実験で大切なのは実験のリスクコントロール

ferret:この実験も価格と同じように、まず新規顧客からアプローチしたのでしょうか?

染谷氏:そうですね。ただこれはプランが増えるだけなので、特定のタイミングで営業資料をこれに差し替えたって感じですね。差し替えて売ってみて、受注率が下がらないかだけみて進めてたって感じです。

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ferret:受注率っていうのは半年プランのみのときと比較してということでしょうか。

染谷氏:そうですね。全体の商談から受注に至る確率がこれを見せた事によって下がったら、その時は巻き戻そうってやってましたね。ただ、人間の習性として、真ん中を基準に考えるので、基準を出してそれより低いプランが今までのオーソドックスなプランだったら、基本的にはいい影響があるんだうなって感じでした。

ferret:リカバリープランも考えていらっしゃったんですね。

染谷氏:まず、実験で大事なのは実験リスクコントロールなので、失敗してもあまり痛くない範囲で実験するのが大事だと思ってます。毎回、実験前の状態に戻せるようにしています。

ferret:価格の実験で、仮に月額15万円の反響が良くなければ他の手も考えていたってことですね。

染谷氏:月額12万とかで試したと思います。

ferret:実験結果を伺ってると収まるところに収まったという印象です。2つの実験を通して予想外の結果はありましたか?

染谷氏:予想外ばっかりですよ(笑)月額だって15万ってちょっと高いなって思ってたんですよ、実は。12万くらいに落ち着くのかと思ってたんで。だから、実際お客さまの反応を見てみないと分からないというか。すごい不安になると思うんですけど、結局出して試すしかないかなっていうのはあります。

ferret:それも出し手と受け手の価格に対する感覚が違うってことなんですね!

染谷氏:だと思います。2個目の実験は1年プランが選ばれるようになったっていうのは大きいですね。

ferret:これは予想外ですもんね。

染谷氏:何かしらいい影響はあるだろうなとは思ってたんですけど、そこまで選んでもらえるんだっていうのは意外でしたね。やっぱりダイレクトリクルーティングのサービスなんで、ある程度時間を確保しなくちゃいけないものの、1年確約してくれるっていうのは見えないところでした。

ferret:お客さまがサービスを選ぶにあたって、サービス自体の性能は当然として、その次に重要なのは価格とプランかなと思います。その要素を実験して、現状では適切な状態になっていると思うですが、これからも価格やプランに関して実験をしていくのでしょうか?

染谷氏:していきますね。ただ、最適な価格って難しい概念だなと思ってて。採点の仕方がないじゃないですか。今の価格が最適かどうかって証明できないんです。

考え方としては、前の価格よりお客さまから支持される価格など、変更の目的を果たす価格になってればOKって思ってます。最適って考えずに、前よりよくなってるって意味でいくと、ここの〇×が判断しやすい。

特に今でいうとサービスが半年くらいで大きく変わってきてるんですね。今までなかったような要素や要因が出てきて、それを使ったほうが採用が上手くいくとかが分かってきました。今は機能が使い放題のプランですけど、その機能をもっと使ってもらうために数の上限を設けたりすると、逆に使ってもらえるんじゃないかとか考えてたりとかします

ferret:いかに採用担当者がサービスを使いやすいようにするか、ということでしょうか。

染谷氏:そうですね。今価格や期間で解きたい問題はそこって感じですね。基本的に価格は最適な価格って難しかったりするんで、今よりいい価格って基準で積極的に動かしていくのが、今一番いいスタンスかなって思います

ferret:ありがとうございました!

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