになった理由、導入のメリットなどについて詳しく解説します。Webプッシュ通知を実装できるツールも紹介しますので、ぜひご覧ください。

目次

  1. Webプッシュ通知とは
  2. Webプッシュ通知が再び注目されている理由
  3. Webプッシュ通知の仕組みと機能
  4. Webプッシュ通知のメリット
  5. Webプッシュ通知の活用シーン
  6. Webプッシュ通知を実装できるツール3選
  7. Webプッシュ通知を利用する際の注意点
  8. Webプッシュ通知を活用してマーケティングの成果を最大化しよう

Webプッシュ通知とは

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Webプッシュ通知は、一度Webサイトに訪れたユーザーのPC・スマートフォンに任意の情報をプッシュ通知できる機能です。

商品の入荷や新サービスのローンチ、キャンペーン開始など任意のタイミングで通知を送れるため、ユーザーに自社のサイト・サービスに対する興味関心を深めてもらうためのマーケティング手法として注目されています。

Webプッシュ通知を配信したい場合は、ベンダーのサービスを利用することが一般的です。

Webプッシュ通知が再び注目されている理由

Webプッシュ通知は2015年ごろに誕生したものであり、一時は注目されていましたが当時はiOS端末に通知を送れなかったことがネックになっていました。

しかし、2023年2月16日に米AppleよりiOSとiPadOSのバージョン16.4のβ1がリリースされ、iOSユーザーにもWebプッシュ通知を送れるようになったことで、再び注目されるようになりました。

日本で使われているモバイル端末のうち67.11%がiOSであるという調査結果もあるため、iOS端末にWebプッシュ通知を送れるというのは大きなチャンスとなるでしょう。こうした背景から、今後Webプッシュ通知を活用する企業が増加していくことが考えられます。

日本のスマホシェア.png

参考:
iOSおよびiPadOSの「16.4」、ホーム画面のWebアプリからプッシュ通知表示が可能に
モバイル端末シェア/日本ではApple、世界ではSamsungがトップ【アウンコンサルティング調査】

Webプッシュ通知の仕組みと機能

Webプッシュ通知の仕組みは以下の通りです。

【Webプッシュが届くまでの流れ】

1.ユーザーが自社サイトに訪問する
2.Webブラウザ上に「通知を許可しますか?」というダイアログが表示される
3.ユーザーが「許可する」を選択する
4.自社が設定したタイミングで、ユーザーのPCやスマートフォンにプッシュ通知が届く

ユーザーが自社のサイトを訪れた際に「通知を許可」することで、いつでもプッシュ通知を配信できるようになります。ユーザーが特定のアプリをインストールしたり、電話番号やメールアドレスといった個人情報を入力したりする必要はありません。

また、Webプッシュ通知を実装できるツールによっては、以下のような機能も利用できます。

  • スケジュール配信(予約配信、一定期間経過後に配信するなど)
  • ロック画面への通知
  • 各種分析(プッシュ通知の開封率、開封後の遷移状況)
  • 効果測定
  • レポート出力機能

Webプッシュ通知のメリット

Webプッシュ通知を活用することには、次のメリットがあります。

PVやCVRの増加につながる

Webプッシュ通知を活用することで、自社サイトのPVページビュー)やCVR(コンバージョン率)アップにつながります。

なぜなら、ユーザーに対して新着情報や魅力的なキャンペーンなどの情報をリアルタイムで届けられるからです。

例えば、ユーザーにとって有益となる記事コンテンツを公開した際に通知を送ることでユーザーの興味をひけるため、サイトへの訪問を促せます。また、キャンペーンを開催したりホワイトペーパーを公開したりした際に通知をすることで、商品の購入資料のダウンロードを促せるでしょう。

そのため、自社サイトにおけるPVCVRを向上させたい場合は、Webプッシュ通知の活用が有効です。

見込み客を育成できる

Webプッシュ通知は、見込み客を育成する上でも有効です。その理由は、一度訪問したユーザーに対して継続的なアプローチができるからです。

自社商品の情報やお役立ち情報などを定期的に届けることで、商品を認知したばかりの見込み客や、多少の興味関心を持ち始めた見込み客の温度感を高められます

また、Webプッシュ通知の受信を許可しているユーザーは、すでに自社に対する興味関心を持っていることも多いため、購入や成約などにつながりやすいことが期待できるでしょう。

コストパフォーマンスが良い

Webプッシュ通知は、コストパフォーマンスの点でも優れています。Webプッシュ通知サービスの多くは初期費用が不要で、配信単価なども安く設定されています。

また、Webプッシュ通知は高い開封率を誇ります。株式会社WOW WORLDが行った調査によると、プッシュ通知の開封率は91.75%です。

低コストながらもメッセージが見過ごされる可能性が低いため、Webプッシュ通知を活用することで効果的にアプローチできるでしょう。

参考:ブラウザプッシュシステム WEBCAS browser pushについて

個人情報取り扱いの厳重化の影響を受けない

Webプッシュ通知は、個人情報取り扱いの厳重化の影響を受けない点もメリットです。

2022年4月に個人情報保護法が改正されたことで、個人情報の取り扱い方や違反した場合のペナルティがより厳重化されました。

しかし、Webプッシュ通知の配信には個人情報の紐付けが必要なく、あくまで通知を許可した端末に対して通知を送るため、法改正の影響を受けません。

Webプッシュ通知の活用シーン

Webプッシュ通知は、以下のようなシーンで活用できます。

  • セールやクーポン、キャンペーン、タイムセールなどのお知らせ
  • 新商品やサービスのお知らせ
  • 新着ニュースのお知らせ
  • お役立ちコンテンツの紹介

