Excel(エクセル)は表やグラフを作成する定番のソフトとして、とても多くの方に利用されています。

その一方で、Excelの機能を十分に使いこなせていない、または使い方がよく分からないという悩みもよく聞かれます。特に、セル内で改行をしようとして「Enter」を押したのに、一つ下のセルにカーソルが移動して困った経験をした方は多いのではないでしょうか。

今回は、セル内で改行する方法・改行を削除する方法について解説していきます。

目次

  1. Excel(エクセル)のセル内で改行する方法
  2. Excel(エクセル)のセル内で改行を削除する方法
  3. 改行を置換してまとめて削除する方法
  4. 関数を使って改行を挿入・削除する方法
  5. 関数で改行する方法
  6. 関数で改行を削除する方法(1)
  7. 関数で改行を削除する方法(2)

Excel(エクセル)のセル内で改行する方法(Win/Mac)

Excelののセル内改行のやり方は、WindowsとMacで異なります。改行したいテキストの位置にカーソルを合わせて、それぞれ以下のキーを入力します。

【Win】Alt + Enter
【Mac】command(またはcontrol) + option + Enter

どちらの場合も、全てのキーを押しながら入力しましょう。

また、クラウド上で動作する「Office Online」からExcelを利用している場合、使用パソコンがMacであっても改行するキーはWindowsと同じになるので注意しましょう。

Excel(エクセル)のセル内で改行を削除する方法

次に、挿入した改行を削除する方法について解説します。改行したテキストの冒頭にカーソルを合わせ、以下のキーを入力します。

【Win】BackSpace
【Mac】delete

一つ一つ手打ちにはなりますが、これで改行を削除できます。もしも改行を大量に削除したい場合は、次に紹介する改行を置換する方法を活用してみましょう。

改行を置換してまとめて削除する方法

まずWindowsの場合、改行を削除したいセルを複数選択して、まとめて削除することができます。手順としては以下の通りです。

1 改行を削除したいセルを複数選択する
2 「Ctrl + H」を押して、「検索と置換」を立ち上げる
3 「検索する文字列」の欄に「Ctrl + J」を入力する
4 「すべて置換」をクリック

ここでの「Ctrl + J」は改行を意味する操作となり、置換後の欄に何も入力しないことで、改行を一括で削除できます。

Macでも「検索と置換」の機能はありますが、改行を意味する「Ctrl + J」に該当するキーがないため、この方法は基本的にWindows限定となります。

関数を使って改行を挿入・削除する方法

上記のような手打ち作業の他に、関数や文字コードを用いて改行を挿入・削除する方法もあります。関数の内容はWindowsとMacどちらも共通であり、作業を効率化したいときによく使われます。

関数で改行する方法

キャラクター関数とよばれる「=CHAR(文字コード)」を使うことで、効率的に改行ができます。文字コードにはさまざまな種類があり、ここでは改行を表す「10」という数値を入れましょう。

例えば以下のような場合に、C1のセルの内容を関数で表示させたいとします。

A1のセル:野球
B1のセル:サッカー
C1のセル:野球(改行)サッカー

通常であれば、「=A1&B1」と入力したいところですが、それでは「野球サッカー」のように文字がつながってしまいます。ですが「=A1&CHAR(10)&B1」のように、間に関数を入れることで「野球(改行)サッカー」として表示できます。

仮にA1やB1のセルの内容が変わっても、C1のセルの内容は自動で変換や改行が行われます。手入力でいちいち修正する必要がないので、大量のデータを扱う場合や変更が多い場合にはオススメの方法です。

注意点として、セルの書式設定である「折り返して全体を表示する」が有効になっていないと改行されません。実行の前に、「折り返して全体を表示する」が有効になっているか確認しましょう。

関数で改行を削除する方法(1)

次に、関数を使って改行を削除する方法を見ていきましょう。方法は主に2つあります。

まずは、CLEAN関数を使う方法です。

使い方は簡単で、例えばA1のセルの中の改行を削除したい場合、「=CLEAN(A1)」と入力すれば、入力したセルに「改行をすべて削除されたA1の内容」が表示されます。

関数で改行を削除する方法(2)

もう一つ改行を削除できる関数として、置換をするときに役立つ「SUBSTITUTE」を利用する方法があります。まず、基本的な関数の内容は下記の通りです。

=SUBSTITUTE(対象のセル,置換前の内容,置換後の内容,置換する位置)

これを改行の削除に使う場合は、下記のようになります。

=SUBSTITUTE(改行を削除したいセル,CHAR(10),"")

これでセルの中にある改行を、何もない状態("")に置換するという関数ができました。

すべての改行を削除する場合は、4つ目の「置換する位置」に何も入力しません。もしもセル内に改行が複数あって、1つ目の改行だけ削除したいという場合は「""」の後に「,1」を付け足すと、そのように表示されます。

セル内改行のやり方は覚えておこう

この記事では、Excelのセル内で改行をする方法・削除する方法をまとめました。今回紹介した方法を使えば、手入力はもちろん、関数を使って簡単に改行を挿入・削除できます。Excelを利用する上で、セル内改行はよく使う技です。やり方を覚えておきましょう。

また、関数を使えるようになれば、より効率的に仕事を進めることが可能です。Excelを使う機会は多いので、少しずつ操作をマスターしていきましょう。

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