主に、自社のECサイトやオウンドメディアなどに訪れたことのあるユーザーに対してアプローチする際に活用するのが効果的です。以下では、ECサイト、オウンドメディア、コーポレートサイトでの活用例を紹介します。

利用シーン 活用例
ECサイト 商品入荷・キャンペーン開催などの情報を配信し、購入を促す
オウンドメディア お役立ち情報や業界の最新情報などを公開した際に通知を送り、サイト再訪を促す
コーポレートサイト 新商品・サービスのリリースやセミナー開催などの情報を通知し、コンバージョン・見込み客の育成を図る

Webプッシュ通知を実装できるツール3選

Webプッシュ通知を実装したい場合は、ツールを利用するのが一般的です。ここでは、Webプッシュ通知を実装できるおすすめのツールを3つ紹介します。

PUSH ONE(プッシュワン)

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出典:PUSH ONE

● 最短5分で導入できるシンプルで使いやすい設計

PUSH ONEは、シンプルでわかりやすい管理画面が魅力のWebプッシュ通知ツールです。

複雑な設定は不要で最短5分で導入できるので、初めての場合でも安心して利用できるでしょう。

シンプルでありながら分析機能も利用でき、「Juicer」という外部ツールとオーディエンスデータの連携を行うことで、性別・年代・地域などの属性別に通知を配信することが可能です。

PUSHCODE(プッシュコード)

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出典:PUSHCODE

● 細かな設定で配信・分析ができる

PUSHCODEは、細かな設定で配信・分析できるWebプッシュ通知ツールです。

セグメント配信スケジュール配信に対応しており、定期配信や予約配信の設定はもちろん、分単位で細かく指定して配信することもできます。

また、レポート機能では日ごと・月ごと・プッシュ通知ごとのレポートだけでなく、通知許可やCTRのレポートも確認可能です。レポートの結果はCSV形式でダウンロードできます。

さらに、A/Bテスト機能が用意されているため、プッシュ通知の内容ごとに効果を検証したい場合に役立つでしょう。

FlipDesk(フリップデスク)

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出典:FlipDesk

● 圧倒的コスパ!Webプッシュ通知機能を備えたWeb接客ツール

Webプッシュ通知ツールには、オプション機能としてWebプッシュ通知機能があるツールも存在します。

FlipDeskは、オプション機能としてWebプッシュ通知機能が利用できるWeb接客ツールです。サイトに訪問したユーザーの訪問・閲覧・購買データをもとに趣味趣向を把握し、適切な訴求を行えるのでサイトの成果・売上を最大化できます。

Webプッシュ通知機能以外にも、以下のように様々な機能が利用可能です。

  • ユーザー情報の収集
  • ターゲティング
  • 予約配信
  • A/Bテスト
  • レポート
  • チャット
  • 会員データ連携
  • クーポン

また、サイトの規模・用途ごとの料金プランが用意されているため、自社に合った料金で利用できるでしょう。「Webサイトの運営や接客を効率化したい」「Webサイトの成果を最大化したい」という場合におすすめのツールです。

Webプッシュ通知を利用する際の注意点

Webプッシュ通知の効果を最大化するためには、次の注意点を押さえる必要があります。

通知を許可してもらうための工夫が必要

Webプッシュ通知を配信するには、ユーザーが「通知を許可」しなければなりません。

Webサイトに訪れるユーザーには通知を拒否する人も多いため、通知の許可を得るための工夫をする必要があります。

通知の許可を得るには、配信内容や通知を受け取るメリットなどを提示することが大切です。

良い例:○○に関する最新情報やお役立ち情報をお届けします
NG例:通知を許可してください

上記のNG例のようなメッセージだと、ユーザーは「どのような情報を受け取れるのか」「どんな通知がくるのか」という疑問から不信感を抱いてしまうでしょう。配信内容の具体性メリットの伝え方の2点に着目し、メッセージ内容を決めましょう。

通知のタイミングを熟考する必要がある

Webプッシュ通知を活用する際は、通知のタイミングを慎重に検討する必要があります。配信頻度が高すぎると、ユーザーに通知を解除されてしまう可能性があるからです。

アプリのプッシュ通知に関する調査ではありますが、株式会社ヤプリと株式会社WACULが共同で実施した調査では、配信頻度が週1回未満の場合に起動率・購入率が最も高かったという結果になっています。また、週2~3回程度の配信を行った場合も起動率・購入率が高いとされています。

そのため、週1~3回を目安に配信するのが良いでしょう。

参考:【Yappli×WACUL共同研究】アプリで売上を伸ばすベストプラクティスを発表〜ECアプリ32種、81万人の行動、約3,500のプッシュ通知データを分析〜

Webプッシュ通知を活用してマーケティングの成果を最大化しよう

Webプッシュ通知を活用すれば、自社サイトにおけるアクセスや売上の増加が期待できます。自社サイトにWebプッシュ通知機能を実装したい場合は、専用のツールを活用するのがおすすめです。

ツールを選ぶ際には、「自社の目的に合った機能が備わっているか」「料金は適正か」などのポイントに注目しながら選定しましょう。